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SCP-606-JP

ごうもんきょうかい

SCP-606-JPとは、怪奇創作サイトSCP財団に登録されているオブジェクトの1つ。
目次 [非表示]

汝、許しを得る、資格なし。


概要編集

メタタイトルは「拷問教会」。オブジェクトクラスはEuclidとなっている。


SCP-606-JPはとある県の郊外に存在している、キリスト教の教会堂と推測される建造物である。

現在SCP-606-JPの敷地は対人センサー付きのフェンスで覆われており、Dクラス以外の職員は単独で屋内に入らないよう特別収容プロトコルが制定されている。また被験者以外の職員がSCP-606-JP-1に遭遇した場合は、される提案を絶対に了承してはいけない。「絶対」とはなんとも不穏な文面である。


その異常性をざっくり説明すると、「特定の条件を全て満たした人間(入場者)が内部に侵入すると、“シスター・カタリナ”と名乗る女性(SCP-606-JP-1に指定)が償いを促してくる」というもの。

目撃者の証言からして、SCP-606-JP-1は「神々しい」といった感想が出てくるほど美しい女性らしい。また入場者に対して好意的なようだ。


SCP-606-JP-1の出現には上記の通り条件が存在する。元の記事から条件を抜粋すると以下のようになっている。

  1. 入場者が殺人罪、過失致死罪、強姦罪を犯したことがある(検証中、条件を満たす罪状が他にも存在する可能性あり)。
  2. 入場者が単独である(出現中に第三者が屋内へ侵入した場合、SCP-606-JP-1は一時消失)。
  3. SCP-606-JP-2(後述)内に入場者がいない。

なお現在SCP-606-JP-1は出現出来ない状態にあるらしい。


SCP-606-JP-1は出現後入場者と会話を重ねつつ告解室に向かい、入場者も無自覚の状態でその後を追う。告解室にてSCP-606-JP-1は入場者の罪を言い当てた後、「償いをすれば入場者が過去の夜害者に与えた損害を現実改変的な手段で回復しよう」と提案してくれる。 現実改変的な手段の回復について例を挙げるならば、人を殺めてしまった場合は被害者が生き返るし、深い精神的ダメージを負わせた場合はそれが完治するといったものになる。


しかし甘い話と思うなかれ。やはりSCP財団に収容されるオブジェクトが一筋縄でいく訳がなかった。



真実編集

SCP-606-JP-1の提案を了承した場合、入場者はSCP-606-JP-1と共にSCP-606-JP-2に指定される石壁の部屋へと転移させられる(提案を拒否した場合は何も起きない)。場所がどこであるかはGPSがエラーを示すため不明なままである。


SCP-606-JP-2内部には中世ヨーロッパで用いられた様々な拷問器具が並んでおり、入場者は衣服を脱がされ拷問具のどれかに拘束された状態で現れる。そしてSCP-606-JP-1が現れた……と思いきや、「全身の筋肉が盛り上がり、ごわごわした黒い体毛に覆われ、身長は 2.5mにまで伸び、額からは山羊のような角が生え、口は耳まで裂け、目は血のような赤」に変化する。修道女の服装だけは元のままの模様。なんたる変わりようか。まるで悪魔である。


変化が終わると、「次、罪に相応しき、罰を受けよ。」という言葉と共にSCP-606-JP-1は入場者を搭問し始める。入場者が致命傷(死に至るものも含む)を負った際は即座にそれらが完治し、別の拷問具に拘束された状態になる。そしてSCP-606-JP-1は再び拷問を続行する。

これらの行為は入場者が中断の懇願や罵倒をしたことで許しを得る資格が無いと判断された場合、あるいは罪を償ったと認められた場合を除き終わらない。しかしいつまで拷問を耐え続ければ償ったと認められるのか、本当に現実改変に類する現象が起きるのか否かは、未だ償いを完了した例が無いため不明となっている。つまり1度提案を了承すると、入場者は半永久的に拷問から逃れることが出来なくなるのだ。

ただ中断を懇願した場合などは、入場者は心臓が消失した死体となってSCP-606-JPの祭壇に再転移することが確認されている。



インシデント-606-JP編集

201█年、人為的な収容違反が発生した。起こしたのはSCP-606-JP発見者であるエージェント・蒼井で、彼はどうやらスパイだったかつての相棒を殺めたことを後悔し、SCP-606-JPに来た様であった。彼はせめてもの償いとして研究用に通信機を介して自身の音声を本部に届けている。


エージェント・蒼井は拷問を8時間37分経過時点まで耐えてから1度目の死を迎えていた。2度目は15時間12分経過時点まで、3度目は21時間51分経過時点、4度目は29時間2分経過時点……とどんどん耐える時間が伸びている。12度目以降のカウントは途切れているものの、通信機のバッテリーが切れる257時間19分経過時点まで拷問は続いていた様だ。彼の後悔と齎される苦痛は計り知れない。


最終的に通信はエージェント・蒼井がとある後輩に伝言をした後に途切れてしまっている。そのまま償いが認められたかと思いきや、インシデント-606-JP発生より███日が経過している今日に至っても、SCP-606-JP-1が出現しないという状況に変化は全く見られない。そしてSCP-606-JP-1の出現条件とはSCP-606-JP-2内に入場者がいないことである。


それらが意味するのは、エージェント・蒼井に対して未だ拷問が行われていること他ならない。


関連Tale編集

SCP財団のサイトにはSCP-606-JPに関連するTale(物語)が投稿されている。それがこちらの拷問はなおも続くという話である。ここにはエージェント・蒼井が受け続けた拷問の結末と、彼の後輩であり伝言を残した相手でもあるエージェント・戸神との関わりが書かれている。


ぜひSCP-606-JPを読んでからこちらのTaleも読んでいただきたい。


クリエイティブ・コモンズに基づく表示編集

SCP-606-JP - 拷問教会

著者: ykamikura

作成年: 2016年

http://scp-jp.wikidot.com/scp-606-jp


CC BY-SA 3.0


関連タグ編集

SCP_Foundation

SCP

SCPオブジェクト

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