概要
D3パブリッシャーから2013年7月に発売された3Dアクション・シューティングゲームで、開発元はおなじみのサンドロット。対応ハードはXBOX360とプレイステーション3で、発売された年月は2013年7月4日。
前作『地球防衛軍3』から6年後の2025年の地球に再び来襲した宇宙からの侵略者「フォーリナー」に立ち向かう。実質的には『地球防衛軍2』のリメイクにあたる。海外では『EARTH DEFENSE FORCE 2025』のタイトルで2014年2月に発売されている。
また、画質をフルHDに対応させ、新たに怪生物エルギヌスと歩行要塞バラムを実装し、巨大怪獣と巨大ロボット同士の戦闘を実現させた『地球防衛軍4.1 THE SHADOW OF NEW DESPAIR』がプレイステーション4用ソフトとして2015年4月2に発売された。
ストーリー
2015年、地球に襲来した外宇宙生命体「フォーリナー」は、彼らが生んだ巨大生物群と共に人類を滅亡寸前まで追い詰めたものの、地球防衛軍の手によってマザーシップが撃墜され壊滅(『地球防衛軍3』)。
その後、1年をかけたフォーリナー掃討作戦により、アリゾナにて最後の巨大生物が倒され、戦いは終わりを告げた。
しかし、フォーリナーの狙いは2015年時点での侵略ではなかった。
彼らは一度は退いたものの、地底に巨大生物達をしのばせ、テラフォーミングのごとく地球をひそかに追い詰めていたのだ。
7年後の2025年6月28日、フォーリナーが残したテクノロジーを取り入れながら復興を進める人類の前に、巨大生物の群れが再び姿を現した。
地下で繁殖を続け、とうとう人類に再び牙を剥いたのだ。
それを見計らい、前回の何倍もの戦力で襲来するフォーリナー。
対抗するのは、フォーリナーのテクノロジーを研究して更なる強化を遂げた、新生EDFだった。
ゲーム内容
シリーズで初めてHavokを採用しており、プレイヤーがまるでチープなワイヤーアクションのような吹き飛び方をしていた従来と違い、ゲーム内での物理挙動がリアルになっている(ただし一部でやたら面白い挙動も生まれてしまったが、これはHavokの宿命である)。特に巨大生物の破壊描写が爽快になっており、強力なロケットランチャーなどの火器を使っていると、バラバラに吹き飛ばされた蟻の頭部が画面手前に飛んでくる瞬間などを味わえる。
ゲームシステムや世界観は実質的に『地球防衛軍2』のリメイクだが、エアレイダーとフェンサーのふたつの兵科が新たに追加され、遊び方の幅が広がった。
巨大生物の行動の幅も広がっており、一部の巨大生物はEDF隊員を口にくわえて捕食しようとしたり、強力な糸で自由を奪い、徐々に巣の方へと手繰り寄せる拘束系の攻撃を行うようになっている。それに伴う出血描写などが加わった事で対象年齢がCERO-CからCERO-Dに引き上げられている。
『EARTH DEFENSE FORCE INSECT ARMAGEDDON』(以下:EDF:IA)と同じく最大4人まで参加可能なオンラインマルチプレイを実装し、協力プレイを前提とした新たな兵科やビークルが登場。もちろん従来のオフライン形式のミッションもプレイ可能で、2分割画面での協力・対戦プレイも可能。『地球防衛軍3』で取り入れられたストームチームや別働隊によるNPCとの共闘や掛け合いも健在であり、他のプレイヤーが力尽きてしまった際は自身のアーマー値の半分を分け与えて蘇生を行う事が可能。
一方、シリーズの特徴でもある処理落ちが今作では特に激しく、一部購入者の不評を買った。それ以外にもフリーズなどのバグの報告も少なくなく、特にプレイステーション3版ではプレイ中に突然XMBに戻されるプレイヤーが相次いだ。処理落ちについては「今作から初めてEDFに触れたプレイヤーが必要以上に騒ぎ立てている」と不評に対して反論する声もあったが、その一方で「いまやSIMPLEシリーズではなくフルプライスでの発売なのだからいい加減に直せ」という声も上がり、議論は泥沼化している。
フリーズについてはハード個体ごとの差が激しく、同じプレイステーション3版であっても全くフリーズしないプレイヤーもいるなど、不安定なバグとなっている。現在はパッチが配布されており、これらの欠点はそれなりに改善されている。詳細は不具合の項を参照。
兵科
前述の通り、従来の2兵科に加え、『EDF:IA』のバトルアーマーとタクティカルアーマーをベースにしたエアレイダーとフェンサーの2兵科が新たに加わった。ただし、レンジャー以外の他の兵科は特殊部隊なので、それらの武器や特性を活かすには熟練を要する。
また、出撃前に戦闘服のカラーリングを変更したり、所謂「縛りプレイ」の為にアーマー値の上限を下げたりする事が可能(元の数値にも戻せる)。
レンジャー
