概要
BURAI(ブライ)は、リバーヒルソフトから発売されたロールプレイングゲームおよび飯島健男の小説である。
1989年当時に第一線で活躍していた様々な分野のクリエイターが集結して製作された。
シナリオ・ゲームデザイン:飯島健男
キャラクターデザイン・原画:荒木伸吾・姫野美智
音楽:SHOW-YA(上巻)/今給黎博美(下巻)
開発・販売:リバーヒルソフト
パソコン版で上巻、下巻が発売され、その後、SFC、メガCD、PCエンジンCD-ROM2など様々な機種に上巻が移植されたが下巻はPCエンジンのみの発売となり規格もSUPER CD-ROM2に変更、アニメーションの追加、システム、インターフェイス等を大幅に変更してタイトルも「ブライⅡ 闇皇帝の逆襲」と変更し実質リメイクに近い形で販売された。
また小説版も発売され、ゲームでは描き切れなかった壮大な物語と設定を理解することができる。
登場人物
声:草尾毅
八玉の勇士の一人で、青玉の勇士。ヒューマン族の青年で21歳。あくどい金持ちしか襲わない海賊。細身の外見だが、怪力の持ち主。性格は直情径行の熱血漢。本人は知らないが、天界十六神の一人・雷神邪鬼丸の息子である。
声:塩沢兼人
八玉の勇士の一人で、白玉の勇士。神族の男性で年齢不詳。正体は天界十六神の一人であり、竜神氷竜である。旅の途中、対である虎神麗虎の眷属の陰謀で竜神としての能力をほとんど封印されてしまう。それでも並の人間よりは遥かに強く、本来の能力を取り戻してからは敵味方中でも桁外れであり(ゲームでもステータスに反映されている)、作中最強の人物。恋人に人間の女性・楓がいたが、今は故人。
声:皆口裕子
八玉の勇士の一人で、黄玉の勇士。ヒューマン族の9歳の少年。念術師の家系のため、動物と心を通わせることができる。心優しい性格。
アレックを祖父として慕っているが、ハジャ・周芳からアレックについての疑念を植え付けられて苦悩する。
声:宮内幸平
八玉の勇士の一人で、紫玉の勇士。ヒューマン族の男性で76歳。占い師の村の村長で、水晶玉を使った占いに長け、怪しい魔法や秘技にも通じている。飄々とした性格。死んだふりをしてハジャ・周芳を手玉にとるなど、したたかな老人。
ゴンザ・プロット
声:郷里大輔
八玉の勇士の一人で、藍玉の勇士。ウォッシュ族の男性で年齢は20歳。妹のマイマイと共に、両親の敵を探して旅をしている。気が優しくて力持ちで朴訥な青年。後編の最終決戦では、ゴンザの優しさに付け込んで降伏のふりをしたゾルトバの騙し打ちで腹部を貫かれて非業の死を遂げてしまう。
声:渡辺菜生子
八玉の勇士の一人で、赤玉の勇士。ウォッシュ族の少女で15歳。ウォッシュ族の女性特有の舌足らずなしゃべり方をするが、頭が良くしっかり者な性格。予知能力を持っている。兄ゴンザ・プロットと共に、両親の仇を探して旅をしている。エピローグでは、ゾルトバの死後、一人で当てのない旅に出ようとした不知火をサーカス団の一員になるように誘って共に旅をすることになった。
声:矢田耕司
八玉の勇士の一人で、緑の勇士。リーザズ族の男性で34歳。貫禄あふれる紳士で温厚な性格。ベルンバ島きっての名門セバスチャン家の御曹司であり、剣術の達人。ある出来事から、八玉の勇士でありながら火獣将ガスロの裏の顔を持つようになる。
リリアン・ランスロット
声:富沢美智恵
八玉の勇士の一人で、紅玉の勇士。ヒューマン族の女性で19歳。ジャック・ランスロットの娘で針術の使い手。初恋の幼なじみ(リー・シャノン)を探して旅をしている。ジャック・ランスロットの娘。占いにより、殺された父のそばにザン・ハヤテがいる光景を見て、ハヤテが父の仇と誤解している。八玉の勇士が集結したとき、ハヤテが自分のことを探していたため「リサ・ランドルフ」という偽名を名乗っている。
ビドー・クレラント
声:曽我部和恭
光の神リスクが人間に産ませた息子。闇の帝神ダールの封印を解き、配下の七獣将とともにダールの力を得る。キプロスを制圧して後は自ら皇帝を名乗るが、その野望はキプロスの支配に留まらない。神が愛した者の死体から作れる神殺しの武器「アンバロの短剣」を使ってリスクを殺して、神が死んだ時、神の子を新たな神とするために現れる天界への道「武神来往道(通称ブライ)」を出現させて、自らが神になろうと企む。
