まじかるー
概要
『別冊少年チャンピオン』(秋田書店)にて、2012年7月号(創刊号)から連載中。
日常がたった1人の魔法少女の乱入によって非日常と化したり、魔法少女に殺害された者も魔法少女と化すという展開から、『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』をはじめとするゾンビ映画を下敷きとしていることが窺える。
あらすじ
どこにでもいる普通の男子高校生・児上貴衣は、いつものように登校し、昨日と同じ日常を過ごすはずだった。しかし、その日常は一瞬にして血塗れの非日常へと変わった。
撲殺・爆殺・焼殺…突如、学校に乱入してきた魔法少女による虐殺の宴。魔法少女に殺された者もまた魔法少女に変化し、新たな犠牲者を求めて生き残った人間を襲う。幼馴染の福本つくねをはじめとする生存者と共に学校から脱出する貴衣だが、町は何人もの魔法少女が暴れまわる阿鼻叫喚の地獄と化していた。
理不尽と不条理がまかり通る、魔法少女による暴虐のスプラッター・パニックホラー。
魔女の血族
…大昔、ある人間が悪魔と契りを交わしたことで産まれた子供が不思議な力を持ち、周囲の人々はその少女を“魔女”と呼び気味悪がり、時代(とき)の権力者により魔女は処刑の対象として、魔女狩りが行われ、魔女達は逃亡。魔女と疑わしき者達は迫害、虐殺されていく中、一人の魔女がある男と出会って恋に落ち、二人は結ばれ、子供が産まれるも、その子供も魔女の血が流れて魔女の力が備わり、魔女と人間の子であることから、その二人はその子供を“魔法少女”と呼ぶようになった…。
こうして、魔法少女と人間の間に産まれる子供は必ず女の子、そして魔法少女として産まれ、子孫を繁栄、代々魔女の血族が次の世代へと繁栄していった。ただし同じ血族でも能力の種類はそれぞれ異なり、同じ血が流れる者とはいえ、能力の発生期にも個人差がある。
現在現存している血族の家系は“13”が存在、ことねの血族は第七世代、娘のつくねはその次の第八世代だが、現在第九世代の魔法少女の10子が行方不明になっている。
魔法少女
突如として出現した謎の存在。機械的に「人間の殺戮」を主目的とし、完膚なきまでの攻撃を仕掛けてくる。個体差はあるが基本的に「まじかるー」しか話さず、頭を吹き飛ばされても魔法のステッキさえ無事なら何度でも復活する。逆に言えば、魔法少女本体を攻撃しなくてもステッキを破壊すれば倒すことが可能。ステッキの形状や固有魔法は、魔法少女によって異なる。
魔法少女の魔法により殺害された人間(ただしみきや夜華などの頭部や上半身を失った一部の者達は例外)は黒いドレスを纏った「まじかるゾンビ」となり、オリジナルの魔法少女に似た姿と化して立ち上がり、さらなる犠牲者を発生させる。ただしこちらは魔法は使えず、驚異的な身体能力のみで襲いかかるが、再生能力もないので、頭を吹き飛ばすなどの致命的なダメージを与えれば簡単に倒せる。
また、魔法少女のステッキは人間でも使える模様。
倫太郎の尋問によって、「20年後の未来から来たこと」、その創生に「未来のつくねの体が関わっていること」が明かされた。
・・・その正体は、破壊と殺戮を目的に魔法少女の血を媒介にして生み出された未来兵器。正式名称「亜種魔法少女(オルタナティブ・マジカル)」。
「魔法少女が出現しない世界」では、美羽と殿ヶ谷によって、新たに作られた亜種魔法少女たちは貴衣たちの仲間として動き、それぞれが貴衣たちを守るべくついて回る。
その他の重要用語
- 魔法少女・オブ・ジ・エンド計画
