概要
正式名称はラグー・アッラ・ボロネーゼ
イタリア南部の簡単な調理法しかなかったパスタを、食の都である北部のボローニャの裕福層が、フランスの煮込み料理「ラグー」を元に肉や野菜、ワインなどを贅沢に使用して作らせたのが起源といわれている。
肉と言っても牛肉や豚肉に限らず、鶏肉やガチョウ、ウサギ、魚介類と、色々用いる。任意で牛乳またはクリームを加えることも。
ミートソースの原型であるが、日本のミートソースがトマトをベースにソースを作るのに対して、ボロネーゼはトマトに重点を置かず、肉と野菜を炒めた後に仕上げとして入れる、もしくはまったく入れないで作ることが多い。またパスタには上からかけずに和えて出す点も異なる。
(ミートソースはナポリやトスカーナ等にもあり、これらはトマトをベースにする)
後述するように日本などイタリア国外ではスパゲッティと和えて食されることが一般的だが、イタリアではタリアテッレのような平たいパスタと和えて調理、またはラザニアやカネロニ、リガトーニなどと合わせるのが主で、伝統的な料理としてはスパゲッティには用いられない(サムネール画像のボロネーゼがそれに当たる)。
対して、日本でイメージするボロネーゼはこんな感じであり、それこそ見た目はミートソースにほど近い。これは、子供や男性に対し高い訴求力のあるパスタ料理がミートソースであるため、それに一番近いボロネーゼをミートソース風(パスタもスパゲッティあたりを使う)に仕立てている店が多いからである。