この運命には、抗えない。
注意
この記事はネタバレを多々含みます。未クリアの方は閲覧注意です。閲覧する場合は自己責任でお願いいたします。
概要
3Dアクションシューティングゲーム「地球防衛軍6」の追加ミッションパック「Lost Days」。「地球防衛軍5」では主人公らは5回繰り返してきたが、このミッションパックは1〜4周回の隠された物語である。
主な登場人物
伍長
CV:興津和幸
「入隊するんだ……君の力が必要だ」
「誰だ?」という人に向けて説明すると、荒廃世界(EDF敗北後の歴史)で食料を求め勝手に地上に出て毎回敵に襲われているあの人である。
今作のおかげで、EDF5の冒頭「主人公が居合わせた基地から民間人を連れて避難し、連絡が取れなくなった伍長」と同一人物なのも判明した。
今回は連絡がつき、主人公は前作の軍曹ではなく、こちらの伍長に預けられて安全な場所への避難を開始することになる。
作戦司令本部
CV:楠見尚己
いつもの「本部」。本部の罠。
登場する敵
侵略生物プライマルα
通常のα型より巨大なα型。通称青アリ。装甲は硬く、酸を一点集中に連射するためダメージとともに視界妨害も凄いことになっている。
またプライマル種の共通事項として攻撃を始める距離がいつもの侵略生物たちよりも遠く、火力の高さも相まって接近戦はかなり危険。
侵略生物プライマルβ
通常のβ型より巨大なβ型。通称青クモ。糸を放出した後、電流を糸に流して相手を拘束し、同時に電気玉を送って大ダメージを与えてくる。その拘束度と火力はまさにEDF2の凶虫バゥを思わせる。
…のだが耐久力が青アリよりも高い上に糸の弾速や追尾性が非常に高く、更に至近距離でなくとも致命的なダメージを叩き込んでくるなどもはや魔改造レベルの代物である。
攻撃を一発でも当てて怯ませれば電流や電気玉は中断させることができ、また糸本体の接触ダメージは極めて低いなどそういう意味でも別物。
飛行型侵略生物 野生種
通常の飛行型よりも巨大な飛行型。通称青ハチ。針を連続で射出してくるのも厄介だが、一番注意すべきは地面に刺さった針が巨大すぎて視界が奪われるという点。
針の狙いが正確なため移動を絶やさないことが重要。一発当たってしまうと追撃であっという間に溶ける。
侵略性外来生物γ 大型種
通常のγ種と比べ格段に巨大になったγ型。通称青ダンゴムシ。基本丸まって移動し、攻撃する時も丸まって突進するのは同じだが、巨大すぎる故避けることが困難になっている。通信で言われた通り「ビークルの天敵」であり、激突されると一瞬で耐久力を削られ破壊されてしまう。避ける方法としては、早い移動手段で懐に潜り込むか、ショットガンやレイピアなどの連続発射武器で押し返すかしかない。
ver1.05現在、デプスクロウラーとバルガは攻撃を受けないというバグ?が発生している。
侵略性外来生物γ 超大型種
大型種と比べても更に巨大なγ型。通称赤ダンゴムシ。基本的な行動パターンは大型種と同様だが、その巨体ゆえ突進を押しのけづらくなっている。
それに加えてダメージフィールドを発生させるトゲを時折射出してくる。こちらの行動を制限してくるため、他の敵と併せて遭遇すると厄介になるだろう。
タイプ0ドローン
タイプ2ドローンの青い個体。装甲は通常タイプの半分程度と脆くなっているが、非常に数が多く、通常タイプと比べて積極的に接近戦を仕掛けてくるため視界妨害もかなりのもの。幸いにしてタイプ2の弾幕っぷりと比べれば火力は然程でもない。
コスモノーツ
頭だけ装甲を纏ったコスモノーツ。体に鎧をつけていない為身軽で俊敏だが、装甲で守られていないので耐久力に劣り、地球環境の中では数日しか活動できないという大きな欠点がある。
そのため重装甲で地上に居座り続けて大暴れしたEDF5等と違い、厄介なのは怪物の方と称されていた。
ゲーム上の弱体化は装甲だけで火力の面には変化がないため、機敏で高火力という別の方向性で厄介になった。
元々装甲が破壊されるたびに俊敏になっていく特性はあったが、全員がほぼ全裸状態で俊敏に走り回る光景はインパクトが強く、度々裸祭りだの全裸ノーツだのと語り草になっている。
ちなみに重装コスモノーツに相当する個体は膝から下だけ装甲を履いている。
コクーン
建物に絡まって宙に浮かぶ巨大な繭。卵鞘のようなものらしく、中にはβ型の怪物が詰まっている。一定のダメージを受けるたびにβ型が湧いて出てくるが、一撃で破壊すると出現を阻止できる。
関連動画
関連タグ
このミッションパックのストーリーの全貌が書いてあります!未クリアの方は閲覧注意です。
「出口だ!」
『イオタ1、起動した。コンバットフレーム隊、戦闘を開始する』
「なんだ、これは!?」
軍曹らに連れられて地上に上がると、基地は多数の怪物に襲撃されており、コンバットフレーム隊が奮闘していた。
怪物の数は用意できなったのか、或いはまだ重要視していなかったからか、テレポーションアンカーが降ってくる事もなく怪物を防ぎ止めることに成功した。
