概要
両手を文字通りグルグル振り回しながら相手に殴りかかる技である。
常に腕を振り回しながら殴りかかるため、対象を一瞬のうちに相当回数殴りつけることが可能。
腕が伸びきった状態から円を描いて放たれる性質上、最大射程の拳を縦方向全方位に展開することができ、空間制圧力や牽制力にも優れる。
しかし、見た目に反し威力は普通に殴ることと比べ格段に低く、何より体力の消耗が大きい欠点を持つ。
また、最大射程をもってノーガードで放たれる技だけに、自分の腕以上に長いリーチを持つ相手にはカウンターを許してしまう。(特に射程外から頭部を押さえつけられると指一本で止められてしまう場合もある)
更に見た目が駄々をこねてる子供のように見えるということから、大の大人、とりわけ男性が使うと、相手ではなく自分が社会的にK.O.される技でもある。
「拳」を振り回して得た遠心力を直突きとして開放する技(ドンキーコングのジャイアントパンチなど)も「グルグルパンチ」と呼ばれることがあるが、振り回した拳自体が技である本項とはかなり性質が異なる。
別称に「ブンブンパンチ」「窮鼠文文拳」が存在する。
尚よく似ているが、二次元の女の子が主人公に対し、恥ずかしがってポカポカ殴りかかるものは全くの別物である。こちらは通称ドラえもんパンチなどと呼ばれる。
主な使用者
烈海王
中国武術が原始人の“野性”に負けてその威厳を貶めてしまうことを恐れたことから、武を捨てた裸の己、烈永周として放った技。
しかし付け焼き刃の技でしかなかったため、通用しなかった。
そんな黒歴史とも言える技だったが、スピンオフ作品『烈海王は異世界転生しても一向にかまわんッッ』でまさかの再披露となった。
そして相手は、異世界に渡って以降文句無しに最強の対戦者である海の神ポセイドン。
神の圧倒的な力を前にして、かつてのピクル戦の様にまたしても武を放棄したかのように見えたが、その実は真逆。
烈海王曰く、中国拳法の真髄は円。
円運動による遠心力が力を生み、求心力が攻撃を捌く。
腕全体を真上から振り下ろす動作による動作『劈』と、下から振り上げる動作『掛』。
攻防一体の円運動で反撃の隙を与えず、劈と掛を繰り出し続ける武。
それこそが、烈海王が武に身を委ねて新たに生み出したグルグルパンチ『劈掛拳』であった。
この劈掛拳により、形勢は逆転。
烈海王はそれまで優位に立っていたポセイドンに一方的に連撃を叩き込み、更には消力と足拳も組み込んでの円運動により、遂にダウンを奪った。
かつての黒歴史を上塗りし、見事に武にまで昇華させたのであった。
ルイージ
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズでダッシュ攻撃として使用。
複数ヒットするが、一発の威力や総ヒット数は低く、隙も大きめ。
燃堂力
不良との戦いでヤケになって使用するが、斉木楠雄のアシストにより成功する。
ハンマーヘッド
サイタマ相手にパワードスーツ最大の必殺技と称し叩きつけるも、簡単にとめられてワンパンでスーツを破壊される。
電(艦隊これくしょん)
サザビー
厳密にはパンチではないが、νガンダムと交戦した際のサーベルによる斬りつけがよく似ている。
憲麻呂
スーパーコンボ「ローリングパワフルアームズ」を持つ。
ゲキファイヤー
ゲキワザ「頑頑ナックル落とし」を持つ。
池乃めだか
お約束。グルグルパンチといえば、おそらくいちばん有名な吉本新喜劇のギャグ。
「ちっさくても力は強いで!!これでも大人や。」「こうして力があるところを見せんと、ロビーで子供にバカにされんねん」
借金取りやチンピラなど、悪役に戦いを挑む
必殺技のぐるぐるパンチで突っ込んでいく、
額を指一本で止められ、両腕を大きく回したまま身動きが取れなくなる
泣きながら戻ってくる
「よっしゃ、今日はこれぐらいにしといたるわ」
(この後、舞台上の出演者が全員一斉にズッコケる)
マジンガーZ
マジンガーZの代名詞とも呼べるロケットパンチの派生技に「大車輪ロケットパンチ」という技が存在する。
福岡晶
JWP女子プロレスに所属していた元女子プロレスラー。リング上で定番ムーブとしてぐるぐるパンチ(平仮名混じり表記が正式)を使っていた。
木之本桜
兄にからかわれて食ってかかるも、リーチの差から軽くいなされてしまう微笑ましい兄妹喧嘩。
チウ
上記の「窮鼠文文拳」の元ネタ。厳密には片手のみ回転させる技。こちらもリーチの短さから実用性は皆無で、後に「窮鼠包包(くるくる)拳」を編み出した(名前が紛らわしいがこちらは全身を回転させ体当たり)。
関連イラスト
カウンターで捌かれてしまった場合の例