絶望の未来を生きろ。
概要
D3パブリッシャーから2022年8月25日に発売された3Dアクション・シューティングゲーム。『地球防衛軍』シリーズの第6作目となる。開発元はおなじみのサンドロット。対応ハードはプレイステーション4、5である。
前作となる地球防衛軍5から世界観・ストーリーが直接繋がる続編であり、登場する兵科やゲームの基本仕様は5を踏襲した内容となっている。また、ストーリー・ミッション・演出等多くの箇所において、5をプレイしているとより楽しめるような仕掛けが施されている。
あらすじ
人類は、運命に抗った。
2022年、地球衛生軌道上に突如として宇宙船団が出現。人類への攻撃を開始した。
ファーストストライクは計画的で正確だった。たった1日で軍事拠点の半数が壊滅。人類は戦力の大半を失った。
異星からの来訪者。人は彼らをプライマーと呼んだ。絶望的な戦いが続き、もはや人類滅亡は時間の問題かと思われた。だが…………
特殊遊撃班ストームが敵司令船を撃沈。大混乱に陥ったプライマーは地球から去った。
静寂が戻った。2年に及ぶ激戦により人口は1割までに減少。文明は崩壊寸前。それでも、生き残った人々は復興への道を歩み出す。
そして3年の月日が流れた。
(ゲーム内プロローグより抜粋)
ベース251は深刻な人手不足に陥っていた。基地のまとめ役である大尉は本部に「精鋭を送れ」と要請。しかし送られてきたのは銃を撃ったことも、撃たれたこともない素人同然の民間人だった。コックや技師、トラック運転手といった戦闘とは無縁の経歴の者が大半を占める中、そこにはかつてストーム1と呼ばれていた英雄の姿もあった。
しかし彼が世界を救った英雄である事は完全に忘れ去られ、皆からはただの新米隊員だと思われている。
崩壊した建造物、大幅に減少した人口。今なお各地に残存する敵性勢力により復興作業もままならず、資材や食料もまるで足りていない。
彼らはこの絶望の中、それでも人類のために戦っていく………
システム
基本的なゲームシステムは5と同じ。その上で、バックパック装備を始めとしたより便利な仕様が追加されている。
また、今作は重要な会話セリフが字幕で表示されるようになった。
装備
5で入手可能だった装備の大半が続投し、それに加えて新装備が多数追加された。
今回もグレード制による性能差が存在し、同じ装備であってもダメージや有効射程、弾速、リロード等の各項目のスペックが上下する。現在の所持品より高いグレードの項目がある装備を入手した場合、その項目のみ上書き強化される仕組みとなっている。
また、フェンサー以外の兵科は装備枠が増加し、5より多くの装備をミッションに持ち込めるようになった。
それに合わせて一部の装備については使用可能な兵科や装備枠の変更が行われている。
使用可能な兵科
レンジャー
個人用銃火器を携行した歩兵。素直な操作性と精密な攻撃が売り。実弾兵器をメインに取り扱う。
固有アクションのダッシュにより高速移動が可能だが、ダッシュ中は攻撃ができない。
尖った長所や短所を持たない代わりに、全体的に安定した性能を誇る。
今作からの変更点
- ダッシュ時、少しだけ左右に動けるようになった。
- 少しの段差なら自動で乗り越えてくれるようになった。
- バックパック装備の追加。
ウイングダイバー
プラズマコアを装備した飛行可能な女性兵科。圧倒的な三次元機動力と攻撃力の高さが特徴。
飛行ユニットで空を飛び、エネルギー・雷撃系の攻撃を叩き込む。一点に最大火力を集中させるのが得意。
短所は耐久力と継戦力の低さ。またほぼ全ての行動にコアのエネルギーを消費するため、緻密なエネルギー管理が要求される。
今作からの変更点
- かなりの段差でも(エネルギーを消費しながらではあるが)乗れるように。
- プラズマコアのエネルギーを消費しない独立稼働装備の追加。
エアレイダー
戦闘機等の外部破壊兵器の攻撃要請を主な役割とする通信兵。バフ系の支援装備も担当する。生身の戦闘力は低い。
