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荘子の編集履歴

2015-11-18 10:53:09 バージョン

荘子

そうしまたはそうじ

古代中国の思想家、または思想書。

思想家「荘子」(そうし)

 古代中国戦国時代国蒙の思想家老子と共に道家の代表的人物とされ、合わせて「老荘」とも呼ばれる。姓は荘、名は周。『警世通言』に拠れば、字は子休。南華山に隠居したという伝承から、後に玄宗に「南華真人」と追号されている。生没年は不明。『史記』に拠れば、漆園の役人をしていた事があるらしい。極めて史料に乏しい人物であり、架空説もある。

 思想書『荘子』からは、老子を始めとした道家の先人の他、儒家墨家名家等の影響が窺われる。特に名家の恵施とは親密であったらしく、『荘子』には二人の議論から成る説話も少なくない。ちなみに、荘子の活動は儒家の孟子と同時期と考えられているが、互いに言及は見られない。


思想書『荘子』(そうじ)

 「荘子学派」による古代中国の思想書。荘子の追号から『南華真経』とも呼ばれる。

 現行の『荘子』はの郭象の編纂によるもので、全33篇が内篇7・外篇15・雑篇11に分けられている。しばしば「内篇が荘子の著作で外雑篇は後世の加筆」と説明されるが、確証のある説ではない。ただ、内篇が荘子思想の中核である事は広く認められている。

 内容を要約する事は困難だが、おおよそ「人知の相対性と限界を指摘し、自然に自由に生きる事を主張している」と言えるだろう。その華麗奔放な比喩と逆説に彩られた文章は、文学的にも高く評価されている。


 ある種これで説かれる物を、ざっくり体現したのが『ドラゴンボール』の亀仙人で、実際荘子の中に「泥の中で尻尾を引きずるの方が、役所で働いている亀(の甲羅)よりまし」という話がある。あんな感じで少年誌に載っても構わない程度に性欲が無くなり、人にまあ頼られることもほぼなくなり、でも弟子は一応取り、南国で一人過ごす、というじじいの生活を理想とする。ただ「かめはめ波撃つような」状態になるのはもうちょっと後代に入ってから。この辺は、前のやつ孔子が視覚障害者をエスコートするというのが延々あるので、それに対する注釈としての「じゃあニュータイプというか最高のホモサピエンスはある種の異形とかだな」という話が延々あるくらい。

 この辺『ガラスの仮面』の月影千草とか、「トップをねらえ!」のオオタコーチ、『あしたのジョー』の丹下段平などのような「異形のコーチ」に影響が見れそう。


優良解説図書

  • 牧野謙次郎『荘子国字解』(漢籍国字解全書)早稲田大学出版部、大正3年
  • 阿部吉雄『老子・荘子』(新釈漢文大系)明治書院、昭和41年1月
  • 赤塚忠『荘子』(全釈漢文大系)集英社、昭和49年
  • 野村茂夫『老子・荘子』(ビギナーズ・クラシックス中国の古典)角川ソフィア文庫、平成16年

関連タグ

胡蝶の夢


関連リンク

「荘子」内篇の素読

『荘子』原文(中國哲學書電子化計劃)

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