EDF:IA
あーすでぃふぇんすふぉーすいんせくとあるまげどん
『EARTH DEFENSE FORCE: INSECT ARMGEDDON』とは、 D3パブリッシャーから2011年7月7日に発売された3Dアクション・シューティング・ゲームで、略称はEDF:IAである。対応ハードはXBOX360とプレイステーション3で、海外ではWINDOWS版も発売されている。
『地球防衛軍』シリーズからのスピンオフ作品。据え置きゲーム機用としては、『地球防衛軍3』以来5年ぶりの新作となる。
開発はこれまでシリーズを手がけてきたサンドロットではなく、北米のVicious Cycle Software(『EAT LEAD マット・ハザードの逆襲』等の開発元)となっている。つまり、本作は『地球防衛軍4』ではなく「地球防衛軍外伝」という位置付けなので注意。
開発元が変更されたものの、サンドロットの監修を受けており、巨大生物や破壊可能な建造物などの基本コンセプトは継承されている模様。ダッシュや蘇生などの一部のシステムは後年のシリーズにも取り入れられている。ちなみに音声は日本語吹き替えとなっている。
数千年も昔、高度な進化を遂げた昆虫種族が絶滅寸前に宇宙の彼方へ大艦隊を放つ。それぞれの船には昆虫生命体を繁殖させるための遺伝子素材と触媒が積んであり、生命が存在できる惑星に辿り着いては繁殖を行い続けていた。
いつしかこの銀河系では、生命ある全ての惑星が彼らに支配されており、唯一残されていた地球も、いよいよそのターゲットとなる。
西暦2010年、地球では主要都市の上空でいきなり具現化されていく巨大宇宙船を多数確認。巨大な昆虫の群れ、未知の巨大ロボット、果てはその両方が混ざったような生命体までもが大量に降ってくると、あらゆるものに襲いかかってきたのだ。
「ラヴェジャー」(破壊する者)として知られるようになったこの宇宙勢力の目的は、地球上の人類全ての滅亡。
世界中が恐怖に怯える中、「EDF」が人類最後の砦として立ち上がった――。
前述の通り基本的なルールは本編のものを踏襲しているが、本作独自のものもいくつか含まれる。
- クレジット制の導入
本編では敵を倒すと出現するアイテムを入手することで新たな武器をランダムで入手できるが、本作ではクリア時に入手するクレジットを消費して武器を購入する方式となった。武器だけでなく兵科も同様で、クレジットでアンロックしていく必要がある。
- 蘇生
本作ではプレイヤーのHPが0になっても即ミッション失敗とはならず、NPCの隊員が生存していれば彼らから蘇生処置を受けて復活することができる。逆にプレイヤーがNPCの隊員を蘇生させることも可能。
- NPC
プレイヤーはCPUが操作する2人のEDF隊員を常に引き連れており、援護射撃だけでなく、プレイヤーが力尽きてしまった時に蘇生を行うなどの支援をしてくれる。
- レベルアップ
本作では敵と戦って経験値を稼ぐことで各種兵科がレベルアップする方式を導入している。ちなみにHPの上限はHPが満タンの時に回復アイテムを取ることで底上げされるようになっている。
- 作戦内容の変化
本作では1つのミッションに「巣穴の破壊」や「指定ポイントへの到達」などの複数の作戦目標があり、達成するたびにその都度目標が変化する。
- 巣穴の破壊方法
敵が無尽蔵に湧いてくる巣穴の破壊には爆薬を仕掛ける必要があり、設置を開始すると画面上にゲージが表示され、ゲージがフルになると設置完了となる。ただし、設置作業中は無防備であり、この間に攻撃を受けるとゲージがクリアされ、やり直しとなってしまう。
- アクティブリロード
リロード中に表示されるゲージのラインで区切られた部分でタイミング良くボタンを押すと、その後のリロードを省略できる。このシステムは『ギアーズオブウォー』などのゲームでも採用されている。
ライトニング・アルファ
CV:藤井剛
主人公でありプレイヤー自身。EDFの1部隊である「ストライクフォース・ライトニング」の隊長。EDF初の喋る主人公キャラクターではあるが、ゲーム中では「了解した」程度の簡潔なセリフしか発さない。しかしPVでは終始アメリカンらしい快活な口調で喋り、「俺、この戦いが終わったら結婚するんだ…」とまで告白していた。
オプス
CV:祭田絵理
EDFの女性オペレーター。可愛らしい声だが、機密情報についての答えをはぐらかそうとするインテルに対して毒づいたり、高性能爆弾の範囲内に取り残されたEDF隊員を命令に背いてまで助けようとするなど、事務的だった従来のEDFオペに比べて喜怒哀楽が激しい。
操作キャラクター