特戦歩兵。従来作の陸戦兵や『EDF:IA』のトルーパーアーマーと同じ位置づけの兵科。他の兵科と違ってこれといった特殊能力は持たないが、その分クセがなく操作しやすい兵科でもあり、兵科選択画面においてもレンジャーで経験を積んだ上での他の兵科への転換を推奨している。敵の攻撃をローリングで回避する事ができ、ビークルを操縦できるのは、エアレイダーとこの兵科のみである。
ウイングダイバー
降下翼兵。女性のみで構成された精鋭部隊で、飛行能力を備えプラズマやレーザーを主体とした光学兵器を主武装とする点は従来作のペイルウイングや『EDF:IA』のジェットアーマーと共通。何故か内ももに加えて胸の谷間まで露出している、男の欲望ありきの過激なアーマーを着ている。
フォーリナーのテクノロジーを研究して生まれたハイテク兵で、強力なエネルギーバッテリーによる飛行能力と圧倒的な火力を有しているのが特徴。ただし、アーマー値が全兵科の中で最も低い点や、エネルギーを武器と飛行用に共用している点も相変わらずなので、何の気も無しに飛び回りながら撃ちまくっていると敵の群れの中でエネルギー切れを起こすハメになる。因みに飛行時には頭部にツインテール状の光の帯が発生する。
エアレイダー
(イラスト右側の緑色の戦闘服の人物)
空爆誘導兵。基本的な挙動やアクションはレンジャーと同様だが、着弾地点を指定して後方部隊に迫撃砲や巡航ミサイル等の支援砲撃を要請したり、ビークルの搬送要請などを行うのが主任務。どちらかと言えば協力プレイにおける味方チームの支援を前提とした兵科と言える。他にも、目標指定用のレーザー誘導装置を使って味方が発射したミサイルを誘導したり、ライフベンダーを用いて傷ついた味方チームの回復なども行う。
砲撃支援やビークルの派遣には1回の支援要請ごとに「功績」が必要で、敵を倒し続ける事で功績を得る事が出来る(プレイヤーだけでなく味方NPCが倒した敵の数も功績としてカウントされる)。
なお、リムペットガン等の手持ちの武器を用いた直接攻撃も可能だが、支援用の兵科なだけに前線切って戦うような戦法には不向きで、基本的に、敵の接近を許すとえらい目に遭う。しかし、ここに目をつけてあえてエアレイダーでガチンコ勝負を挑んでいくプレイヤーもいる。因みに発売前のトレイラーでは、ニヒルな口調のエアレイダーが進行役を務めていた。
フェンサー
二刀装甲兵。頑強なパワーフレームを身に纏った兵士。生身の兵士では扱う事が出来ない巨大なハンドガトリングやブラストホール・スピア、ハンドキャノン、ヴィブロハンマーなどを運用でき、敵の攻撃によるダメージを低減させるディフレクトシールドも携行可能。右手・左手にこれらの武器を装備して同時発射する事も可能で、最大4つまでの武器を持っていく事ができる。
また、これらの武器を有効に運用する為に、1つの武器に対してジャンプブースターやサイドスラスターといった機動力の低さを補う専用の装備がパワーフレーム背部に搭載される。
個々の武器の威力が高く、左右同時に発射可能という利点もあり驚異的な火力を誇るが、使いこなすにはかなりのテクニックを要求される上に、全兵科の中で一番「鈍い」。これは移動だけでなく、例えばガトリングガンを使用する際などは、バレルが回転してから弾丸が発射されるまでに数秒の時間を要する。その為、レンジャーのように相手の懐にもぐりこんで身軽に戦うことは出来ず、火力に任せて考えなしに突っ込むと返り討ちに合う事になる。
ビークル
レンジャーとエアレイダーだけが操縦可能な乗り物。従来に比べてその種類は大幅に増えており、各ビークルにはそれぞれ武装が異なるバリエーションが存在する。また、複数の隊員が搭乗する事で真価を発揮する協力プレイを意識した大型ビークルもある。ウイングダイバーやフェンサーはビークルを操縦出来ないものの、ガンナーとして銃座に搭乗し副砲を操作する事は可能。
なお、今回のビークルは従来のようにあらかじめステージ内に配置されているのではなく、エアレイダーが発炎筒を焚いて投下ポイントを指定し、後方支援部隊のポーターズにビークルの派遣要請を出す必要がある。
ただし、各ビークルに搭載されている武器の弾数は有限であり、リロード不可。マップ上に配置可能なビークルは、エアレイダー1人の要請につき2台までとなっている。無論、洞窟等の閉所では要請を出す事は不可能。
また、ビークルの車体にプレイヤーやオブジェクトが乗る特性を利用してセントリーガンを大量に設置して起動させ、撃ちまくるという荒業ができるようになった(動画は『地球防衛軍4.1』)。
武装装甲車両 グレイプ
後部に兵員室を備えた装甲車で、操縦者1名+兵員室3名の計4名が搭乗可能。上部には旋回砲塔を備えており、バリエーションによって榴弾砲や軽速射砲などを搭載している。
装甲救護車両 キャリバン