危機を乗り越えたベース228の隊員らには出動命令が下り、この命令を受けて軍曹は「伍長が護衛に入る、心配するな」と言い残し主人公と別れる。これ以降、軍曹達が登場する事はなく、本当にこれっきりの付き合いだった。
ミッション説明文でも、今までは「ここでお別れだ」と告げた直後に「……と言いたいが、安心しろ。その前にお前を家に帰してやる」という一文が添えられていたのだが、ここではカットされている。
ちなみにどの周回でも死ぬイオタチームだがロストデイズでは唯一生存してる。
その後伍長と共に行動することになるが、行く先々の街は『コクーン』と呼ばれる怪物の卵だらけで、安全な場所はどこにも見つからない。心身共に疲弊しきった伍長は手慣れた手際で怪物と戦う主人公に希望を見出したか、或いは民間人を戦争に巻き込む苦渋の決断を下したのか、絞り出すような声で基地に戻って入隊手続き済ませるよう勧誘、これ以降主人公はEDF所属として戦っていく。
だがいくら奮戦しようと怪物の繁殖力は人類の駆除の手を超えており、時間が経つに連れて収拾がつかなくなっていく。
既に放棄を検討されているエリアも多数、それを前にした戦略情報部は「コードNが検討されています」と言う。
人類史上最大級の攻撃力を有した大量破壊兵器『N6』を運用するプラン。この周における怪物の繁殖地の多くは市街地であり、当然だが逃げ遅れた市民や前線に残っている友軍諸共吹き飛ばす倫理を完全に捨て去った禁断の作戦である。
それを聞いた本部は「どれだけの被害が出ると思ってる!?」と激しい憤りを見せる程であった。
本部はコードNの発令を拒否し続けたが、もはや怪物も卵も増え過ぎた。これ以上の被害を防ぐべく、苦渋の決断でコードNはとうとう発令された。
「コードNを発令します。残念ですが決定事項です」
主人公を含めて多数の部隊がベース228に招集されたが、発射直前というタイミングで多数の怪物が接近、部隊は基地の防衛任務を課せられた。
「N6、緊急始動シークエンスに移行します」
地面から出てきたのは7本の超大型弾道ミサイル。
「あれがN6、月まで届くミサイルか…」
「卵だけじゃない…街も、人も、全てが吹き飛ぶぞ」
「敵も味方もただじゃすまない、逃げ遅れた市民は……」
命懸けで滅亡の運命に抗うEDFが、滅亡を齎す兵器を命懸けで防衛する矛盾極まる戦い。
このミッションにおいてベース228の敷地の中で戦う限りN6が嫌でも視界に入るよう配慮されており、兵士達の悲痛な声も相まって荒廃した世界とは別種の絶望を味わいながら戦う羽目になる。
「仲間を葬る手助けか!」
「どんな理由だろうが、これは許されない…!」
「兵士を捨て駒にしたな、ツケは払う事になるぞ!」
奮戦の末に怪物は殲滅され、基地とN6は守り切られた。
後味の悪い勝利を噛み締めながら、7つの美しい閃光は空へと打ち上げられた。
「皆の奮戦に感謝する。」
その後、主人公が所属する部隊は怪物の繫殖地と化した市街地へと派遣された。
既に汚染された市街地へ進軍しようとしたその時…
「コードNだと!?」
「ベース235がミサイルを発射、標的は… ここだ! 」
228と同じくN6を保有していた基地からコードNが再発令された。
着弾地点は今まさに踏み入れようとした市街地だった。
「司令部の奴らめ! 裏切ったな!!」
捨て駒にされた、そう気付いた瞬間には既にN6は頭上に迫っており__
「ばかな!? ばかなぁぁぁぁ!!」
「こんなことが許されるものかぁぁーーッ!!」
主人公は兵士諸共、閃光に包まれ…。
兵士、卵、怪物、市民…EDFが守るものも殲滅すべき者も全てが焼き尽くされた。
その後、プロフェッサーの語りで物語は締め括られる。
閃光が全てを飲み込んだ。
怪物、卵、兵士、市民、そして…
君を失った。
希望も消えてしまった。
我々は間違……
強い後悔と絶望を表すが、直後にこの結末を良しとしない何者かによって時空が書き換えられてしまう。
今日の現場はEDF第228駐屯基地です。
現場到着後、スタッフの指示に従い、段取りの確認をしてください。
本日午後から基地見学ツアーが予定されています。
ここ数年、EDFは近隣住民との交流に力を注いでおり、
本日も大勢の来客が予想されています。
安全には十分な配慮をお願いいたします。
物語は何事もなかったかのように始まる。
ミッション一覧
1 | 228基地の危機 | 10 | 大怪球 |
---|---|---|---|
2 | 怪物襲来 | 11 | β群体 殺到 |
3 | 滅びの楔 | 12 | 都市粉砕 |
4 | 市街侵食 | 13 | 降下兵団 |
5 | 繁殖区域 | 14 | 山域調査作戦 |
6 | 無人爆撃編隊 | 15 | 闇の策謀 |
7 | 災いの使役者 | 16 | 汚染地帯 前編 |
8 | α群体 流入 | 17 | 汚染地帯 後編 |
9 | 飛行種襲来 | 18 | コードN |
19 | 劫火 |
ネタバレを含む考察&余談
今周回数は?