魔法少女達が動く計画。魔法少女達はこの計画を円滑に進め、「感動のフィナーレを迎える」ために作られた物で、また魔法少女たちは事の真相を話そうとすると「あの人」に殺されるしまうらしい。そしてこの計画は「ゲーム」と認識され、「ハッピーエンドを迎える」ことを目的とする。後にその計画は「貴衣とつくねを結ばせるため」だけに用意された大惨事だったと判明。
- 魔法少女が出現しない世界
「つくねの死によって魔法少女が生み出されなかった世界」、「魔法少女襲来の事実が消失した世界」で、パラレルワールドの一種。作中で魔法少女襲来が起きたのは5月20日だが、「魔法少女が出現しない世界」では3日が過ぎて、5月23日になっている。みきや夜華などと言ったその時の惨事で命を落とした者はその時の記憶を失っているが、貴衣や楓、倫太郎、誠一などといった一部の者達はその時の惨事を覚えており、記憶と共に所持していた物まで、この世界に反映されている。
登場した魔法少女
- エクスプロド・M(マジカル)/リブ
=ステッキを当てた部分を爆破させるタイプ。掠れた吹き出しと文字で「まじかるー」と喋り、傘の先端についた爆弾を当てるだけで爆発を起こす魔法少女。夜華のスタンガンで倒されたが後に復活し、ステッキを当てなくても爆発を起こせるようになった。「魔法少女が出現しない世界」では、貴衣の護衛についており、クールな性格を与えられたが、若干KYなところがある。
1話(1巻)初登場
- フレイムドック・M(マジカル)/アニ
=火炎を発射する犬を操るタイプ。「まじかるウウウウ」と叫び、リードにつながれた犬状のステッキから火炎を発生させる。貴衣が車の中で見つけた酒をぶちまけたことで、自身の魔法で自滅するも、病院に再び出現した。
3話(1巻)初登場
- カマイタチ・M(マジカル)
=霧にひそみ、相手を襲うタイプ。霧の中で鎌鼬による攻撃をする。黒いフキダシに「まじかるー♪」と喋り、フレイムドック・Mから逃げた貴衣たちを襲った。ステッキは不明。
3話(1巻)初登場
- アトラクション・M(マジカル)/ロロ
=ステッキの先端に人間を引き寄せ、地面に落とすタイプ。丸っこい文字で「まじかるー♥」と喋る。数少ない魔法少女らしい外見をしているためか、イラストの数も多い。こちらが妹。倫太郎を引き寄せ殺害しようとするものの、ナイフで反撃されステッキを奪われた。ステッキは棒の先端にハート。「魔法少女が出現しない世界」では、姉のレパルション・Mと共に楓の護衛についており、おっとりした性格を与えられた。
4話(1巻)初登場
- レパルション・M(マジカル)/ココ
=遠くまで敵を吹き飛ばすタイプ。丸っこい文字で「まじかるー(下向きの)♥」と喋り、髪飾りとステッキの飾りも上下逆。こっちが姉。「魔法少女が出現しない世界」では、妹と共に楓の護衛についており、若干ツンケンとした性格を与えられた。
12話(3巻)初登場
←レパルション・M(姉) アトラクション・M(妹)→
- パラサイト・M(マジカル)/ハナ
=脳に寄生して宿主の身体能力を100%まで引き上げるタイプ。「魔法少女が出現しない世界」では、美羽からは「ハナちゃん」、倫太郎からは「ムチ子」と呼ばれている。 とても小さいサイズの魔法少女。唯一しゃべれる魔法少女で、貴重な情報源。最初は楓に寄生していたが相性が合わなかったらしく、美羽に移動。ショッピングモール内の生き残りを次々と殺害するが、貴衣の機転で美羽の体内から追い出され、逃げようとしたところを倫太郎に蚊と間違えられて潰され、ステッキを失い消滅するが、リビングデッド・Mの力によって復活し、寄生した人間の力を限界以上に引き出すパワーアップも施される。病院内で夜華を殺害、それに激昂した倫太郎も殺害する(美羽はショッピングモール内で身体を貸してくれた礼として見逃した)が、警察手帳に隠していた魔法少女の粒子によって復活した倫太郎に敗れ拷問を受けたが、「魔法少女が出現しない世界」で再登場し、美羽や殿ヶ谷と行動していく。ステッキはメカニカルな形状。
