ストーリー
とあるピザ屋のアルバイトがお仕事でとある屋敷に訪れる。チャイムを鳴らしても人が出てくる気配がない。とりあえず扉に手をかけると鍵がかかってないではないか。とりあえず誰かいないかと屋敷に入るが、突如ドアが何者かによって閉められる。
屋敷の中ではEmilyとその仲間たちが彼と「遊び」たくて待っていたのだ。さぁ、朝になるまで「遊んで」あげて、彼女たちを満足させて帰ろう。
概要
Shawn Hitchcockが製作した一人用ゲーム。シリーズ化しており、続編に「Emily Wants to Play too」がある。
タイトルのEmily Wants to Playは日本語訳するとエミリーちゃんは遊びたい!というなんともほっこりゆるゆるとした美少女と戯れるゲームのようなタイトルである。
文字通り、本作はエミリーと遊ぶゲームである。
ただし
退路を断たれ
ウソをつかれ
孤独と暗闇の中で
全くかわいくない奴らを相手に
命 を 懸 け て
遊ぶゲームである。
ゲームシステム
概要を読んで嫌な予感がしているだろう。その通り、本作はサバイバルホラーゲームである。
本作の目的はピザ屋が配達に来て閉じ込められた午後11時から朝の午前6時までの各1時間(計7チャプター)を生き残ること。本作の1時間は現実時間の6分。
11時から始まる1時間から、それぞれ何かの「遊び」に対応した挙動をする存在と「遊ぶ」ことになる。この「遊び」、誰が何の遊びを基に動くかはほぼノーヒントであり、一応紙に攻略のための指示が書かれているがこれは全くのウソ。従うと殺されることになる。汚いなさすが怪異汚い。ウソなので逆のことをするのが怪異への対策となる。
時間(チャプター)が進むごとに違う「遊び」を求めるキャラクターが増え、混成部隊の波状攻撃は苛烈になっていく上、「遊び」の性質上同時出現したキャラクターによって容易に詰むため、運要素も極めて強い。
更にジャンプスケアがどれも怖い上に轟音で耳にも眼にも心臓にも悪い。プレイヤー本人は勿論、実況プレイの視聴者もジャンプスケアで心肺を止められる恐ろしいゲームである。
まぁ簡単に言うと「神さまの言うとおり」と「FNAF」が悪魔合体したゲームである。
ちなみにタイトルにはEmilyと付いているが、最初に相対する相手はEmilyではなく、Emilyと「遊べる」のは後半になってようやくである。
キャラクター
主人公
ピザ屋のアルバイト。職務を全うしただけなのにEmilyらの屋敷に入ったばっかりに閉じ込められ、命を懸けた「遊び」に付き合わされることになる。
人形
本作の「遊び」相手たち。Emilyが好きだった人形たちが何らかの邪悪な力で動いているもの。人形なのにどいつも機敏に動き、そして自分よりはるかに大きい主人公をなんの苦も無く一瞬で殺す殺傷能力を持っている脅威。
Kiki
キキ。最初に「遊ぶ」事になる相手。おかっぱの黒い美(?)少女人形。対応する遊びは「いないいないばあ」。此方が見ている限り顔を伏せて接近してこないが、少しでも視界が逸れると距離を詰め、触れたら見事な「ばあっ!」で主人公の息の根とプレイヤーの心肺を止める。視界に収め続けていると消え、またどこかから不意打ちを狙ってくるニンジャみたいな奴。
「フフッ」と女児の笑うような声が聞こえたら出現している。すぐに周囲を見渡してKikiを視界に捉えよう。
Mr.tatters
ミスター・タターズ。ピエロの人形。対応する遊びは「だるまさんが転んだ」。「ホホホホーーッ」というダンディな声が聞こえ変な光が発生したらこいつが出現した合図。そこから「フッホッフォ~ォオ~♪」という声と共に振り向いた時は完全に動きを停止しないと天罰とばかりのジャンプスケアで縊り殺される。「フゥン…」と落胆の声があがって奴が消えるまで一切のボタン操作をしてはいけない。
要はこいつが出たら動かなければいいだけなので特別な操作は必要なく、単体では正直なんの脅威でもないが恐ろしいのは混成部隊との対応中にこいつが出てきてしまう事。
