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Cintiq

しんてぃっく

ワコムから発売されているプロフェッショナル向け液晶ペンタブレットのシリーズ名。
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概要編集

Cintiq(シンティック)は、Wacomが開発・販売するクリエイティブ、アート目的のコンシューマー向け液晶ペンタブレットのブランド。

初代Cintiqは2002年のC-1500Xだが、ここでは2010年以降の機種を解説する。

2016年に大きな節目があり、それまでの「~HD」シリーズが「無印」シリーズと「Pro」シリーズに分割され、ペンの互換性が無くなっている。

無印とProは機能面(解像度、マルチタッチ等)や視差、応答速度など性能で差別化されている。

筆圧レベルは2010年~2016年は2,048レベル対応、2016年以降は8,192レベル対応。

液晶方式はIPS方式。


※旧製品(2024年現在)は細字

※ペンタブレットのOneと液晶ペンタブレットのOneは別物なので注意



ペン編集

いずれのペンも電源が不要な電磁誘導方式を採用している。

新しいペンは古い本体のと互換性がなく、逆に古いペンは新しい本体と互換性がある

価格は5,000円~10,000円と結構高いので中古で本体を買う際や紛失には注意。


プロペン3(ACP50000DZ)編集

2022年以降の標準ペン。

サイドスイッチが3つに増加、錘の配置などによるカスタムが可能。

旧機種との互換性は無く、古い液タブでは使えない


プロペン2(KP504E)編集

2016年以降の標準ペン。形状はプロペンから継承したものの筆圧レベルが4倍に向上。

旧機種との互換性は無く、古い液タブでは使えないので注意。

具体的には「Companion」シリーズと「HD」と名の付く機種では使えない。

プロペンスリム(KP301E00DZ)編集

細い軸を採用した派生版。プロペンと名がつくがプロペン2の派生である。


プロペン(KP-503E)編集

2013年~2016年までの標準ペン。青いリングが特徴的(付け替え可能)。

スペックは下記のグリップペンに準ずる。

以降は旧プロペンと称する。

グリップペン(KP-501E-01X)編集

2010年~2012年までの標準ペン。元々はIntuos4(2009)用のペンだった。

性能はプロペン2には劣るが新機種との互換性がある。そのため現在でも新品が購入できるほか、古い割に中古価格は高止まりしている。

筆圧レベルは2,048レベル。

クラシックペン(KP-300E-01X)編集

オプションで用意されている。細いペン軸であること以外は旧プロペン・グリップペン同様の機能を持つ。

アートペン(KP-701E-01X)編集

オプション製品。回転検出機能に対応しており、対応アプリケーションで同機能を利用できる。

エアブラシ(KP-400E-01X)編集

オプション製品。1024レベルのホイールを搭載しており、対応アプリケーションでエアブラシ機能を利用できる。

理由は不明だが発売してすぐ廃盤になってしまった模様。


ペンスタンド編集

"wacom"のロゴが入った縦置き・横置き両対応のスタンド。

ねじって開けると替え芯入れとしても使える。余談だがこのギミックはあの杉森建を驚かせた。


ラインナップ編集

画面サイズは主に16、17、22、24、27、32インチの5種類。

旧製品も含めれば13インチや21インチなどもある。

基本的にマイナーチェンジでは名前が変わらない(型番が変わる)ので、誤って古い機種を買ってしまわないよう注意

人の指でタッチ操作が出来るマルチタッチ機能のあるモデルも存在する。DTHが有り、DTKが無し。

旧機種にはなるが、タブレット型PCとして利用できるCompanionシリーズが2モデルある。


13インチ編集

最も小型(13.3インチ)のシリーズ。

2020年に廃盤。現在はWacom OneおよびMovinkに置き換えられている。

Cintiq Pro 13編集

型番:DTH-1320/AK0

発売:2018年

Wacom Link Plus(配線を統合する外部モジュール)対応したDTH-1320の改良型。

Cintiq Pro 13編集

型番:DTH-1320

発売:2016年

プロペン2に対応した新シリーズの13インチ型。マルチタッチ機能あり。

デザインが一新され天板が一枚板になった。

Cintiq 13HD編集

型番:DTK-1301/K0

発売:2015年

DTK-1300/K1と型番が違うだけで同じもの。

Cintiq 13HD編集

型番:DTH-1300/K0

発売:2015年

DTK-1300/K0にマルチタッチ機能(静電結合方式)を搭載した上位機種。

Cintiq 13HD編集

型番:DTK-1300/K1

発売:2015年

旧プロペンを同梱しただけでDTK-1300/K0と同じもの。

Cintiq 13HD編集

型番:DTK-1300/K0

発売:2013年

驚くべき低価格(市場価格:約8万円前後)と13.3型Full HDの液晶を搭載。コンパクトな画面はHDMI端子を利用した接続を用いており、初心者の入門用としても適している。