ハジャ・周芳
声:宮内幸平
気獣将。フード付きのローブをまとい、仮面を付けた魔術師。地水火風のエレメンタル(気)を自在に操り、異次元へも自由に行き来する能力を持つ。アレックに自分が手玉に取られていたことへの怒りから、アレックに殺意を抱き、クークを惑わして復讐しようと企む。
正体は三華仙の一人、コレデモ仙人。コレデモ仙人だった若い頃に、時間を遡ってきたアレックらに助けられたことがあり、そのことを他の三華仙(ナニモ仙人とヒトリデモ仙人)に教えられてアレックらと和解した。
声:藤田淑子
水獣将。七獣将の紅一点。水を操る水術を得意とする。気性が激しい姉御肌タイプの女性。水術を極めることに執着しており、水術の最高峰「凍結行」を手に入れるため、左京に「凍結行」を教えてくれるように頼むが、断られて逆上し、ナイン・テールの子供を人質にとり、「凍結行」を教えるように強要する。
下巻での最終決戦で左京に完全敗北し、「凍結行」が人間の身では習得不可能と知って絶望する。しかし、左京から「凍結行」会得以外で水術を極めることを提案され、左京の弟子になる。エピローグでは左京と共に何処へと姿を消す。
ゾルトバ・ジーク
声:郷里大輔/屋良有作
木獣将。木を操ることができ、常にサングラスをかけている禿頭の大男。勝つためなら騙し討ちも平然と行う残忍非道な性格をした卑劣漢。ウォッシュ族を「食料」としか思っておらず、プロット兄妹とランタン兄妹の両親を食い殺した。
粗暴で残忍な性格だが、小姓(参謀)兼愛人である不知火に対してだけは心を開き、不知火が危機に陥った時には我が身をも捨てて守ろうとする。後編の最終決戦で、降伏するふりをしてゴンザを騙し討ちで殺し、それを悪びれもしなかったゾルトバの非道ぶりは不知火の離反を招き、その結果、ゾルトバは自業自得ともいえる死を遂げた。
リー・シャノン
声:難波圭一
風獣将。風を自在に操ることができる美青年。七獣将の中では礼儀や情を重んじる性格。そんな彼が何故ビドーに与しているかは不明。八玉の勇士の一人リリアンの想い人である。正体は「風神 小源太」の眷属。風神と雷神は対極の存在だが相性的に悪いため、風神の眷属であるリーは「雷神 邪鬼丸」の息子であるハヤテにもいい印象を持っておらず、最終決戦ではリリアンを巡ってハヤテと戦うが、戦いを通じてハヤテを認めて身を引いた。
サイモン・ルシファー
声:島田敏
天獣将。七獣将筆頭にして狂気の科学者。美青年だが、エゴイスティックなナルシストであり、美しいものを好む。さらった美女をハーピーのような姿に改造し編成したサイモン爆風隊に引かせた乗り物に乗って、我が物顔で天空を駆け巡りながら、爆風隊を増やすべく美女探しに明け暮れている。ハヤテの母・沙羅を気に入り、彼女をさらったあげく改造して、サーリャと名付けてそばに置いている。母のことを知り怒ったハヤテによって、顔の右半分を髑髏のような消し炭にされる。
後編では、ハヤテに対する激しい怒りと怨みから自らの半分以上を機械化し、永遠の苦しみを与えようと暗躍する。罠を駆使してハヤテを追いつめたが、ハヤテの危機に駆けつけた邪鬼丸にあっさり一蹴され、彼の圧倒的な神の力によって塵にされて死亡。
声:矢田耕司
火獣将。カラス天狗のような仮面を身に着けていて、その素顔を見た者はいない。火を自在に操り、火術を使った時間移動の術(タイムマシン)を扱える。正体は八玉の勇士の1人であるロマール・セバスチャン7世の未来の姿であり、歴史が改変されなければ本来辿るはずの存在であった。
マントス・ゴードン
声:屋良有作
地獣将。七獣将一の巨体を鎧で固めた不気味な風貌の男。地底に身を潜め、偏愛しているペットの大ナマズ・ゲッペルツに乗り地面の中を自在に移動する。地震を起こすこともできる。正体は三銃士の一人、タロス・ビアンカであり、二重人格であったタロスの闇の人格だった。