発売前から多くの人から気にされていた「周回数」。開戦直後に228基地を襲撃していたことから最優先目標として捉えられていたことがわかる。そして各事例から推測し、時系列で表すと
EDF1:核戦争になり、地球上が早期に汚染・破壊され恐らくプライマーもかなりの被害を被った
EDF2:核の位置を特定したが228基地は何らかの理由で攻撃されなかった
EDF3:228基地を特定したが数が用意できず制圧に失敗。その後コードNが無事発令された
EDF4:前周回と同じく制圧に失敗し、コードN発令と同時に敵軍を送ったが失敗
EDF5:「コンバットフレームさえ居なければいい」といった意図なのか、起動する前に数で制圧を試みる。その後コンバットフレームが起動するも前周回で位置は特定されているのでテレポーションアンカーを突き刺し制圧に成功。
……といったように考察できる(一部こじつけではあるが)
今回がEDF4だとするとEDF5でプライマー側の戦力・戦略がかなり大きく変化しているため、EDF3辺りと見る声もある。
また主人公が情報部に目をつけられていない(オペ子も登場しない)ため、劇的な戦果を上げられるほど経験が蓄積されていない時期という説も。
228基地の危機
上記の通り、敵が228基地を襲う理由は最初の1回で核戦争になってしまったので襲ったが、防ぎ切られたのでコードNで大損害を被った→核兵器狙いで228基地を数で制圧
……といったように、プライマーが基地を襲った理由は核兵器目的で、バルガ狙いではなかったと思われる。
降下兵団
EDF5では鎧を纏っていたコスモノーツだが、それ以前では鎧を纏っていない事が発覚した。恐らくこの周回から敵はコスモノーツの実戦投入を始めたと思われる。しかし、環境の違いの影響により短時間の活動しかできないという重大な欠点があったため、EDF5からは鎧を装着するようになったのであろう。
プライマル種
いつもの面々よりも高い戦闘力を持ち、そして地上での繁殖力に非常に優れた種であったが、EDF5以降は目撃されていない(そもそも実装されていないというメタ的な事情なので描かれていないところで少数投入されたとの見方もあるが)。これは地上で繁殖する特性が仇となってEDF側が早めに発見できていた事や、追い詰められたEDFによるコードNの誘発を招いた事で、爆撃や広域破壊兵器が届かず、発見されるまでに充分な繁殖ができる地下種を優先して投入するようになったと思われる。ミッション「闇の策謀」では地下での繁殖実験を試みていた節もある。
加えて本編で本部に言及されていた「大型で狙いやすい」特徴が全体で見るとマイナスに働いたのかもしれない。
α・β型のPlus種の方はこの頃からいたため、無印のα・β型よりも原種に近いとする見方もある。
コードN
コードN発令直後、無数の怪物が228基地に襲いかかるが、これはあらかじめ作戦が発令されるのを知って送り込んだのだと思われる(あるいは限定的な未来を見る力を使った可能性も)
気づいている人もいるかもしれないが、このミッションで出てきた月まで届くミサイルことN6と、EDF8世界線での「オペレーションオメガ」で月面への核攻撃に使用されたミサイルは同じものであると思われる。
却火
このミッションでは主人公らはN6に巻き込まれて戦死するが、後に開戦前の228で現地での説明をされている。
核兵器に巻き込まれてしまったが、プライマーの歴史改変により主人公が核に巻き込まれない未来になったからだと思われる。
そしてこの周回で死亡した主人公はこの出来事を一切覚えていない。
Lost Days、『失われた日々』とはまさに的を得たタイトルであろう。
また、作中で無類の強さを見せたストーム1を唯一殺したのが仲間であるEDFで、逆にストーム1の死をなかったことにして結果的に助けたのが、誰でもないプライマーたちというのは皮肉極まりない。
もっとも、本シナリオにより「ストーム1がくだんの日までに戦死したがプライマーによって改変された」周回が多数存在する可能性も出てきたが…