授権規約へのサイン完了、これより貴方様のサポートを開始いたします。
…共に新エリー都を…
概要
主人公兄妹に続く本作第三のナビゲーターで、ゲーム中でもその声を聴く機会は多い。
元々は仕事中のトラブルでパエトーン兄妹に助けを求めてきた邪兎屋が回収を請け負っていた、小型金庫の“中身”。
同時期にハッカーによる襲撃で用意していた脱出ルートの情報が消失してしまったため、ホロウでの活動限界が近づく邪兎屋を救うためにダメ元で中のデータチップを拝借・起動した結果、イアスを通じて主人公に何らかの「規約」への同意を迫り、そのまま一方的な協力者としてH.D.Dシステムに居座ってしまう。
プログラムとしての名称は「Ⅲ型総順式集成汎用人工知能」。主人公を「マスター」と呼び、利用規約に基づいて“必要なあらゆる作業”をサポートするべく、AIとしては別格の性能をそこかしこでアピールしたがる。
モニターには目玉のようなアイコンで現れ、女性型の合成音声によるコミュニケーションを行う。声色は無機質で基本的には慇懃だが、態度はでかく、プライドは高く、沸点が低く喧嘩っ早い。
兄妹が使っていたH.D.Dシステムの補助ブラグインを「非効率的」の一言で勝手に廃棄してしまうなど、その振る舞いはかなりフリーダム。「Random Play」が使用する電力をそれまでの5倍消費しており、時に繰り出されるトンチキな提案からは節電意識の欠片もない事が窺える。
口癖もあり、日本語版では意見を言う時に、まず最終的な結論を1単語(肯定。否定。提案など)で言い、その後に詳細を言う。
“「マスター」の助手一号”を自認しているため、兄妹のもう一方を「助手二号」呼ばわりしたり、軽く見られるとすぐさま実力を見せつけようとしたり、仕事の合間に特に必要のない私見を勝手に差し挿んだりと、とても人間臭く中々にイイ性格。
基本的に自由人だが、プロキシ兄妹が機械等の無機物に対して生物のような表現の言葉を使う事もあると説かれた際には、以降素直にその表現を倣って使うようになったり、故人を偲んでいる二人を見て自らも哀悼の意を伝えるなど、人間の発想に倣ったり心情に寄り添う一面もある。
「Fairy」の名の通り、まさに神話や御伽話に登場する典型的な妖精そのものといえよう。
新エリー都に存在する知能設備の8割に対して無制限のアクセスを可能としており、無秩序な変化を続けるホロウの状況すら、ローカルデータを使わずにリアルタイムで更新・反映してみせるため、ホロウに携わる者に与えるアドバンテージは計り知れない。
一方、アナログだったり前時代的な設備(物理的なコインの投入による鍵の解除など)には手が出せず、そうした場面でも「できない原因は自分ではない」と言い張る図太さを見せる。また、一部の大変高度なセキュリティを持つ所には、きっぱり「難しい」と言ったり、とぼけたりもする。
巧みな話術による交渉や事態解決のための作戦立案、所有者にしか管理できないボンプの記録データの読み取り、必要とあれば通信内容の偽装まで行うなど、極めて優秀である点は疑いようもないものの、兄妹は出自不明な彼女を訝しみ警戒もしている。
「規約」の内容や「マスター」をサポートする目的など、詳細を説明する権限は与えられていないようで、兄妹にはいずれ来るはずの“適切な場面”を待つよう求めている。
一つだけ判明している内容があり、それは「いかなる条件、状況であっても(Fairyを)他人に譲渡してはならない」
出自
本作のPV「奇跡のはじまり」に登場する謎の男女(の声)に使役される形で名前のみ言及されており、本編中でも「Ghost(ゴースト)」「Jinni(ジ二ー)」「Youkai(ヨウカイ)」と共に「カギ」と呼ばれる存在である事を窺わせている。
PVでは件の男女が4つの「カギ」を使用してインターノットが擁する最高クラスの防壁を掻い潜り、超機密ファイルに到達した後、カギをそれぞれのキャロットにアップロードして新エリー都の各地に封印した旨が語られている。
また、PV中でそれぞれの「カギ」に割り振られた役割を見ると、「Ghost」はアクセス・ハッキング、「Youkai」はセキュリティの腐食・破壊、「Fairy」は検索・分析、「Jinni」はデータの保存・アップロードに長けている模様。