まじかるー・・なんつって
5話(2巻)初登場
- スモーラージ・M(マジカル)
=自身の大きさを変えることのできるタイプ。下向きの文字で「まじかるー。」と喋り、巨大化している時の声は簡単に窓ガラスを割るほどで、自衛隊のヘリをあっさり撃墜した。ステッキは万年筆とスケッチブック。ちなみになぜか頭は逆さまである。
7話(2巻)初登場
- クロノス・M(マジカル)
=ビームを当てたものを過去に飛ばすタイプ。ヘッドフォンをつけたツインテールの魔法少女。ステッキは大型の光線銃。貴衣たちを過去に飛ばすも、謎の二人組に殺害されると同時に貴衣達も過去から帰還する。実は本来とは別の目的を持って作られた特殊な魔法少女でもあり、他の魔法少女達と同じく、つくねが幼い頃に所持していた魔法少女にそっくりな絵やぬいぐるみがモデルだが、顔立ちは魔法少女の血で変貌して暴走する忍と似ている。後にリビングデッド・Mの力で病院内に再び出現した際はパワーアップを施され、美羽を20年前に飛ばした。喋り方は「まじかるー・・・」
8話(2巻)初登場
- ポイズンガス・M(マジカル)
=毒ガスを散布させるタイプ。「まじかるーw」と笑い、タンクと直結したハートのステッキから広範囲に毒ガスを散布させる。
8話(2巻)初登場
- テリトリー・M(マジカル)
=自分を中心に円形の結界を張りその中のものの動きを止めるタイプ。無理に動こうとすると引きちぎられる。「まじかるーっ」と喋る貴婦人風の魔法少女。ステッキは日傘。
12話(3巻)登場
- エクスチェンジ・M(マジカル)
=殺傷能力はないが、人体をデタラメに付け直して相手の自由を奪うタイプ。「まじかる〜」と喋る。眼鏡と三つ編みが特徴のナース姿の魔法少女。ステッキは根元が根っこのようになった羽団扇型。
12話(3巻)登場
- スキンショット・M(マジカル)
=銃で撃った人間の皮膚を分離させるタイプ。ドットの様な吹き出しと文字で「まじかるー↑」と喋るおかっぱ頭のファミコンキャラのような外見をしており、歩くとピコピコ音が鳴る。ステッキは銃。「魔法少女が出現しない世界」では、美羽によって夜華の元へ送られた魔法少女の一体。
12話(3巻)登場
- クラッシュ・M(マジカル)
=光線で敵を粉微塵にするタイプ「まじかるー?」と喋り、(・ω・)の顔をしているおしゃれな魔法少女。ステッキは細長いタクト状で、キラキラと効果音が出る。
12話(3巻)登場
- ニードル・M(マジカル)
=巨大な刺を発射するタイプ。吹き出しの中一杯に「まじかる」と連呼する。四つん這いで移動し、背中のタンポポのようなデザインのステッキから発射する刺で、対象を串刺しにする。
12話(3巻)登場
- ブラックホール・M(マジカル)
=町一つを消し飛ばすほどのブラックホールを放つタイプ。掠れた吹き出しとおしゃれな文字で「まじかるー☆」と喋る。ステッキは茨のついたデザイン。
13話(4巻)登場
- カッティング・M(マジカル)
=全ての物や空間を切るタイプ。
- ザ・ハンズ・M(マジカル)
=対象の空間を手の中に再現して握り潰し、実際の空間にも影響を及ぼすタイプ。本編では未登場だが、パペットマスターはこの魔法少女に変身し、黒服の仮面と白服の子を裏切り者として始末する。
20話(5巻)登場
- 顔や人体を打ち抜くタイプ