支援要請による攻撃は絶大な範囲と攻撃力を誇るが、気軽に連発できないものが大半を占める。
また多様なビークルの運用も可能で、乗り込めば高い能力を発揮できる。ただし、これらを常に要請できるとは限らない。
今作からの変更点
- 支援要請ができないミッションでもドローンを駆使して戦うことが可能になった。
- 少しの段差なら乗り越えれるように。しかしレンジャーには劣る。
- 空爆及びドローン攻撃時は着弾地点を確認し、1クリックで要請できるように。
- バックパックの追加。
フェンサー
軍用外骨格パワードスケルトンに身を包んだ重装歩兵。攻撃力、耐久力、スラスターによる機動力を兼ね備える。
同じ武器を同時に装備できる唯一の兵科であり、1ミッションに持ち込める武器の数も他の兵科より多い。
使いこなせば無類の強さを発揮できるが、操作難度が高く、装備もクセの強いものばかり。素の動きは鈍重で隙も晒しやすい。
今作からの変更点
- かなりの段差でもジャンプブースターを使用して乗り越えられるようになった。
- スラスターとジャンプブースターを換装できる装備が追加された。
登場人物
主人公
ベース251に派遣された元英雄、ストーム1。絶望の世界を生き抜いていく。
なお、英雄であることは世界が荒廃したがゆえに忘れ去られてしまっている。
「待ったぞ。 心配させないでくれ。」
CV:東地宏樹
EDF先進技術研究所の主任だった研究者。とある事情からEDFを脱走していたのだが、決戦から3年後には戦闘員として主人公と共にベース251に招集されていた。
今作のストーリーにおいてキーマンとなる人物で、戦場では前作の軍曹らと同様に不死属性がついている。
「集合しろ、クズども!並べ!」
CV:てらそままさき
ベース251のまとめ役、最初のステージで新しい隊員に苦言を言いまくったり、隊員に高圧的な態度を取ったりなどと血の気の多い性格の持ち主である。
なお、ストーリー進行によっては「曹長」とも呼ばれるが……?
CV:奈良徹
前作で主人公を救い、共に戦った歴戦のレンジャー。ストームチーム結成後はストーム2を務めた。
今作の開始時点では、ストーム1を除く他のストームチーム共々かの者との戦いで戦死している。
軍曹の部下
軍曹共に行動しているレンジャー隊員。Aは落ち着いた声の隊員で三人の中で最も年長者である。Bは部隊のムードメーカーとも言える人物であり、いかつい声が特徴的。Cは三人の中でも最年少と見られ、他の二人に対しても敬語を使っている。先の大戦で軍曹と共に戦死した。
CV: 池田海咲
赤い装備に身を包むウイングダイバーの精鋭部隊。ストームチーム結成後はストーム4を務めた。
ストーム2と同様、前作の最終決戦から3年後の時点では既に全員戦死している。
CV: 間宮康弘
黒い装備と専用のシールドが特徴のフェンサーの精鋭部隊。紛争ではコンバットフレーム3機を破壊したことから、「死神部隊」と呼ばれていた。ストームチーム結成後はストーム3を務めた。
こちらも3年後の時点ではいくら死神といえど、既に戦死している。
EDF総司令官
cv:楠見尚己
読んで字の如くEDFの総司令官。先の大戦ではマザーシップの攻撃で戦死した。
作戦司令本部
CV: 松田健一郎
今作及び前作における「本部」。これまでのシリーズに比べて人情味があり、熱血漢らしさを窺わせる。先の対戦では最終決戦まで生存していたのだろうが、物語開始時点では無線に入ってこないことから戦死したと思われる。
戦略情報部 少佐
CV: 慶長佑香
今作における「戦術士官」。通称「サポ子」。立場の通り、戦況に応じたサポートをしてくれる女性。先の大戦にて本部共に戦死したと思われる。
少佐の部下
CV:加隈亜衣
今作における「オペレーター」。通称「オペ子」、「タマ子」。先の対戦では、少佐から主人公の専属オペレーターとして任命された。物語開始時点では無線には入ってこないことから戦死したと思われる。…が?
