概要
2011年11月17日にリリースされた「MARVELvsCAPCOM3」に新キャラクターを加えたアッパーバージョン。
キャラクターの追加の他には、オンライン対戦の観戦モードの追加やゲームバランスの調整が行われた。
追加キャラクターについては、ストライダー飛竜やバージル、成歩堂龍一にフランク・ウェスト等、概ね追加が希望されていたキャラクターが登場しているが、中には、日本では知名度ゼロだったアライグマといったシュマゴラス再びな人選も行われている。
バランス・システムの改変点
MVC3のバランス上、問題点となった部分に調整が加わっている。
最も大きなものとしては、Xファクターの持続時間の大幅な減少で、
無印では残りメンバーが少なくなるほど効果量・効果時間が増加するシステムだった為に
ラス1Xファクターから一発逆転という大味な試合になりがちだった点を
持続時間を45秒→20秒とかなり短縮する事で抑える事に成功している。
しかし、それでも無印から猛威を奮っていたラス1フェニックスは相変わらず本作でも強力で、
その短くなったXファクター持続時間でも2タテ3タテという事は普通に起こる為に
上位プレイヤーの多くが殿としてフェニックスを起用するという状況は変わっていなかった。
クソル氏がフェニックスの「ダークフェニックス覚醒」が発動した瞬間に
こちらもXファクター→無敵技と合わせる事で、DP覚醒時の吹き飛ばし判定を回避しつつ
対空投げ→HCで体力回復する前に即死させるというテクニックを実戦投入し
(氏の投稿した動画タイトルが「DP殺すマン」だった事からそう呼ばれる事が多く、
派生して敵の行動を徹底的に潰す行動が「〇〇絶対殺すマン」などと言われる事もある)
複数のキャラでフェニックスに対し同様の対策が可能という事が明らかになったために
前作よりは(相対的にではあるが)マシになったとも言われている。
また、無印に存在したコンボ中なのに補正が切れてしまう通称「補正切りバグ」も
本作では修正されており、他にも細かいバグの修正が多数行われている。
キャラバランスは相変わらず極端な面もあるものの、弱キャラでは絶対に
勝てないかというとそうでもなく、大会入賞者の使用チームは前作ほど
同じような編成ばかりでは無くなっている。
評価・発売前後の諸事情
無印MVC3のバージョンアップ版である本作だが、実は無印の発売日である
2011年2月17日の直後、2011年3月11日に東日本大震災が起こったことで制作現場に混乱があり、
本来発売後に予定していたアップデートや調整がほとんどできなくなってしまったという事情があった。
更に追い打ちとして、PSNに起こった障害も長らく続いていたという状況だった為に、
アプデやDLCという形ではなく、新作という形で対応するに至ったようである。
前作でのバグや問題点などが大幅に修正されてはいるものの、発売後すぐに新作を出す事で
対応という形になった事は無印を購入したプレイヤーから不満の声が聞かれる事があった。
また、何故かEDの内容が大幅にカットされておりメッセージ数行で終わってしまうという点も
不満点として挙げられる事がある。
問題点が一切無かったかというと嘘になるが、対戦用のゲームとしてはぶっ飛んだ部分がありつつも
かなり遊べるゲームに仕上がっており、対戦人気は発売以後もコンスタントに持続。
Xファクターを絡めるとかなり無茶苦茶なムーブができる点も評価されており、
所謂「遊べるクソゲー」「バカゲー」的な路線のタイトルとして認知されている。