=太い文字で「まじかるぅー」と喋り、クラッカー型のステッキを向けた先のものを一瞬で円状に打ち抜く魔法少女。
特別読みきり登場
- 特殊な蝋で相手を拘束するタイプ
=「まじかる…………」と喋るサンタクロースの姿をした魔法少女。ナース姿の魔法少女同様、殺傷能力はないが、蝋燭型のステッキの先端部から出す特殊な蝋で、相手の動きを封じる。
特別読みきり登場
- パペットマスター
=魔法少女のあらゆる姿と能力を利用できる力を持つ魔法少女。また、パラサイト・M(マジカル)と同じく喋れる。姫路と行動を共にする魔法少女だが、その正体は謎に包まれている。オリジナルの他に無数ものコピーが存在するが、唯一の違いはそれぞれほっぺのマークが異なる。
その正体は真壁に囚われていた安倍乃マリア。マリアとしての記憶は姫路によって全て消されてしまったが、殿ヶ谷がマリアの名前を呟いていた際、若干記憶を思い出すような素振りを見せている。被っているお面は元々真壁が正体を隠す際に被っていた仮面に姫路が頬のマークを入れて、新たに作ったもの。
20話(5巻)初登場
病院内に出現した魔法少女
- リビングデッド・M(マジカル)
=死んだ魔法少女を復活させるタイプ。腕が6本もあり、残り4本の腕に持った斧で銃弾を受け止めるほど高い戦闘能力を誇る。この魔法少女のステッキから放たれた光を浴びた魔法少女は、パワーアップする。病院内で芦屋と夏川を対峙して惨殺するが、魔法少女の強靭的な身体能力を得た芥に敗北する。喋り方は小声で「まじかるー」。
13話(4巻)初登場
- スクエア・M(マジカル)/ハコ
=人体を箱形に凝縮するタイプ。「魔法少女が出現しない世界」では、つくねの両親の護衛についた。
14話(4巻)初登場
- アビス・M(マジカル)
=床に落とし穴を作り出し、入った人間を骨だけにするタイプ。最後の「るー」を長く伸ばして「まじかるー」と喋る。麻呂眉が特徴の和風な魔法少女で、ステッキは扇子のようなデザイン。「魔法少女が出現しない世界」では、美羽によって夜華の元へ送られた魔法少女の一体。
14話(4巻)初登場
- リバーサル・M(マジカル)
=攻撃を受けるとそのままそっくり相手に返すタイプ。フキダシを4つ使い、「ま」「じ」「か」「るー」と喋る。ステッキはリモコンのようなデザイン。
14話(4巻)初登場
- ミキサー・M(マジカル)
=吸い込んで液体になるまでかき混ぜるタイプ。「魔慈華流ー」と喋るお菊人形とそっくりな魔法少女。ステッキは筒のようなデザインで口の中にある。「魔法少女が出現しない世界」では、美羽によって夜華の元へ送られた魔法少女の一体。
14話(4巻)初登場
- アジット・M(マジカル)
=塩酸をつかい相手を溶かすタイプ。「ま・じ・か・るー」と喋る。ステッキは先端がラッパ状になっているデザイン。(><)の顔をしており、アトラクション・Mとレパルション・Mと並ぶ数少ない魔法少女らしい外見をしている。
14話(4巻)初登場
- シザース・M(マジカル)
=人体を切り取るタイプ。「まじかるー#」と喋る。ステッキはハサミのようなデザイン。
14話(4巻)初登場
- サークルカット・M(マジカル)
=一瞬にして壁や人体を打ち抜くタイプ。「ま…じ…か…る…」と喋る。ステッキは先端がファンシーな動物になっているデザイン。
14話(4巻)初登場
- ティンバー・M(マジカル)
=植物を操るタイプ。何重にも書かれたフキダシと丸い文字で「マジカルー」と喋る。ステッキは右肩の上に乗せたぬいぐるみのようなもので、ぬいぐるみの口から巨大な樹木を吐き出し召喚する。
17話(5巻)初登場