ちなみに5からそうだが、隊員からかなりの人気がある。
登場兵器
コンバットワゴン
かつてのコンバットフレームの成れの果て。「駆除チーム」が運用する。
『新型コンバットフレーム』『高速走行型』と呼称されてはいるが、コンバットフレームの上半身を装甲を追加した大型ダンプトラックの荷台にワイヤーや金具で結束固定した、ザクタンクなどを彷彿とさせる現地改修兵器。荷台に載せたドラム缶から蛇腹ホースを通じて燃料を供給していると思われる。
腕部は欠損し、右肩にはギガランチャーと肩部シールド、左肩には肘から下に様々な武器(マシンガン、火炎放射器、キャノン)が搭載されている。意外にもコンバットフレームの泣き所であった移動速度の面に着目すれば、改善されているとも評価できる。
カラーリングは赤色(開発中の時は薄汚れた青色だった)。
戦力が払底しつつある2025年では貴重な戦力。
ガンワゴン
ごく一般的なピックアップトラックに装甲を施し、荷台に機銃を載せた兵器。
『ガンワゴン』と呼称されているものの、現実の後進国などで用いられているテクニカルと呼ばれる兵器とほぼ同一のものである。
上述のコンバットワゴン部隊が怪物の奇襲で大損害を被った後の飛行型怪物駆除ミッションに同行。
なお出番はこの一度きり。
登場する敵
全て記載するとキリがないので詳細は個別記事にて。
DLC追加ミッションコンテンツ
第一弾 「Lost Days」
地球防衛軍6の追加ミッションパックの記念すべき第一弾「Lost Days」。
EDF5へと続く前日譚が明かされる。
第二弾 「Visions of Malice」
舞台はEDFが開発したAI「マリス」の対プライマー局地戦仮想空間。情報部のデータベースを基に生み出され、そして「解釈」された敵と対峙することになる。
関連動画
関連リンク
関連項目
デジボク地球防衛軍:コミカルなパロディ満載の外伝作であるが、こちらは地球そのものがバラバラになってしまっており「6」よりもある意味で悲惨な事になっている。
デジボク地球防衛軍2:ついにカクカクした世界に参戦。参戦キャラは全て荒廃世界でのEDF隊員である。
ネタバレ注意!
今作の全貌が書いてあります!未プレイの方は閲覧注意です!
BASE251周辺で、上官の「大尉」や謎めいた語りかけをしてくる「プロフェッサー」などの同僚たちと共にコロニストの残党や繁殖する巨大生物をいつものように討伐していたその時—————
おい、空を見ろ! ばかな、ばかな、ばかな。
地球上にプライマーのものと思われるリング状の飛行物体、そして見たことのない大型宇宙船の船団が飛来。リングが大型宇宙船やコロニストを消し去ってしまったのち、澄んだ青空が赤く変化。
翌日。
大尉が「不法侵入者」と呼んでいた存在はジャンクの装備をしたコロニストからアンドロイドに置き換わり、空には見たことのないドローンが浮かぶ。EDFはマザーシップ10隻の砲撃により3年前に敗北したと言われ、完全な絶望に染まった世界に改変されていた。
元凶たるリングに、EDFの生き残りは攻撃を敢行。主人公は何故かリングの詳細を知っているプロフェッサーに従い、リングの真下にある装置を破壊すると白い光に包まれ……
The Earth Defense Force 6
begins now.
