概要
もともとは、骸は表に出てこられる憑依体としてクロームに体を借りるため、クロームは生きるために骸に幻覚で内臓を作ってもらうためという相互依存からはじまった関係だった。
しかし、クロームは骸をとても慕っており、骸についても「僕の可愛いクローム」というセリフは有名である。特に、アニメでの骸のクロームに対する過保護ぶりは顕著で、視聴者から「お父さんかよ」と突っ込まれることもあった。
そのためか、便宜上NLタグとしているが疑似兄妹、または疑似父娘のようなカップリング要素の薄いイラストにもこのタグが使用されているので、閲覧する際には注意が必要。
原作での関係性(※ネタバレ含)
リング争奪戦
二人の絡みが出た場面。家光が霧のハーフリングを託した時点で骸はクロームに憑依している。
クロームは自分の命を救い、かつ居場所を与えてくれた骸のためにリング争奪戦に参戦。格上の術師であるマーモンによって窮地に追い込まれたところで骸が表れて完全勝利を収める。
また憑依を解く際、ツナに対してクロームを託すような発言もしている。
この時点では、クロームから骸への恩義を除けばビジネスライクな相互依存関係であった。
未来編
現代の骸は復讐者の牢獄に囚われている状態なので、ここでは10年後の骸とクロームの関わりがメインとなる。
未だに骸は囚人であり、クロームが霧の守護者代理を務めていた。
現代のクロームが未来に飛ばされた際、霧のリングを敵のリング探知にかからないよう細工をしたいのは骸である。
グロキシニアとの戦闘では骸がクロームの精神的なサポートも行い、死ぬ気の炎および有幻覚の使用まで導く。
その後しばらく出番は途絶えるが、ついに脱獄を成功させた骸は最終決戦の場に向かう。
クロームが骸と合流すべく急ぐ中、骸はGHOSTの攻撃からクロームを守る。その際に抱え込むようにしたため、体勢はほぼバックハグ、非常に近い。
さらに「クローム……いや凪」とわざわざ名前を呼びなおす、クロームの顔に傷がついているのを確認するため、クロームの頬に手を添えるなどしている。顔が近い。
ちなみに本物の骸とクロームが初めて邂逅したシーンでもある。
その後、10年前の世界に戻る前は直接的な会話シーンこそないが、骸とクロームが見つめ合うシーンが挟み込まれている。
継承式編
加藤ジュリーを器に暗躍するD・スペードにより、クロームが誘拐される。
誘拐された先のシモンの聖地はDの術により外部から完全遮断をされており、当然骸の幻覚も届かない。
その中でクロームの内臓を補っていたのはジュリー(中身は完全にD)であり、骸ではない。
そのことを知ったクロームは強い嫌悪感と共に「あなた(ジュリー)の作った内臓いらない!」と拒絶をした。
もちろんクロームを駒に骸を呼び出したいDは内臓の幻覚を解くことなく、そのままクロームに暗示をかけて操っていく。
山本の復帰に伴い霧のボンゴレギアを渡されたクローム、その後Dにより暗示を解かれ、島を覆う遮断の術も解いた。
さらに内臓の幻覚も消してクロームを生命の危機にさらし、骸を誘き出そうとした。
結果的に骸がクロームの体に憑依して表に現れるが、その際の骸の表情は作中で一番怒りが露わになっている。
基本的に涼しい顔をしていることが多いだけに、非常に珍しい。
本人が言うように自分自身でもある黒曜メンバーを本物の腐れマフィアに好きにされたのが腹立たしいのも事実だろうが、クロームの命を危険にさらしたことも怒りの一端ではないだろうか。
その後Dを下したかのように思えたが、骸の体をDに奪われて骸はムクロウに憑依する。
骸の体を乗っ取りツナ達の前に現れるD。
ツナ達は戦おうと武器を構えるが、クロームは骸の体であることを理由に攻撃をしないよう懇願する。
これにツナ達がひるむと、骸は「そんなレベルの問題ではない」とクロームを諫め、戦うように促した。
戦いの中でエンマが重力でDを自身に引き付けてツナに攻撃を打つように促すが、Dごとエンマまで消しかねない状況にツナが躊躇する。
それを見てクロームがエンマの許に向かって防御の霧の炎をまとう。それを見た骸が「その程度の炎では守れない」といい、己の炎を放って更に守りを固める助力を行った。
その後、激闘を制してDを下したことが功績となり、骸の正式な復讐者の牢獄からの解放となった。
虹の代理戦争編
代理戦争が始まる前の日常パート、突如骸から黒曜を追い出されてクロームが並盛中に転校することとなる。
ツナにクロームを追い出したことについて問い詰められるが、骸ははぐらかしてその場を去っていった。
その後、クロームは生死が危ぶまれるレベルまで衰弱をして入院してしまう。
一方、代理戦争に復讐者が乱入して戦況が大きく乱れることになり、リボーンチームとヴェルデチームが臨時でタッグを組み応戦。
ヴェルデ開発の装置を用いた骸の新技で一時期優勢に立つが、苦戦を強いられてしまった。
本来骸の新技はフランとのコンビネーションにより完成するのだが、フランも恐怖で意識を失っており戦力外。
劣勢に立たされた状況で、リボーンの代理としてクロームがやってくる。
これまで骸とクロームがまともに対面したことがなかった。
未来で生身の骸とであったとはいえ、あくまでも生きる時代が違うためそこまで深く考えていなかったと思われる(考える余裕もなかっただろう)。
しかしある程度平和な状況下で、クロームは改めて自分の外側に骸を見てしまい、互いが互いの一部でないことを実感、次第に「ひとりの人間として骸に自分を見てほしい」という感情を抱いてしまう。
しかし骸の作る内臓と共存したいという思いもあり、そのジレンマにより次第に骸の幻覚を受け入れにくくなっていった。
骸はこれを察して、無意識化で混乱しているクロームを落ち着かせるため、物理的な距離を置くことに決めた。
これがクロームが黒曜を追い出されて並盛に来た理由である(律儀に生活費も渡している)。
クロームはしばらく自身の内面にうまく気付けなかったようだが、「お前は六道骸の何処にいたいんだ」というリボーンの問い掛けにより自分の感情を理解し、己の力で立ち上がる。
「私は骸様が好き」
「骸様の好きなものを好き」
「それをずっと守れる場所にいたい」
「骸様を守りたい」
クロームは自分の気持ちと向き合うことで、そして骸への想いが覚悟となり覚醒、自分の内臓を自分の幻覚で補うようになった。
(骸のサポートが受けられなかった未来でも同様の対応をしていたが、その際はボンゴレリングの力にも頼っていた。正真正銘彼女自身の力で内臓を作ったのはこれが初めてである。)
そしてヴェルデの装置を使用して骸をサポートし、見事二名の復讐者を撃退することができた。
なお、骸側の感情について明確な描写はない。
クロームの気持ちを考えるように迫るツナに対しても「戦士としてみている」とだけ答え、覚醒したクロームを一人前の戦士として受け入れている。
しかしクロームの炎を見て安らぎと癒しを覚えて動揺する、残った復讐者一名の攻撃からクロームを守ろうと前に立つなど、これまでの骸からは考えられないような変化が見られた。
骸からクロームへの感情についても、他とは異なるものを抱いていると見てよいだろう。
公式とは言えないが、半公式くらいは言っていいカップリングだと思われる。