不知火
木獣将ゾルトバの小姓兼愛人の美少年。心優しく温厚な性格。卑劣な戦いは好まず、信じてくれた相手を裏切るような結果になった時は自らの命も賭して償う。その性格ゆえに、最終決戦でゴンザを騙し討ちで殺したゾルトバを許せず見限り、結果的にゾルトバを死なせた。エピローグでは、マイマイの誘いを受け、サーカス団の一員として共に旅をすることになる。
サーリャ
サイモンのお気に入りで、サイモン爆風隊のリーダー。正体はハヤテの母にして邪鬼丸の妻・沙羅。
ナイン・テール
声:藤田淑子
白毛の美しい牝狐。飛行能力などの超能力を持つ。左京とは古くからの知人で、他の神族とも交友がある。母性に満ちた心優しい性格。光と闇の戦いでは、どちらにも加わらず、左京の恋人(楓)の墓を守って暮らしていたが、「凍結行」を欲する水獣将バルバラに自分の子供ユーロスを人質としてさらわれたことで、左京と行動を共にすることになり、左京の使いとして、彼の封印を解くために天界へ向かう。
楓
左京の恋人だった女性。現在は故人。
闇神ダール
声:郷里大輔
天界十六神の一人で闇の力を司る闇神。キプロスの地に封印されていたが、闇皇帝ことビドー・クレラントによってその封印を解かれ復活した。闇を司る神だが、性格は理知的で温厚。
光神リスク
声:難波圭一
天界十六神の一人で光の力を司る光神。ダール復活と時を同じくして、キプロス王家の王子の姿を借りて光臨した。光の神だが、性格は最悪。ダールとリスクどちらにつくかと言われたら、リスクの側につく者はいないと言われるほど、天界では嫌われている。
雷神 邪鬼丸
声:堀秀行
下巻にて登場。天界十六神の一人で気の力を司る雷神。荒々しい粗暴な性格だが、生き別れた妻と息子を探すなど、情深い面もある。妻が天獣将サイモンに攫われた上に人体改造されたあげく死んでいたこと知り、好きな女を守れなかったことに涙を流しながらキプロスへ赴く。神としての力は左京らと互角だが、粗暴な性格ゆえか自分の技の細かいコントロールは苦手で暴走しがちである。
ザン・ハヤテの父親でもあり、サイモンに追いつめられた息子の危機に駆けつけ、妻の仇とばかりに、神の力を遺憾なく発揮してサイモンを圧倒して消滅させた。その後、ハヤテとリリアンを過去のキプロスに送還し、そのままバルバラに捕らわれていた左京のもとに現れる。水獣将バルバラを軽くあしらい、左京から頼まれて、左京たちを過去のキプロスに送った後天界に帰還した。
虎神 麗虎
声:難波圭一
下巻にて登場。天界十六神の一人で火の力を司る虎神。かつては才蔵と呼ばれていた。自分の部下のせいで左京の身に起きた事態を知り、左京の封印を解くためにキプロスへ赴く。
風神 小源太
天界十六神の一人で風を司る神。風獣将リー・シャノンは風神の眷属である。
女神 蓮花姫ティナ
天界十六神の一人で愛(場合によっては一種の洗脳術)を司る女神。絶世の美女だが、男っぽい言葉遣いで姉御肌な性格。木獣将ゾルトバに仕える不知火は女神の使いである。左京のために何かと便宜を図るなど、けっこういい人(神)。
獣神 獅子王バッカス
天界十六神の一人。荒っぽいティナとは対照的に温和な性格。ナイン・テールは獣神の眷属である。
生神ラムザ
天界十六神の一人で生を司る神。対極であるゼムとは常に行動を共にしている。
死神ゼム
天界十六神の一人で死を司る神。対極であるラムザとは行動を常に共にしている。
球神マテリア
天界十六神の一人で調和を司る神。常に球体の中にいる。丁寧な言葉遣いで淑やかだが、対極の存在であるクラリスとは仲が悪い。怒ると球体が白く濁るために腹芸ができない。
波神クラリス
天界十六神の一人で破壊を司る神。美人だが、喧嘩っ早い攻撃的な性格で、争いの中にいてこそ際立つとまで言われている。
善神バンドルライト
天界十六神の一人。善を司る神だが、野心家で権力欲が強い。
悪神ルロイ
天界十六神の一人。悪を司る神だが、思慮深く理知的。
剣神ファロス
天界十六神の一人。アニマとは背中合わせで一心同体の神。
盾神アニマ
天界十六神の一人。ファロスとは背中合わせで一心同体の神。