光の先に居た人物、それはかつて激戦の末散っていったストーム2、もとい軍曹とその部下たち。
「似合っているぞ、戦友。」
「馬子にも衣装ってやつだな。」
「お前になら背中を預けられる。」
「新入り。 レーションの味には慣れたか?」
さあ、絶望の未来を変えよう。
EDF入隊。
かの「転機」となった日にタイムリープしていたのである。本作はこのタイムリープにより、途中から地球防衛軍5の各ミッションのいくつかを再度遂行していくことになる。「地球防衛軍5」の時点で主人公らは5回のタイムリープをしていたことになる。
もっとも、何もかもが同じではない。前作の時より的確なプライマーの攻撃による被害の増大、前倒しで登場する強力な生物や兵器、そして前回にはいなかったアンドロイドなどの新兵器。EDFは前作以上の苦戦を強いられ、コマンドシップへの攻撃も叶わずマザーシップ10隻の砲撃によりEDFは敗北。
それから3年後。
前と同じ日のベース251にはストーム1とプロフェッサーがいた。基地の外はアンドロイドに支配され、ベース251への侵入すら許す始末。そして同じようにリングが飛来し、歴史を改変した。
翌日。
今度は邪悪な神と呼ばれる存在が地上を支配する世界に変化していた。基地すら追われ古い地下街に逃げ込んだ生存者は、何の因果か再びくだんの日にリングへの攻撃を敢行。一番坑道を通り、同じようにリングの装置を破壊することで光に包まれ……
時間をさかのぼり、
またこの事故を起こす。
時間は先に進まない。
The Earth Defense Force 7
begins now.
EDF入隊
再び「転機」へタイムリープした。しかし変更点もあり、巨大生物のα型やβ型が前回の「翌日」以降に遭遇したplus版に置き換わっていたり、「邪神」がこの時代にも存在したり、新たな怪生物「サイレン」が登場するなど、タイムリープを重ねる度敵戦略は強くなっていく一方。『5』では比較的早い段階で撃破したプライマーの移動要塞も戦争終盤まで猛威を振るい、人類の脅威となった。ストームチームの活躍により移動要塞は破壊されるも、同時にストーム1以外のストームチームも壊滅。EDFは敗北寸前のところでエイリアンの大軍勢を防ぎ止めた。
3年後。
またも主人公は戦力不足のベース251に招集。戦争は未だ続いており、地上を邪神や高機動型アンドロイドが闊歩している中、またもリングが飛来。
その翌日。
地下に追いやられた状況になり、その地下にも人間を追い詰め焼き殺すことに特化した地底掘削マシン「ネイカー」が出現、地上には人魚、魚人と呼ばれる「スキュラ」という敵も登場。そしてサイレンによく似た「グラウコス」という怪生物まで登場。
今回は二番坑道を通り、くだんの日に再びリングへの攻撃を決行。いつもの様にリングへ向かう途中、突如リングが起動し、巨大な触手のような多数の砲台が現れ主人公らに襲った。それでもその猛攻撃を掻い潜り、リングの制御装置を攻撃。破壊と同時に当たりは光に包まれ……
降り注ぐ光。
同じだ。
だが、
何かが狂いつつある。
The Earth Defense Force 8
begins now.