- レイザー・M(マジカル)
=レーザー光線を出し、高温で焼くタイプ。ゴスパンクファッションで、少女の顔に色っぽい体つきをした魔法少女。たどたどしく「まじかるー」と喋る。つくねと楓を探していた貴衣を襲おうとするも、黒服の仮面に瞬殺された。ステッキは棒の先端にドクロが付いたもの。
17話(5巻)初登場
最終章にて登場した魔法少女
- 地割れを起こすタイプ
=セーラー服姿で、棘の付いた竹馬のステッキに乗った魔法少女。「まじかるー∞」と喋る。竹馬のステッキに乗った状態でジャンプし、着地した地点から、相手に向かって地割れを起こす。
45話(12巻)初登場
- 体液を噴出させるタイプ
=単眼でスク水姿の魔法少女、四つ葉のクローバーのような吹き出しで「ま じ か る-」と喋る。マシンガンのステッキから乱射される光弾に当たると、首から上の穴の部分(目・耳・鼻・口)から大量の体液を噴き出してしまう。
45話(12巻)初登場
- 接触した者を切断するタイプ
=バイク型のステッキに乗り、接触した者を切断していく魔法少女。黒い長髪で目と口が◆の形をしており、「まじかるー◆」と喋る。
45話(12巻)初登場
- 物を石化するタイプ
=ろくろ首のように首を長く伸ばし、チャイナ服を着た魔法少女。フキダシを4つ使って「ま」「じ」「か」「る」と喋り、口の中にあるステッキで対象を石化させ、その場で崩してしまう。
47話(12巻)初登場
- 電撃を発射するタイプ
=白と黒のチェック柄のドレスで、白髪と黒髪の二つの頭を持つ魔法少女。白い吹き出しと黒い吹き出しでそれぞれ「まじ」「かる」と喋る。組み合わせるとハート型になる二本のステッキを組み合わせ、持ち前の飛行能力で空から電撃を落とす。
47話(12巻)初登場
- 豆を撒き散らして人間を殺害するタイプ
=かぼちゃパンツを穿いた小鬼のような姿の魔法少女。「まずかるー」と喋り、袋状のステッキから豆を散弾銃のように撒き散らして人間を殺していく。
49話(13巻)初登場
- 水を操るタイプ
=見た目は両頬に星マークがある猿のような頭部で、長い舌を出している魔法少女。水の中に潜み、大洪水を引き起こして襲いかかり、「まっじっかっるぅうううん」と叫ぶ。ステッキは不明。
51話(13巻)初登場
- 影と同化して対象を一刀両断するタイプ
=三つの頭を持ち、影と同化して両腕の鎌で対象を真っ二つに一刀両断する魔法少女。下水道から脱出したみきを殺害して楓に襲いかかるが、その直後リブに倒された。
51話(13巻)初登場
未来世界に出現した魔法少女
満身創痍の姫路を連れて未来へ戻ったパペットマスターが過去と未来を繋ぐ時空間通路(ワームホール)を閉じていくことで過去の時代へ送られず、20年後の世界で人間達を虐殺していく魔法少女達。
- 人間を渦状にするタイプ
=髪を短いツインテールに結んだ猫目の魔法少女。「ま、じ、か、るー」と喋る。一般的な魔法少女のイメージに近いデザインのステッキから、「キラキラ」という効果音と共に光線のような物を出し、人間を蚊取り線香みたく渦状に丸めてしまう。
50話(13巻)初登場
- 人間をボールにするタイプ
=大きな丸い目で、鉢巻きをしており、「ラン」と名札のついた体操服でブルマを穿いている魔法少女。スモーラージ・M(マジカル)とは異なり、初めから巨大な体躯で、「まっじかるー!!」と叫びながら走って人間を踏みつけていくと同時にリレーのバトンのようなステッキで人間を叩き、ボールにしてしまう。
50話(13巻)初登場
作中ではその他にも、首吊り縄を首にかけているチェック柄のドレスでポニーテールの魔法少女や単眼で帽子を被った魔法少女、蜂を擬人化させたような魔法少女等が登場している。
