出自
元々はモトクロスモデルKXの車体にデュアルパーパスモデルLXの250㏄エンジンを搭載したモデルがKLX250初期型として発表されたが僅か数年で販売中止となる。時に1981年。
はっきりとした理由は不明だが、2ストローク全盛期に4ストローク車を発表しても時代の流れには勝てなかったと噂されている。(だが環境面の関係でその後2ストロークエンジンは衰退の一途を辿る為、KLX250は時代を先取りし過ぎていたとも言える。)
KLX250
KLXシリーズの250㏄普通自動二輪車モデル。
1993年モデル
その後10年以上の時を置き、4ストロークエンジンが隆盛を見せ始めたころ、今度はKDXの車体にKLRのエンジンを搭載する製造プランが立ち上がり、各所を最適化再設計し、競技用モデル「KLX250R」、公道用モデル「KLX250SR」として販売開始。
キャッチコピーは「闘う4スト」。
そして翌年にはセルモーター、大型ヘッドライトを装備し前輪サスペンションをそれまでの倒立サスペンションから逆の正立サスペンションに変更したバリエーションモデル「KLX250ES」を発売。
1998年モデル
1998年にフルモデルチェンジを行い、ERとSRは統合された上で末尾の型番は消滅し、単に「KLX250」と言う名称で販売される。同時にタイヤ径など変更した派生車種であるモタードモデル「D-TRACKER」(通称Dトラ)が発売。
その後2004年からは生産を日本からタイへと移管している。
2008年モデル
2008年に再度フルモデルチェンジ。排ガス規制に対応する為それまでのキャブレーター方式からフューエルインジェクション方式へと燃料供給方式を変更し、ヘッドライトがそれまでの1灯方式から2灯方式へと変更されているなど外観はガラリと変わっている。
兄弟車種のD-TRACKERもこれを受けてフルモデルチェンジ、車種名も「D-TRACKER X」へと変更になっている。
KLX125
KLX125を参照。
偵察用オートバイ
元々陸上自衛隊で「偵察用オート」と言えばホンダの「XLR250R」のことだったが、同車種の旧式化を機にKLX250をベースとした車輌に更新が進められている。
車体
性能はベース車両とさほど変わり無いが、偵察部隊向けと言うことで車体後部のリアキャリア右側に無線機ラック(右側には簡易工具箱)と車体を倒す際に車体を保護するフレームガード、ヘッドライトにもガードと金網、ペダル・エンジン前部に縞鋼板を溶接した大型エンジンガードが追加されている上、これらの装備を支える為民生品より遥かに頑丈なフレームを装備している他、フロントフォークが民生品とは逆の正立フォークが採用されている。
また、灯火管制下での走行の為、前後には他の自衛隊車輌と同様ブラックアウトランプと呼ばれる特殊な灯火装置が装備され、車体右側後部に備え付けられた扇形のスイッチで灯火の状態を制御することが可能。
塗装は陸自の輸送用トラックと同じODグリーンに塗装され、フロントフェンダーには陸上自衛隊を示す桜花章がある。
尚、民生向けのKLX250はタイカワサキで製造されているが、偵察用オートバイだけは兵庫県の明石工場で製造されている。
乗員
敵と遭遇する確率が高い偵察任務に供される為、乗員には流鏑馬のように立ち乗り乗車での射撃や、車体そのものを横倒しにして盾とする技術が習得されている他、災害派遣の際有用なジャンプ、ウィリー、アクセルターンなど瓦礫や亀裂を走行する為の技術が習得されている。
尚、ジャンプやウィリー、アクセルターンは駐屯地祭などのオートバイドリルで一般公開されている。
また乗車用ヘルメットは防弾能力が無い為、戦闘想定訓練では防弾能力を有する88式鉄帽が使用されるが、88式鉄帽自体は乗車用ヘルメットとして認定を受けていない為、そのまま公道走行をすればノーヘル扱いとなり、道路交通法違反となる。
Pixivにおいては
この名称で検索すると、大半はKLX125が描かれているイラストがヒットし、一部KLX250、偵察用オートバイがヒットする。