逃避行中
リング攻撃時、防衛装置の影響で少しズレが生じてしまったせいか、EDF入隊の少し前に戻される。事ここに至り、主人公とプロフェッサーはタイムパラドックスを恐れず歴史改変を行うことを決意する。
「歴史をなぞる必要はない、君が歴史を作れ。」
プレイヤー次第で、一部のミッションで前作では死亡してしまった仲間を救う、マザーシップの初出現時に巨大砲台を破壊して撤退させる、テレポーションシップを初遭遇時に撃墜するなどの行動が可能になる(恐らくプレイ内容に関わらずこれらの行動を行ったものとしてストーリーは進んでいる)。そしてストーム1は人類にとって大きな損失だった潜水空母「パンドラ」の撃沈を阻止すると共に、攻撃を仕掛けようとしていたマザーシップ・ナンバー8を撃墜するといった大きな戦果を挙げ、英雄と呼ばれるようになった。前回では3年後まで居座っていた怪生物サイレン及びそれが変化したグラウコスも、潜水空母パンドラのチラン爆雷により撃破された。その後、大規模な陽動作戦により月面のコマンドシップへの核攻撃が成功。EDFは形勢を逆転させた。
それでも、プライマーは戦い続けた。
3年後。
またもベース251に招集された。また大尉の長ったらしい話が始まろうとしたその時———
「待て! 曹長、勘違いするな。その人は新兵じゃない。英雄だ。」
大尉に昇進した軍曹が新型アーマーを身につけ、元大尉、曹長に指摘。ベース251内を移動し、シャッターを開けるとそこには崩壊どころか最先端技術が散りばめられた街の風景だった。そう、EDFは勝利した。本部も残っており、プライマーは劣勢になり、人類の勝利は時間の問題かと思われたが…
「タイムアップだ。努力は水の泡となって消える。」
またもリングが飛来。リングが起動し、タイムシップを過去に送りつけると同時に、空が赤く染まる。
翌日。
EDFの勝利は何もかも無かったことにされていた。優勢時の記憶は何もかも消されており、プロフェッサーの研究も水の泡となった。地下暮らしを余儀なくされ、地上は新たなエイリアン「クラーケン」や飛行生物「ヘイズ」が闊歩する世界になっていた。主人公とプロフェッサーらは三番坑道を通り、リングに再び攻撃。しかしリングもそれまでの周回よりもかなり防備を強化しており、大きなズレが生じていた————
成功した。
だが、次がある保証はない。
だが、
それでも、
希望はある。
The Earth Defense Force 9
begins now.
新人ってのは君か?さあ始めよう
主人公がEDF基地に見学しに来た日… プライマーが襲来するすべての始まりの日に戻っていた。
『積み重なっていく悲惨な記憶。 それが私を突き動かしている。やつらに一発くらわせる。 そうだろ?』
プロフェッサーと主人公はタイムパラドックスを恐れるのをやめた。全ては愛する人、助けたい仲間‥そして世界のために。
先輩スタッフは怪物に食われるはずだったが、主人公が持っていた銃で撃退。(恐らくプロフェッサーが持たせたか、あるいは主人公自ら持参して対策していたと思われる)先輩は殺されずに済んだ。先輩・軍曹と共に行動し、228基地の格納庫にあったギガンティックアンローダー・バルガを使用。
飛来した無数のテレポーションアンカーを全て薙ぎ倒し、228基地を守った。そして、死ぬはずであった先輩も生存させることができた。その後、バルガはエルギヌスの出現最初期に使われ、エルギヌスを撃破。プロフェッサーも、参謀や小佐、作戦指令本部といった上層部に全面的に信じてもらうことに成功。戦況はそれまでよりも遥かに優勢で進み、戦力を維持したEDFとストームチーム、更にはプロテウスを始めとした多くのビークル部隊によりコマンドシップも真正面から叩きのめし、撃墜。EDFは形勢を逆転させた。
3年後
ベース251に招集され、前回と同じやり取りを繰り返す。今回はスプリガンやグリムリーパーも生きており、皆からは「英雄」「生きる伝説」とも呼ばれた。新型の武装したバルガ「アーマメントバルガ」や量産されたEDFの切り札「BMX10 プロテウス」、新型のタンク「バリアス」、次世代型コンバットフレーム「エイレン」などを始めとして戦力を大きく強化したEDFは優勢、今度こそ———と思われたが、リングが襲来。歴史改変用の船団、タイムシップを過去に送ると同時に空が赤く染まりだす。
プロフェッサーは絶望しかけたが、「ほんの少しの可能性だ。いつか…」と言い出し…
???
