Unn
うぬ
想像と植物を司る高貴な者。己の夢からコケキンと緑の道を創り上げた女神。
巨大な身体は主に苔色で、腹は黄緑で背中に深緑な模様がある。瞳は濁った青色で、目元はどっちかというとウミウシよりナメクジっぽい。
コケキンが記した石碑によれば緑の道のあらゆる植物のフォルムがウヌの心境を映しているらしい。
また彼女はいつかコケキンを己の夢に呼び戻す日が来ると言われており、コケキンもまた彼女の夢に還る時を気長に待っているとのこと。
しかしハロウネストが設立されて緑の道の半分が蒼白なる者から略奪されたことにより緑の道の植物が元気を失っていることに気づいたコケキンは自らの命の危機を察し、ウヌに助けを求めている。
汚染に感染された固体は今もウヌと「光」両方のために主人公に立ち向かっている。
酸を無効化するアイテム・イズマの涙(Isma's Tear)入手後にウヌの湖に尋ねると、酸を越えてウヌ自身に会うことができる。
エリアの奥にたどり着いた先に彼女は水の中から頭だけを突っ込み、「ウヌの形態」(Shape of Unn)というチャームを主人公に(唾を吐くように)与えて、台詞ひとつ喋らずにまた水の中に引っ込む。
このチャームで主人公はナメクジやカタツムリなど、合わせたチャームによってフォーカス使用中に様々な腹足綱に変身する。この状態だと回復中でも動ける上に身長も低くなるためボス戦に非常に有利なチャームである。
実はウヌは土地を略奪されたせいでひどく衰弱しており、湖の奥底で寝込んでいるらしい。
前から誰かに警告されたのか、それとも自分から危機に気づいたのか、民を己の夢に呼び戻そうとしたことが湖の水辺にいるコケの騎士を夢見の釘で打てば判明。
しかし悲劇なことに、コケキンでありながらホロウネスト五体の偉大な騎士の一人であるイズマが洞窟の水に酸を流しているせいでコケキンは湖を越えてウヌに還ることはできない。
還れない民を待つ女神と、現れない創造主の助けを待つ民。悲しいすれ違い仕舞いに終わってしまっている。
単に力が弱まったせいで何もできなかったためか自分で敢えてこう選択したためか、ウヌはハロウネストの侵略に抵抗しなかったことである意味ラディアンスと真逆な方針を取っているということになる。
手探りの反撃で無関係なムシにも危害を加えてしまったラディアンスのように他人を巻き込むことはないが、その反面湖の外に出る行為すら起こさないためコケキンを放置するような形になってしまっている。
なのでウヌが争いに干渉していないことに問題点がないとも言えない。
ハロウネストの神殿ではちらっと登場しているがこちらも寝込んでいるためやはり言葉を交わすことは叶わない。こちらでは身体のほとんどが水中で背中が少しはみ出ているだけで、背景で静かに寝息をたてている。
彼女が衰弱しているということはここで神を求む者の口から説明されている。
「夢」と「自然」の属性を持つ原住民の神なので、その共通点を持つラディアンスとグリムとは過去になんらか交流があったのではないかと妄想するファンもいる。
特に「太陽」であるラディアンスは「植物」に必要な光を与えてくれる存在なので相性がよさそうで、コケキンの夢見の釘の台詞もあって蒼白なる夫婦が洞窟のバランスを掻き回す前は良好の関係を築いていたとしたらおかしくはないとの声はある。
しかし作品以内では交流があったという確かな描写はないため、現在は魅惑な可能性でしかないのだ。
オーストラリアのリアルに照らし合わせたいところ
海に囲まれた大陸のオーストラリアには独特の植物や動物が多く存在するが、イギリスによるオーストラリアの植民地化により多くの外来生物が運ばれ、環境を壊す開拓者の行動もあってオーストラリアにしか生息しない在来種はその外来種に絶滅の危機に遭わされている。
原作内では白いレディはコケキンにより「外来」と釘打たれて警戒されており、本来の緑の道と蒼白なる者により略奪された部分「女王の庭」を見比べると背景の植物も違う。
女王の庭にだけ発見する植物も外来種に当たるという可能性はある。
なので開拓者に土地(生息地)を奪われ対応できずに衰弱していくウヌの事情も、オーストラリアの抱える外来種問題に由来しているのではないかと考えるファンもいる。
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