4つのファンクションキーと4方向リングキー、ホームボタンを利用でき、すべてのキーは自由に動作を設定できる。

スタンドは着脱式で、角度も3段階のみである。取り付けるのに少々手間取るので注意が必要。


16インチ編集

15.6インチのミドルレンジシリーズ(2020年以降はローエンドシリーズ)で、2016年に初登場した新しいクラス。

Cintiq Pro 16編集

型番:DTH-1620/K0D

発売:2021年

DTH-1620/K0の改良型で、マルチタッチのオンオフ切り替えボタン、物理ファンクションボタンを左右背面に4つずつ搭載。

Cintiq 16編集

型番:DTK1660K0D

発売:2019年

廉価シリーズの16インチ。Proと名はつかないがプロペンは普通に使えるので安心しよう。

Proシリーズと異なり、天板は画面とベゼルの間に隙間がある。

解像度はフルHD(1,920x1,080)、Wacom Link Plusに非対応。

安価さが売りだったのだが、2023年に原材料高騰の影響で7万5,000円から10万円に値上げされてしまった。

Cintiq Pro 16編集

型番:DTH-1620/AK0

発売:2018年

Wacom Link Plusに対応。

Cintiq Pro 16編集

型番:DTH-1620/K0

発売:2016年

4K(3,840x2,160)解像度と8,192レベルの筆圧レベルを備えたProシリーズの一角。


17インチ編集

2023年に登場した新シリーズ。

Cintiq Pro 17編集

型番:

発売:2023年

Pro 16よりわずかに大きい17.3インチディスプレイを採用。Pro 27と共通の狭ベゼルデザインによってPro 16とほぼ同サイズにまとまっている。

価格はPro 16の倍近く、Pro 16の後継というよりはPro 27の小型版といった位置づけだろう。


21インチ編集

旧製品のみ。画面サイズは21.3インチ。

Cintiq 21UX編集

型番:DTK-2100/K0

発売:2010年

当時のフラッグシップモデルで、グリップペン、旧プロペンが使える最古の機種。解像度は1,600×1,200。

2005年、2007年発売の21UXとは別物。


22インチ編集

21.5型の大型シリーズで、21インチシリーズの後継。

Cintiq Pro 22編集

型番:

発売:2023年

22クラス初のProシリーズ。Pro 27とほぼ同じデザインとスペックを持つ上位モデル。

Cintiq 22編集

型番:DTK2260K0D

発売:2019年

新シリーズの廉価型22インチ。解像度はフルHDで、巨大な画面に対して若干物足りなさが否めない。

2023年に原材料高騰により12万円から16万円に値上げ。

Cintiq 22HD touch編集

型番:DTH-2200/K1

発売:2016年

型番が違うだけでDTH-2200/K0と同じもの。

Cintiq 22HD編集

型番:DTK-2200/K1

発売:2015年

型番が違うだけでDTK-2200/K0と同じもの。

Cintiq 22HD touch編集

型番:DTH-2200/K0

発売:2013年

22HDにマルチタッチ機能を搭載した上位モデル。見た目やセット内容などに大きな差はないが、最大輝度とコントラスト比が若干劣る。

22HD22HD touch
最大輝度(cd/m^2)230210
コントラスト比1000:1900:1

Cintiq 22HD編集

型番:DTK-2200/K0

発売:2012年

接続はDVIか別途アダプタを利用してアナログRGBで行う。

ファンクションキーを16個搭載し、トラックパッドもある。そのためか製品パンフレットにしっかり「設定一覧を全画面表示」可能であることが記載されている。

シリーズの中で唯一スタンドの回転が可能で、-180~+180度というワイドレンジで回転するため「AzPainter2」などキャンバス回転機能がないアプリケーションでも自分の描きやすい角度で描くことが出来る。


24インチ編集

24.1-23.6インチ液晶を搭載した大型シリーズ。

このあたりから一人で持ち運ぶのが難しくなってくるので注意。机も大型・頑丈な物にする必要がある他、通販だと送料が馬鹿にできない値段になってくる。

Cintiq Pro 24編集

型番:DTK-2420/K0

発売:2018年

Pro 24 touchからマルチタッチ機能を省いたモデル。Proシリーズとしては唯一マルチタッチ機能がない。

Cintiq Pro 24 touch編集

型番:DTH-2420/K0

発売:2018年

23.6型の4K(3,840×2,160)ディスプレイを採用した上級モデル。

筆圧8,192レベルに対応、ExpressKey Remoteを同梱。

Cintiq 24HD touch編集

型番:DTH-2400/K0

発売:2012年

24HDにタッチ機能(静電結合方式)を搭載した当時の最上位モデル。

こちらは色域が広がっており、Adobe RGBのカバー率は驚異の97%である。そのスペックを存分に発揮できるよう「14bitガンマ補正機能」まで搭載している。

ただし、最大表示色の10億7374万色/1024階調はDisplayPort接続の時のみ有効なので注意すること。

Cintiq 24HD編集

型番:DTK-2400/K0

発売:2011年

24.1型WUXGA(1,920x1,200)の液晶を搭載した当時のフラッグシップモデル。DisplayPort(1.1a準拠)対応で、もちろんDVIのほかアナログRGBも特別な準備なしで利用可能。