次の周回で偶然引き当てたのか、それとも気の遠くなるような回数を重ねたのか?
今までにない数々の戦場を渡り歩く中、山頂付近で遂に未来から送られてきたばかりの歴史改変船団に居合わせ、壊滅させることに成功。半分以上の船を失った船団の残党は逃走するが、弱点は人類に知られた上、空軍が追撃に成功。プライマーの目論見は崩れ去り、EDFは今度こそ優勢になり始め———
「今の歴史は何が変わった歴史なのかは我々には知る術はない。果たして結果は…?」
ラストまでのネタバレあり
リングが飛来し、歴史を改変しようとした翌日———世界は滅びず、本部やストームチームは無事。発展した町ではバルガのカスタム機体がエルギヌスを叩きのめし、敵船団はストームチームや曹長達に壊滅させられるなど戦況は人類優勢のまま。遂に歴史改変の阻止に成功したプロフェッサーと主人公は、プライマーとの正真正銘の最終決戦に挑む。
「もう時間を戻す術は無い。ここが旅の終着点だ。」
EDFはリング破壊作戦を決行。苛烈な防衛網をくぐり抜けリング付近へと到達できたのはストームチームのみ。ストームチームはリングの制御装置の破壊に成功。リングは傾き始め、墜落する…と思われたが、リングは180度回転した。制御装置は1つではなかったのだ。
敵も次々と増援を送り込んでくるが、ストームチームは潜水空母「セイレーン」「エピメテウス」「パンドラ」3隻による一斉砲撃の助けを受け、現れたもう一つの制御装置の破壊に成功。しかし、リングは中央に浮かんでいる「スピネル」をフル稼働し、水平方向で静止。巨大砲台を多数展開し、更にはアンドロイドだけでなく、スキュラ、侵略生物αplus、果ては存在自体があり得ないはずのボロボロの装備を身に着けたコロニスト等、手当たり次第に増援を送り込み、ストームチームを襲った。それでもストームチームは戦い続け、死闘の果てにスピネルを破壊。スピネルは閃光に包まれながら爆散し、制御を完全に失ったリングは墜落した。人類は勝った。そう思われたその時。上空に大きな穴が開き、全長数キロの巨大戦艦が現れた。
「空に、穴が。」
「ワームホールだ。」
巨大戦艦———リングを送り込んできたプライマーの本拠地である遥か未来の火星よりも、その更に数十・数百年後から来た、龍のような形状をした新たな時間移動船がストームチームを襲う。そしてこの状況は、この時間移動船を撃破すれば更に未来から新たな時間移動船が送られ続けるであろうことを示していた。
それでも戦い続け、主人公は時間移動船の頭部の破壊に成功する。その直後、戦艦の首から先の戦いの「かの者」を連想させるかのようなエイリアンの頭が出現し、更に苛烈な攻撃を加え始める。散り散りになっていくストームチームを見て、少佐は「オペレーション・オメガ」を発動する。
今回のそれは「火星に化学物質を積んだロケットを発射し、地表で爆破することで大地を汚染。未来に到るまでに火星環境を大きく変えてしまうことで、そこにやがて生まれるはずだったプライマーの存在自体を消去する」というとんでもない作戦だった。
そしてこの歴史改変によるプライマーの存在消去の可能性こそが、プライマーが地球人類を根絶やしにしようと徹底的に攻撃してくる原因だった。遥か未来から数千年前にタイムリープしインド山中に墜落したテレポーションシップを17年前に発見された以上、人類の行動が変化してやがて火星環境に影響を及ぼし、未来のプライマーに致命的な影響を与える可能性があったのだ。
人類優勢となった世界しか記憶がないオペレーターは「プライマーの部隊どころか非戦闘員に至るまで全てを消す権利が私達にあるのか」と問いかける。
「あるとも!」
とプロフェッサーが即答する。繰り返す時の中で妻と共に数百億・数千億の地球人類がプライマーによって殺され続けた。その恨みを晴らすのだと。
