cv:神谷明
概要
アスガルドの神・オーディーンの地上代行者であるポラリスのヒルダに仕える神闘士の一人であり、双頭なドラゴンを模した神闘衣を纏い戦う神闘士の実質的なリーダー格であり、他な神闘士たちをも遥かに凌ぐ実力を備えた最強な神闘士である。それ故に、主・ヒルダとその妹フレア、そして彼の同僚たちからも一目も二目も置かれている。だが、捻くれ者であるデルタ星・メグレスのアルベリッヒは、家格で劣る彼を「成り上がり者め!今に吠え面をかかせてやるぜ!!」と内心で見下している。ヒルダの近衛隊長であり、幼い頃から彼女に仕えていた。ヒルダのご乱心に疑問を持ちながらも、彼女を命に代えても必ずお護りすると公言するほど絶対的な忠誠を彼女に誓う。
北欧神話最強な勇者とその根源
彼のその圧倒的なパフォーマンスは幾多な死闘でボロボロになったとはいえ、星矢を皮切りに一輝・氷河・瞬・シャイナ、そして紫龍までをもあっさりノックアウトさせる武勇伝ぶりである。
ジークフリートの強さの根源は、北欧神話最大な勇者ジークフリート(シグルズ)であり、彼は北欧な森に棲む怪龍を退治した際に返り血を全身に浴び不死身になったとされている。その末裔でもある彼もまた北欧な英雄ジークフリートの宿命が如く、不死身に等しい肉体を持つが、皮肉にも唯一な弱点(返り血を浴びたときに一枚の木の葉が体に貼り付き生身となった部分)も同じである。自身の最大な拳であるドラゴン・ブレーヴェスト・ブリザードは拳を繰り出す際、ほんな一瞬、時間にして僅か10万分の1秒に過ぎぬが、左腕が下がり心臓の位置が無防備となる。これは、紫龍の廬山昇龍覇と同様な弱点であり(紫龍の場合は1000分の1秒)、そのことを悟った紫龍は死中に活を見出すため、死中に自ら飛び込んでいき、星矢に戦う術を身をもって悟らせジークフリートに一矢を報いて倒れた。
アテナの聖闘士は邪悪な化身なのか、それとも正義な使者なのか?見極めたくなったジークフリートのギャンブリング
星矢達青銅一軍の飽くなき闘志と人間味溢れる友情の絆に次第に圧倒され始めたジークフリートは、果たしてアテナの聖闘士達はアスガルドを貶める邪悪な化身なのかと疑い始めるようになった。死に損ないな聖闘士達に業を煮やしたヒルダは予断を許さぬ死闘に横槍を入れるが、星矢達が邪悪な化身なのかそれとも正義な使者なのかを見極めたいジークフリートはヒルダの横槍を止め、正々堂々な決闘を星矢に叩き付け、ソレに呼応するように星矢も応戦する。ジークフリートのドラゴン・ブレーヴェスト・ブリザードと星矢のペガサス流星拳が互角にぶつかり合う中、仲間達の小宇宙を得た星矢の流星拳がジークフリートの超必殺技を駆逐し始め、流星拳がジークフリートについにクリーンヒットし、最後はペガサス彗星拳で彼をノックアウトさせ、星矢達は勝利を彼から辛くも収めた。
アスガルドに纏わる驚愕な事実とソレントの役目
死闘を終えたのも束の間、ヒルダの背後から現れたポセイドンの使者・セイレーンのソレントの口から、太古な時代からアスガルドはポセイドン軍によって支配されてきたという歴史が判明した。ソレントのアスガルド訪問は、ヒルダと生き残った神闘士をポセイドン神殿へ連れて帰り、幾多な死闘で疲弊しきった邪魔なアテナとその青銅一軍を一網打尽に始末することにある。ヒルダを属国な君主と見下され、自身ら神闘士も最大な侮辱を受けたこと。そして誰よりもアスガルドをこよなく愛するヒルダを邪悪な化身に変えたポセイドンに激怒したジークフリートは、ヒルダを正気に戻すため、自身のオーディーン・サファイアを星矢に託し、自分の命を代償にソレントを道連れにした。だが、ソレントの幻術からデッドエンドクライマックスの旋律攻撃をもろに受け、宇宙に敢え無く散った。彼のその生き様は、中の人のカリスマ性も相まってリアルタイム世代な聖闘士ファンに甚大な感銘を受け、1980年代後期なキャラクターにも関わらず、聖闘士レジェンドに現在も深く刻まれているのである。