概要
1986年4月26日、ソビエト社会主義共和国連邦(旧ソ連)の構成国、ウクライナ・ソビエト社会主義共和国の、チョルノービリ原子力発電所(チェルノブイリ原子力発電所)4号炉で起きた原子力発電所事故。事故後に定められた国際原子力事象評価尺度(INES)では、最悪を示す「レベル7」(深刻な事故)に分類された。史上最悪の原発事故として著名である(史上2番目の原発事故は福島第一原子力発電所事故である)。多量の蒸気発生や燃料破損、爆発、火災などが発生。炉心と上部構造物は破壊・飛散し、放射性物質が約1000mの上空まで吹き上げられた。これほどの大事故であったため、犠牲者が多数出たのはもちろんのこと、放射能による環境汚染は、ヨーロッパ諸国のみならず地球上の広範囲に広がったのは言うまでもない。
この事故が遠因となり、東欧革命、ソ連崩壊、冷戦終結という20世紀の歴史的な事件が発生することになった。