登場人物
主要キャラクター
- 児上 貴衣(こがみ きい)
本作の主人公。平凡な高校1年生。過去に両親を亡くし、現在は母方の祖母の家で暮らしているが、何も無い普通の日常を望み、トラブルを避け、ストレスとは無縁でいるよう心がけて過ごし、つくねと疎遠になっていたが、和解する。
- 福本 つくね(ふくもと つくね)
小柄な少女。貴衣の幼馴染で、クラスメイト。昔は貴衣と親しかったが、疎遠になっていた。幼少時代は何故か魔法少女たちにそっくりな絵やぬいぐるみを所持していた。自身が死ねば魔法少女の存在をなかったことに出来ると倫太郎から聞かされ、あすかを抑え込み、貴衣に自分を殺すように望む。
世界崩壊後の「魔法少女が出現しない世界」では、入学式当日に事故死したことになっている。
- あすか
つくねの体から出没し、魔法少女の出現に深く関わっている「もう1人のつくね」。本来のつくねとは正反対に冷酷な性格で、魔法少女出現以前に誠一、楓、みきを脅してきた。
その正体はつくねが作り出した人格ではなく、姫路によって植え付けられた人格だった。
- 鞘野 楓(さやの かえで)
高校1年生。つくねをいじめていたが、かつてはつくねと仲が良かった。みきと共につくねをいじめていたのは、つくねのもうひとつの人格・あすかに脅され、自分やみきの身内に悲惨な事件が起きた事が原因で、仕方なくつくねをいじめていただけだった。
実は小学生の頃から貴衣のことが好きで、いつも着けてるヘアピンは貴衣からバレンタインのお返しに貰ったもの。
- 芥 倫太郎(あくた りんたろう)
警察官(階級は巡査)。女子高生と巨乳に目がない変態で、通称「ポリ公」。魔法少女の襲来によって社会秩序が崩壊したことを知り、好き放題しようと考えるが、魔法少女の討伐方法を見つけたり、ステッキが人間でも使えることに気づくなど、本作において重要な役目を果たす。
- 穴井 美羽(あない みう)
母親とはぐれた小学生。ショッピングモール内でパラサイト・M(マジカル)に寄生されるも、無事に生還した。後に病院内でクロノス・M(マジカル)と遭遇し、20年前に飛ばされ、魔法少女襲撃のトラウマを抱えながら過去の世界を一人彷徨う。その世界で20歳になった頃にパラサイト・Mと殿ヶ谷に出会い、魔法少女に関して学ぶ。その8年後、貴衣達と再会を果たした。病院内での死闘で、圧倒的なパワーでパラサイト・Mを倒した倫太郎を「かみたま(神様)」と呼び崇拝し、恋心を抱いている。また、倫太郎に振り向いてもらうために夜華と並ぶ巨乳の持ち主となり、性格も以前と打って変わってハイテンションになっているが、倫太郎本人には煙たがられている上、変態扱いされてしまう。共に行動するハナちゃんからは「みうみう」と呼ばれている。
- 姫路 弥(ひめじ わたる)
高校1年生。貴衣やつくねのクラスメイトの男子。聾唖者で、つくねとは手話を通じて親しい間柄。
逃走中、ニードル・M(マジカル)に串刺しにされて死んだと思われたが、後に生き返っていたことが判明。
実は魔法少女襲撃の真の黒幕であり、本作における全ての元凶。大惨事をビデオカメラに撮影していた。パペットマスターと深い繋がりを持つ。手で触れたスマートフォンや他人(死体であっても可)の口を通じて健常者と同じように会話をする魔法が使える模様。
高校の生徒たち
- 半沢 夜華(はんざわ よるか)
高校2年生。髪をツインテールにした巨乳の少女。気風が良い姉御肌で、痴漢撃退用にスタンガンを所持している。学校では「夜華様親衛隊」なるファンクラブが存在しており、彼らからは「夜華様」と呼ばれている。パワーアップして襲撃してきたパラサイト・M(マジカル)に惨殺される。