プレイヤーはEDFに所属する部隊「ストライクフォース・ライトニング」の一員「ライトニング・アルファ」となり、架空都市「ニューデトロイト」において地球を脅かす敵(Ravager; ラヴェジャー)と戦う事になる。前作『地球防衛軍2』では武装と戦術の異なる2種類の兵種が用意されていたが、本作ではそれぞれ用途の異なるアーマーを変更する事で戦術が変わっていく。(後述)
現在確認されているのは以下の4種類である。いずれのアーマーもクレジットを消費する事で8レベルまで強化可能。アーマーの色を変更する事もできる。
トルーパーアーマー
本編の陸戦兵やレンジャーのイメージに近く、他のアーマーのような特殊能力は持たないが、アップグレードする事で移動、リロード、仲間の蘇生といった基本行動速度が上がるようになる。サバイバルモードで唯一使用できるアーマーでもある。
バトルアーマー
全アーマー中最高の防御力を誇るが、機動力は他のアーマーに比べて劣る。バトルシールドを持ち、敵の攻撃や自分の攻撃による爆風を防ぐ事ができる。また、衝撃波を発生させる事により、全方位攻撃を行える。 『地球防衛軍4』から登場した兵科のフェンサーは本作から逆輸入された形となる。
ジェットアーマー
全アーマー中最高の機動性を誇るが、防御力は他のアーマーに比べて劣る。このアーマーのみ飛行可能で、更に特殊なエネルギー兵器を扱う事ができる。飛行ユニットとエネルギー兵器のエネルギー源は共用となっており、ペイルウイングやウイングダイバーのイメージに近い。
タクティカルアーマー
自動機銃(セントリーガン)、地雷、センサーなどの特殊な武器を戦場に設置する事ができる。 防御力はトルーパーより高めだが、携行可能な武器は中威力の物に限定される。『地球防衛軍4』から登場したエアレイダーと類似している部分はあるが、ビークルや支援攻撃などの要請はできない。
本作にも様々な乗り物が登場し、乗り込んで戦う事が出来る。ただし、エアバイクや攻撃ヘリコプターなどの機動力のある乗り物は登場しない為、前作のように移動手段として使うよりは専ら敵への牽制や攻撃に使用される場合が多い。また、敵の攻撃を受けて破壊された際に起こる爆発に巻き込まれるとダメージを受けてしまう。
砲台/AN アンモナイトシリーズ
プレイヤーが乗り込んで操作する固定砲台。ステージ内にあらかじめ設置されていたり、戦闘中にランダーが砲台の入ったコンテナを投下したりする。
ミサイル搭載型や対空機関砲搭載型(近接信管付)、ガトリング砲搭載型、キャノン砲搭載型など
様々な種類の砲台がある。弾切れやリロードを気にせず撃ちまくる事ができるが、ガトリング砲搭載型はゲージが赤くなると砲身がオーバーヒートし一定時間射撃が出来なくなる。
戦車/TT-11 トリケラトプス
EDFが保有する戦車。機動性は低めだが、装甲は厚い。キャノン砲の他にも車載機銃が搭載されており、最大3人までの隊員が乗り込んで各砲塔を操作可能。また、段差などに乗り上げて横転してしまっても復帰できるようになっている。
移動時には攻撃判定が発生し、敵を轢き殺す事も可能だが、プレイヤーや味方が轢かれると即死なので注意が必要。(横転からの復帰時に巻き込まれた際も同様)
メックス/TR-09 ティラノサウルスレックス
2足歩行型のロボット。腕部に相当する部分にキャノン砲とガトリング砲を搭載している。装甲は厚いが、機動性は劣悪で『地球防衛軍3』のベガルタのようにジャンプや飛行は出来ない。
地球防衛軍シリーズでは初となるCO-OP(オンライン協力プレイ)をサポートする。従来通りのオフライン協力プレイ(画面左右分割)ももちろん存在する。
シングルプレイ時(オンラインプレイヤーの数が足りない場合も?)にはNPC(BOT)が参入。NPCは「ストライクフォース・ライトニング」に所属する隊員と、それ以外の部隊に所属する隊員との2種類が存在する。前者はプレイヤーと行動を共にし、緊急回避や乗り物の操縦、仲間の蘇生などを行う事ができる。後者は『地球防衛軍3』に登場したNPCのイメージに近く、プレイヤーとは独立して行動する。
前述の通りプレイヤーが力尽きてしまっても、他の仲間が生存していれば彼らから蘇生処置を受けて復活できるが、後述のサバイバルモードでは蘇生可能な回数に制限が設けられている。
難易度は「ノーマル」、「ハード」、「インフェルノ」の3種類があり、難易度が高いほど強化可能なアーマーのレベルが高くなる。
「ストライクフォース・ライトニング」の一員となり、次々と指令を受けながら1つのミッションを進めていくモード。このモードでは、合計15のミッションにチャレンジする。最大3人によるCO-OPが可能。
無限に沸き続ける敵をひたすら倒すモード。装備できるアーマーはトルーパーアーマーのみに制限される。最大6人によるCO-OPが可能。家族や友人とプレイすれば誤射や誤爆で盛り上がる事請け合い。