作品を探す際、「クィレル」で検索するとハリポタシリーズの同名の人物(正確に言うとそちらは名前ではなく苗字&英語でQuirrellでスペルも違うが)の方が多く出てしまうため、英語で「Quirrel」で検索した方が出やすいと思われる。
しかしLの数を間違えるとハリポタのキャラクターが出てしまうのでご注意を。
プロフィール
名前 | クィレル (Quirrel) |
---|---|
性別 | 男性 |
種族 | ??? |
テーマ曲 | 特になし |
声 | Tyler Bartley |
概要
様々な場所で巡り会う旅人。
腰あたりがややふくよかで、灰色かかった紺のバンダナの上に身の丈に合わない仮面を帽子のように被っている。
長い釘もいつも手元にある。
探索の矢先にちょくちょく出てきては主人公に優しい声をかけてくれたり現地について思想を述べてくれたり、助言もくれたりする。
彼と出会える場所は全部で九つ(ストーリーのために必要なイベントを除けば七つ)で、特に苦もなく収穫はできるが、目的を果たせばいなくなるイベントや、特別な条件を満たせなければ発生しないイベントもあるので全部コンプしたいプレイヤーは見逃さないようにガイドに頼るといいかもしれない。
それぞれのイベントに合った細かい演出のアニメーションが用意されており、特に一緒のベンチに座る主人公の顔をうかがう場面や一緒の温泉で浸かっているうちにお湯をかけられる反応が大人数のプレイヤーのハートを掴んでいる。
実は彼と初めて出会うところ・黒卵の神殿の扉には、彼の仮面そっくりな飾りがつけてある。
その意味はストーリーが展開すると嫌でも知ることになる…。
また、スペシャルエディション付きの特典漫画にて彼がハロウネストに到着した経緯と、
ホーネットとの遭遇が描かれている。
その特典漫画で彼は居合道みたいな釘さばきを見せてくれるが、もしかしたらゲーム内でもその戦闘スキルを活躍させることも…?
人物像
極めておっとりで明るく、こちらに対しては終始友好的。癒し要員。
基本的に未知なるものに興味を持つ性分だが、ハロウネストには特に強い関心を抱いており、好奇心に勝てずにやってきたと本人は語っている。
彼は主人公を「友」と呼んでおり、主人公に細かく反応する動きなどで二人の組み合わせ(そしてカップリング)に人気を呼んだ。
日本語の翻訳にて彼は侍風な口調をしており、一人称は「拙者」で二人称は「そなた」。
どんなにおっとりしていても決して天然ではなく、気を抜けばすぐ命を落とすというスリルを持つハロウネストが好きだ、とあるコケキンの騎士と会話はしたいものの念のために釘の手入れを前以てしておく、などと洞窟の危険を十分理解している台詞が目立つ。
また主人公の初期装備である古びた釘を見てはその安全を案じ、そこらへんに転がっている死体から武器を拾ったらどうかというドン引きさせる提案を出す。
彼曰く、亡き者にそんな悲しい荷物を持たせてしまっては可哀想で、同じ旅人が役立たせてくれた方がお互いのためになるとのこと。
羅生門…
またハロウネストについては異常なほどに詳しく、記憶にないはずの情報を持っていることで内心戸惑っている様子を見せる(特に夢見の釘で心に覗き見すると)。
特典漫画で一般のムシより睡眠や食を必要としない体質で、寝る時は知らないはずのハロウネストを夢に見るなど、ミステリアスなところが強調されている。
同じく特典漫画で野生の虫に攻撃されている人を見かけては助けに飛び込んだり、
釘を持ってはいるものの暴力はできるだけ避ける主義だと言うあたり、人の好さも目立つ。
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以下本編のネタバレあります
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彼の正体及び過去
クィレルの秘めたる過去とは、かつてのハロウネストでは夢見の守護者の一人である教師モノモンの関係者だったのだ。