兵員室の代わりに医療設備を備えた装甲車で、グレイプ同様操縦者1名+兵員室3名の計4名まで搭乗可能。内部に収容された隊員はアーマーポイントが回復するが、非武装である為、護衛無しで前線に出すのは得策ではない。
SDL1
側車に機銃を搭載した戦闘用サイドカー。前作『地球防衛軍3』に登場したエアバイク・SDL2よりも旧式だが、これはSDL2の耐久性に難があった為にあえて旧式の本車を復帰させて使用しているとの事。だが、速度の速さ故にコントロールが難しい点は相変わらずである。『4.1』では地底でも要請可能になり、一度の要請で最大二台まで出現させられるようになった。
自走ロケット砲 ネグリング
MLRSのような装軌式の自走ロケット砲だが、撃ち出される弾頭には誘導機能がついており、実質ミサイルと大差ない。また、レンジャーやフェンサーが扱うミサイルとは違い、目標をサイト内に収めると自動的にロックオンされる。ただし、近接戦闘用の火器は一切搭載していない為、搭乗員は1名のみ。
E551 ギガンテス
シリーズを通じて皆勤賞となるビークルの代表格、戦車。武装は戦車砲のみで、車載機銃の類は搭載していない。したがって副砲を操作するガンナーを必要としない為、搭乗員は1名のみとなっている。
イプシロン 装甲レールガン
電磁投射砲(レールガン)を搭載したEDFの新型車両。操縦者1名の他にガンナー2名が搭乗し、左右両サイドの車載機銃を操作する事が出来る。レールガンは優れた発射速度を持ち、ヒットした敵を貫通する性質を持つが、連射は効かず発射時に強烈な反動が生じる為、その隙をガンナーが補う形になる。不整地走破能力はギガンテスよりも劣り気味で、段差や瓦礫に乗り上げると横転しやすい。
E651 タイタン
全長20メートルを超える大型車両で、戦車というよりは移動要塞といった趣き。メイン武装のレクイエム砲は低難度のヘクトルであれば一撃で粉砕しうる程の絶大な威力を誇る。副砲として榴弾砲を2門搭載し、2名のガンナーがこれを操作。申し訳程度だが、操縦者も同軸機銃を発砲する事が出来るようになっている。しかし、機動力は無きに等しく専ら固定砲台として運用されるのが常と言える。
EF24 バゼラート
前作にも登場した攻撃ヘリコプター。主な武装はスタブウイングに搭載された2門の機銃とミサイルで、搭乗者は1名のみ。バリエーションによっては、機銃をレーザー砲に換装したタイプも存在する。
前作のバゼラートを更に強化改良したという設定で、火力の向上や操作性の改善が図られている。また、着地の衝撃に耐えられるようになっているのも地味な改善点の一つ。(ただし、建物などの障害物との接触ではダメージを受ける)
EF31 ネレイド
バゼラートの後継機で、自動捕捉機能を備えた機銃とロケット砲を搭載し、対地攻撃能力が更に強化されている。機動力はバゼラートよりも劣るが、空を飛べない巨大生物の掃討には有効。ロケット砲の代わりに投下型の無誘導爆弾を搭載したタイプも存在する。
HU04 ブルート
大型の兵員輸送用ヘリコプター。
機体の左右両側に2丁のドアガンを備え、2名のガンナーが操作する。操縦者は武器を操作できず、攻撃は全てガンナーに依存するのでソロプレイでの運用は意味をなさない。
BM03 ベガルタ
前作『地球防衛軍3』で初登場した2足歩行型バトルマシン。ギガンテス同様、搭乗員は1名のみ。前作では『エイリアン2』のパワーローダーのようにコックピットが剥き出しだったが、今作では装甲化され、デザインも大幅に変わっている。脚部のスラスターを噴射しての短時間の飛行が可能で、金色のコーティングを施した初回封入特典(DLC)のゴールドコート仕様や、コンバットバーナー・散弾砲を搭載した近接戦闘仕様、ハウィツァー(迫撃砲)・リボルバーカノン等の火砲を搭載した重武装仕様などが存在する。
BMX10 プロテウス
ベガルタよりも更に大型のバトルマシンで、操縦者1名+ガンナー3名(中央1・左右2)の計4名での運用を前提としている。腕部に相当する部位に強力無比なバスターキャノンを備え、機体前部に6連装ミサイルランチャーを搭載し、圧倒的火力で敵を制圧する。見た目どおり機動性が劣悪なのは言わずもがなだが、初期のバリエーションでも絶大な火力と装甲を誇る。
不具合
プレイステーション3版には、開発側が意図していない不具合・挙動がいくつか確認されている(フリーズバグやオンラインプレイ中に強制終了するなど)。その事について、公式]]ホームページには謝罪文と共に修正プログラムの近日中の配信の確約が記載され、後に修正パッチが配信された。だが、このパッチを当てると、なんとオンラインのクイックマッチ機能やオブジェクトが削除されてしまう(ぶっちゃけるとXBOX360版よりも更に劣化する)。
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