10個のファンクションキーとタッチホイールを搭載している。

スタンドはマウントアームを用いており角度と高さの調整は自由度が高く、角度は2~75度まで動く。

スタンドと合計すると29kgという尋常じゃない重量を誇る。

ちなみに後継のPro 24に対する微妙な優位性として、A3用紙がピッタリ収まる(Pro 24は縦がギリギリ足りない)。


27インチ編集

最上位シリーズとなる大型モデル。

Cintiq Pro 27編集

型番:DTH271K0D

発売:2022年

狭ベゼルの26.9型120Hz駆動4Kディスプレイ、マルチタッチ対応、プロペン3初対応、多機能省スペースのスタンド、拡張テーブル付きの全部乗せフラッグシップ機。

価格は驚異の554,180円

Cintiq 27QHD touch編集

型番:DTH-2700/K0

27QHDと同時に発表された、マルチタッチ対応モデル。

安心してください。あとはだいたい27QHDと同じですから…

Cintiq 27QHD編集

型番:DTK-2700/K0

発売:2015年

2015年1月に発表された(発売は2月)液タブの化け物。

現行のProシリーズのデザイン性やメンテナンス性に優れる一枚板デザインの魁である。

WQHDの解像度をもつ27型液晶(2,560x1,440)であり、24HDから高さと幅は据え置きで厚みが低減、画面サイズは拡大というナイスプロポーションを誇る。

HDMIやDisplayPort1.2対応、色域はAdobe RGBカバー率97%と24HD touchとほぼ同じ性能ではあるが、こちらには別売りオプションで「Wacom Color Manager」(X-rite社製)なる専用の『モニター用プロフェッショナルカラーキャリブレーション』を利用したキャリブレーションが可能。一体誰が見分けつくのだろうか

ファンクションキー群は「ExpressKey Remote」に集約。Remoteでお気づきの方もいるだろうが、このモデルではファンクションキーがとうとうリモコンとなった。下位モデルでは固定されていたキーたちが、使用者の好きなところに配置できるようになった。

もう十分だろうが、さらにオプションで「Cintiq Ergo Stand」を購入すれば本体の傾斜をかなり自由なところで固定できる。


32インチ編集

2018年に追加、2022年に廃盤。

Cintiq Pro 32編集

型番:DTH-3220/K0

発売:2018年

31.5インチ、4K解像度の超大型モデル。


Cintiq Companion編集

旧製品のみ。こちらはコンピュータを内蔵し単独使用が可能なタブレットPCである。分かりやすく言えばWacom製iPad。

後継シリーズはMobileStudio Pro

Cintiq Companion 2編集

型番:(不明)

先述の27QHDとともに発表されたWindows 8.1搭載のタブレット型PC。個人向けの"Value"、"Standard"、"Premium"、"Enhanced"と企業向けの"Enterprise"で計5モデル存在する。

液晶タブレットの性能は"Companion 2"共通で、IPS方式のWQHD(2560×1440ドット)でペンとタッチ両方に対応している。

"Companion Hybrid"と同じく別PCなどに接続して通常の液晶ペンタブレットとして利用可能。

また、CPUにはintelのHaswell世代(第四世代Core i)以降のものを採用。ストレージはSSDと単体で高品位の制作環境を実現するハイスペックなタブレット型PCである。


Cintiq Companion Hybrid編集

型番:(公式サイトに掲載無い為不明)

13.3型のタブレット型PC。

こちらは別のPCに接続して通常の液晶ペンタブレットと同じ使い方が出来るモデル。単独で動作するときはAndroidが実行される。

CPUにはNVIDIA Tegra 4 クワッドコアを採用。


Cintiq Companion編集

型番:DTH-W1300L (256 GB Windows 8)/DTH-W1300H (512 GB Windows 8 Pro)

13.3型のタブレット型PC。

CPUにIntelのCore i7-3517Uを採用し、ストレージはSSD、メインメモリは8GBと全く妥協しないスペックの「プロフェッショナルクリエイティブタブレット」。

マルチタッチ対応で、ほかのタブレット型PC同様画面出力(MiniDisplayPort)やUSB3.3のポートに加えステレオスピーカーとヘッドフォン端子を搭載しているのでペンタブ以外の用途でも十分活用できる。


参考編集

Wacom | 創造性をかき立てるクリエイティブ向けペンタブレット製品

http://www.wacom.com/ja-jp/jp/creative

Cintiqとは シンティック: - IT用語辞典バイナリ

http://www.sophia-it.com/content/Cintiq

ワコムがWQHD液晶WinタブCintiq Companion 2シリーズを発表、2500ドルの最上位版は第五世代Core i7搭載 - Engadget Japanese

http://japanese.engadget.com/2015/01/07/wqhd-win-cintiq-companion-2-2300-core-i7/


関連タグ編集

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