モノモンの生徒か弟子か助手だったのか、彼女とは友人か恋人同士だったのか、はたまた彼女に片思いでもしてたのか、二人の関係性ははっきりと描写されることなどなくプレイヤーの想像に任されている。
確かなのはクィレルが、彼女を「マダム」と敬愛を込めて呼び慕っていることだけ。
蒼白なる王の計画には元から思うところがあったのか、それとも彼が作った守りを不十分だと判断したのか、モノモンは夢見の釘が無くては解けない封印に加えて、酸に満ちた巨大フラスコの中に浮かぶ肉体の半分を融かし、己の仮面がないと元にならないようにした。
そしてその仮面を、釘の扱いに慣れているクィレルに託して彼を外の世界へと送り出した。
つまり彼の協力がない限り、モノモンの封印を破ることが不可能である。
ハロウネストの外へと踏み出したクィレルは知恵を失うことはなかったが、記憶になんらかの障害が生じて自分の過去をほとんど忘れてしまった。
主人公の事情も考えてハロウネストを出ると知恵ではなく記憶を失うということなのか、モノモンの仮面が齎した効果ですべては彼女の企みの内だったのか、明確な原因は不明。
また、クィレルがハロウネストを出てから年を取らなくなったことも睡眠欲と食欲が薄いのもハロウネスト出身のムシとして未だにそこにすまう者たちと同じように停滞の影響を受けたのか、それともこれも仮面の加護なのかも謎のまま。
しかし長い時を経て、ハロウネストには多様性と進化を望み命を捧げたモノモンはその真逆を誘う永続というなの永遠の停滞に不満を覚えるようになった。
また汚染を抑えきれずに朽ち果ててゆくホロウナイトのこともあって、封印は破るべきだという結論にたどり着いた。
封印が破られるのは自分自身の消滅を意味するとわかった上でモノモンはクィレルをハロウネストに呼び戻したのだ。
そして彼が迎える結末は
教師の書庫に足を運んだクィレルは記憶が曖昧なままでも自分が誰かに呼ばれてここへ来たと悟り、2マスクほどのダメージを一撃で与えないと急所に当たることが不可能なボス・ウームーと戦う主人公を強力な居合道でサポートする。(これのおかげでウームー戦がだいぶ楽になる)
その後彼はモノモンの前に立つ主人公のためにモノモンが封印の解放を望んでいることを説明して彼女の仮面を戻し、彼女を夢見の釘の光に丸裸にする。
プレイヤーがモノモンを殺害せずにクィレルの話をまた聞くと、慈悲がどんなに美徳でもモノモン本人がこれは必要な行為だと承知の上だから勇気を出せ、と主人公の背中をやさしく押してくれる。
仮面を戻す途端クィレルは傷でも負ったかのように、今までの明るさとは全く異なる弱弱しく疲労した声しか喋らなくなり、座り込んだまま蹲る。
敬愛の教師の死と己の宿命を目の当たりにして生きた時の長さをいきなり実感してしまったとのこと。
ちなみに彼の記憶は結局断片的にしか戻らず、今でもハロウネストの悲劇をほとんど憶えていないとクィレルは語る。
このイベントをクリアすると、
かつて涙の都でハロウネストを去る前に雨の源を自分の目で見てみたいと語ったように、蹲ったままのクィレルは青の湖の、安息の地側の水辺に現れる。
そこで彼の話を聞くと、彼の隣に座って一緒に水面を眺めることができる。
しかし後で青の湖に戻ると、そこにはクィレルはどこにもおらず、残っているのは水辺に刺さった彼の釘だけ。
彼の今までの言動から、クィレルは湖に身を投げ込んで自殺したのだと考察するファンが多い。
クィレルの消失、そしてその自殺の疑惑は多くのプレイヤーにショックを与えた。
Hollow Knightの救いのない世界観で貴重な癒しキャラクターで、モノモンの事件までずっと明るい表情しか見せなかった彼がそんなあっさりいなくなるなんて、仮面を見て嫌な予感を抱いたプレイヤーでも想像したくはなかったのだろう。
故にクィレルを弔うイラストや文章、そして彼をなんとか引き止めてその死を阻止する方法を想像するファンワークがとても多く存在する。