キキはまだいいが後述のchesterが同時に出てきたら無策ではほぼゲームオーバーが確定する。
Chester
チェスター。黒スーツをピシっときめた人形。対応する遊びは「鬼ごっこ」。「ケケケハァーッ!」という男にしては高めの声が聞こえたらこいつが出現している。
こいつが出現したらとにかく他の部屋へ逃げる事。今いる部屋とは別の部屋へ移動することで撒ける。
移動速度はこっちが走れば絶対追いつかれないが歩いたり壁にひっかかると追い付かれるかもしれないという絶妙な塩梅。こいつも「ばぁっ!」で息の根を止めるが顔が怖い声も怖いキキと違いまだ見れる方。でも声がムカつくし後述の事故・詰み要素の主犯格なので更にムカつく。
単体ではさほどの脅威ではないがこいつが恐ろしいのは「追っかけて来る」という性質故に発生する他の敵との接触事故と相乗効果。特にタターズが出現した場合、動いたら死ぬのに動かなかったらこいつに殺されるという完全な詰み状態になる可能性がある。
ただし、タターズの殺害判定は出現してから少し猶予があるため、他の部屋の近くでスタンバイしておけば部屋に逃げ込んで即座に止まる事で逃げ切ることが可能。それでもどうにもならないことも多いが、生存率を高める上では有効なテクニックなのでやっておいて損はないだろう。
続編の「too」ではこの問題が解消され、タターズとチェスターが同時出現したらどっちか片方がもう片方に獲物を譲るようになった。「遊び」たいだけであって殺したいわけじゃないのか、なんにせよ律義である。
Emily
キキ、タターズ、チェスターの混成部隊に勝利した後の午前4時に一度Emilyとのタイマンが挟まる。
対応する遊びは「かくれんぼ」。Emilyが出現するようになったら制限時間が表示されるようになる。時間以内に隠れているEmilyにタッチするとその場から消え去り、別のどこかでまたこちらを待っている。これを繰り返す。時間いっぱい同じことを繰り返すことになるので、制限時間ギリギリまで待ってタッチすると少ない負担で勝利できる。タイマン時は。
これだけなら他の人形共と大差のない脅威だが、Emilyと「遊ぶ」時に違和感を感じることになるだろう。
部屋が暗いのだ。
このEmily、「Emilyがいる状態で電気をつけると即座に殺しにかかる」という完全な初見殺し仕様を隠し持っている(電気をつけた時点でタイマーカウントが消える=Emilyが殺しにくる)。しかもこの仕様については一切のヒントが無い。Emilyの足はチェスターの何倍も速い為逃げ切るのは不可能。攻略サイトでも見ていなければまず100%これにひっかかり、Emilyの「ウギャア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!!!!!!!!!!!!!!」という超迫真の轟音と共に主人公は命を、プレイヤーは鼓膜を奪われることになる。
最終的にはこのEmilyを含めた全員との乱戦が始まるが、部屋が暗いせいで必然的にキキとチェスターが見え辛くなり、そこで電気をつけて視界を広げようとすればEmilyに殺され、Emilyを見つける制限時間がもうないというタイミングで現れたキキやタターズのせいで動けず時間切れ、という最終鬼畜難易度の中で生き残ることになる。6分の短い時間の戦いだが、Emilyを自力で見つけ出す以外は人形の出現パターンに恵まれ続けることが前提の完全な運ゲーであるため、24時間が全て6分の中で消費されることもザラである。
ちなみにEmilyには午後11時段階から出遭う事ができる。その方法が「ポッカリ空いた穴に落ちて地下室に入る」事。穴に落ちると上がってはこれず、仕方なく進むとEmilyが殺意を露にして突っ込んでくる。そして死ぬ。
云わば即死トラップである。
尚、隠し通路の解放後はこの現象が消滅する。
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pacify:Shawn Hitchcockの製作した世界観を共有するゲーム。マルチプレイ対応。