そして火星地表に到達したロケットが爆破され、オペレーション・オメガは完了した。
しかし敵は消えない。それどころか空が赤く染まり、時間移動船は力を増しているように見える。
「タイムパラドックスだ。」
プロフェッサーは気づいた。プライマーが存在したから人類は火星に攻撃したが、プライマーが最初から存在しないのであれば人類は火星に攻撃する動機が存在せず、火星が攻撃されなければプライマーは生まれる。決定的な矛盾、タイムパラドックスが生まれた、と。
その歪みを修正するために、「どちらかが勝てば、もう片方は消える」という状況が生まれた。時間移動船はプライマーという存在そのもの、時間に選ばれたプライマーの代表者となったのだ。
もし、時間に選ばれたプライマーが居るのならば……
その通りだ。
「プライマーが人類に干渉した時から、少しずつパラドックスは進んでいた。」
「その時。選ばれたんだ。人類を代表する者が。」
「そう…君こそが…」
プライマーが人類へ干渉した時からタイムパラドックスは起きていた。その時、人類を代表する者が選ばれた。数々の激戦を生き延び、時を超えて存在する人類を代表する者。それが、ストーム1という存在だったのだ。
紅く染まる空の下、時間から切り離された空間の中、プライマーはアンドロイドやエイリアンを投下し攻め立てるも、ストーム1は死闘の末プライマーを撃破した。
これにより、プライマーという文明は誕生そのものが歴史から消え去り、時空を越えたこの戦争はプライマー文明の消滅で幕を閉じた。
刻の天秤は人類へと傾いた。これからの未来はプロフェッサーやストーム1にもわからない未来。しかし、それでも人類は歩み続ける。なぜなら希望があるから。
君こそが、地球を守る者、EDF———
ネタバレを含む余談及び考察
今作では、前作の時点で既に散りばめられていた伏線が今作にて回収された。
前作のプロローグにて、ベース228に大量の兵器が輸入されたのは、プロフェッサーがあらかじめ戦力を増強し基地を占領されないようにしたと思われる。
前作ミッション19「殲滅計画」でエルギヌスが作戦エリアに急襲したのは今作ミッション19「K6作戦」が失敗したからだった。
また、本部たちの作戦が読まれていたり、救援部隊が待ち伏せで襲われていたのはプライマーが未来からの情報でそれを知っていたから。
ストーム1が民間人の地点でコンバットフレームを操縦できたり、軍の支援要請が出来たのは度重なるループで覚えていたから。
そもそも尋常ではないほどストーム1が強かったのは、前作の地点で何度もループを繰り返していたからである(単純計算で前作の時点で25年も、終戦時には50年も戦っていることになる)。
前作ラストミッション終盤の無線で、
本部「ストーム1。まさか人類そのものを背負わせることになるとは…」
と発言していたがこれはストーム1=人類の代表者ということの伏線であった。更に言えば、今作ラス トミッションで本部とプロフェッサーの掛け合いで
本「もし時間に選ばれたプライマーがいるのなら…」
プ「その通りだ。」
「プライマーが人類に干渉した時から少しずつパラドックスは進んでいた。」
「その時、選ばれたんだ。人類という存在を背負うものが。」
「そう、君こそが。」
という会話がある。前作といい、やはり本部はストーム1が人類にとって重要な存在だと気づいていたのだろう。
今作の一部ミッションでは、前々作の4/4.1のbgmが使用されていることがある。
- M58のbgm→4/4.1の洞窟ミッションのbgm
- M146中盤の潜水母艦一斉攻撃時のbgm→4/4.1優勢時bgm
- エピローグ中のbgm→4/4.1のエピローグbgmのギターアレンジが流れる
など、過去作ファンへのサプライズとなっている。