概要
銃器愛好家であったヤリ・ティマリが設計し、タンペリーンアセパヤ社が1983年に製造開始した9×19mm弾を使用するオープンボルトのサブマシンガン。
英語表記は「Jatimatic」で訳によっては「ヤティマチック」や「ヤティ・マティック」と表記される場合もある。
銃口が通常の銃器よりも若干斜め上についているのが特徴的でこれはボルトの運動エネルギーによる銃口の跳ね上がりを防ぐための設計である。
折り畳み式のフォアグリップはコッキングハンドルも兼ねており、ボルトを後退させることで「FIRE」と書かれた警告文が現れる。また、ストックは携帯性の都合から省かれている。
マガジンはカールグスタフM/45と同じマガジンで互換性がある。
当時既に法執行機関にはH&K社のMP5が普及していたことで売れ行きは芳しくなく、1984年に工場から22丁が盗まれ、携帯性を良くした設計のせいで銃犯罪に使用されたことが原因で製造許可が取り消されたことから、僅か3年間しか製造は行われなかった。
その後オイ・ゴールデン・ガン社によってGG-95 PDWという名称で再製造が行われ、フィンランド国防軍でもテストが行われたが用途が合わなかったことでこれも失敗に終わった。
中国ではノリンコによってモデル411と呼ばれるクローンモデルが製造され、こちらは7.62×25mmトカレフ弾に対応するバリエーションも作られていた。
完全に鳴かず飛ばずといった銃器であるがシルヴェスター・スタローン主演の映画『コブラ』においてLaser Products Corporation(現:Surefire)社製のレーザーサイトを装着したモデルが使用されたことである程度の知名度を得ている。
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TEC-9…同じく犯罪に使われて製造中止に追い込まれた銃器