概要
最凶死刑囚の一人・柳龍光との戦いで主人公範馬刃牙が毒に犯され、見るも無残な貧弱ボーイに成り下がり、明日をもしれぬ病状になってしまう。
しかし、中国の武術の達人が集う大擂台賽で毒手を用いる李海王の攻撃を重ねて受けたことで刃牙は毒が裏返り、奇跡的な復活を遂げる。
しかしガリガリの貧弱ボーイがそのまま武術大会で勝利を収められるわけがない!ということで友・烈海王が大ご馳走を振舞い、デザートと称して振舞われたものがバケツに入った砂糖水14キロであった。
酷使された肉体、衰弱した内臓、破壊された筋肉胞・・・毒によって体全てが悲鳴をあげていたのだが、この砂糖水14キロを一気に飲み干すことで、刃牙の体は超回復してしまう!
復ッ活ッ
範馬刃牙復活ッッ
範馬刃牙復活ッッ
範馬刃牙復活ッッ
余談
毒が裏返る現象
拮抗毒とも言われる反応で、体内で複数の有毒成分が化学反応を起こしたり、受容体に作用したりして解毒や弱毒化を引き起こす。狙ってできるものでは無い。
ちなみに、解毒に加えて一時的にパワーアップしている様な描写がある事から、毒の中和に加えて毒の一部がある種のドーピングの様なプラスの効果のある物質に変化した可能性もある。
14キロの砂糖水
想像がつくと思うがリアルでやったら死にます。肉体を修復するための材料がたくさん必要という、漫画ならではのハッタリ表現。
一応計算すると、使った材料は水10Lと果糖4kg。それぞれの物質の半数致死量(1回の投与で一群の実験動物の半分を死亡させると予想される投与量)は水86~360g/kg、糖15~36g/kg。刃牙の当時の体重が71kgで貧弱ボーイ状態を考慮し70kgと仮定すると致死量は水は約6L、糖は約1kg。
砂糖水の誤解
誤解されている事が多いが、砂糖水で解毒されたわけではない。
解毒自体は李海王が打ち込んだ毒手や梢江の涙等によって解毒されており、砂糖水は枯渇したグリコーゲンを補給する為の即興のエネルギー飲料であり、本来はより完璧な回復の為にタンパク質など諸々の栄養が必要だったが、時間の無さから簡単に作れる砂糖水が用いられただけである。当然、砂糖水に解毒作用など無い。
また、刃牙がパワーアップしたのは、毒手の経験及び衰弱状態で身体を酷使し続けた事で回復後に身体が再び同じ過酷な状態に陥っても耐えられる様に適応もとい成長したものであり、砂糖水自体にパワーアップ効果は無い。
真似して14kgの砂糖水をがぶ飲みしたところで解毒もパワーアップもせず、水中毒や糖尿で倒れるだけなので良い子は真似しないように。