「魔法少女が出現しない世界」では当初、惨劇の記憶を失っていたが、自身の元に魔法少女が送られたことがきっかけで大惨事の記憶を取り戻し、かつての想い人だった蓮と再会する。
- 大月 みき(おおつき みき)
高校1年生。楓の親友。楓と共につくねをいじめていたが、彼女同様、つくね(あすか)に脅され、仕方なくやっていただけだった。ショッピングモール内に出現したパラサイト・M(マジカル)に撲殺される。
最終章では校内の魔法少女襲撃時、楓と逃亡中、魔法少女に襲われそうだったところをリブに救出された。
- 乾 なつき(いぬい なつき)
高校1年生。貴衣とつくねのクラスメイトの少女。貴衣から当初好意を寄せられており、実はなつき自身も入学式で貴衣を見かけて以来、彼に一目惚れしていたが、エクスプロド・M(マジカル)に殺害されてしまう。「魔法少女が出現しない世界」で、貴衣に告白して返事を聞こうとしたが、そこに現れたリブのとんでもない発言で大きな誤解をしてしまうも、魔法少女襲撃の記憶の断片を思い出しかける。
最終章ではタイムマシンで未来から駆け付けた楓、美羽、ハナちゃんに救出され、貴衣とつくね、澤田と玉井、担任教師と共に生存する。未来で貴衣が婚約していることを知り、相手が誰なのか興味を示す。
- 澤田、玉井(さわだ)、(たまい)
高校1年生。貴衣の友人たち。坊主頭の男子が澤田、糸目の男子が玉井。2人共、エクスプロド・M(マジカル)に殺害されてしまうが、最終章ではタイムマシンで未来から駆け付けた楓、美羽、ハナちゃんに救出され、貴衣とつくね、なつき、担任教師と共に生存する。未来で貴衣が婚約していることを知り、相手が誰なのか興味を示す。
- 景吉 あん(かげよし あん)
高校2年生。夜華の友人。髪を左斜め上(向かって右側)で片丁髷にした小柄な少女。夜華のことを「よる」と呼んでいる。
最終章では校内の魔法少女襲撃時に夜華と逃亡中、まじかるゾンビに襲われるが、タイムマシンで未来から駆け付けた倫太郎に救われ、貴衣とつくね、なつき、澤田と玉井、貴衣のクラス担任と共に生存する。
- 吾代(ごだい)
高校3年生。行動力のある熱血漢。彼女がいたが、魔法少女に殺害されている。学校から脱出後、霧の中でカマイタチ・M(マジカル)に殺害される。
- 河西(かさい)
高校1年生。伸ばした前髪で片目を隠すようにしている、斜に構えた少年。スマートフォンで外部の情報を探っていた。霧の中にいたカマイタチ・M(マジカル)に惨殺される。
つくねの両親
- 福本 誠一(ふくもと せいいち)
つくねの父親。大学病院に勤める外科医で、神の手と呼ばれるほどの世界的な名医。楓やみき同様、つくねのもうひとつの人格・あすかから脅迫を受け、協力させられていた。
- 福本 ことね(ふくもと ことね)
つくねの母親。病院に勤めている。旧姓は真咲(まさき)。実は自身と娘のつくねは魔女の血族の一人で、つくねが産まれる前のある日に母から魔法少女の血族に関して教えられた。自身に備わっている能力は治癒力が常人よりも早く、つくね出産後にその能力に目醒めたが、つくね自身はまだ能力に目醒めていない為、不明。
その他のキャラクター
- 久代 蓮(くしろ れん)
就活中の大学生。所属は医学部。夜華と恋仲になっていたが、サークルカット・M(マジカル)から夜華を守り、絶命。
「魔法少女が出現しない世界」では当初、惨劇の記憶を失っていたが、夜華との再会で大惨事の記憶を取り戻した。
- 芦屋(あしや)
無精ひげを生やした男性の自衛官。出産直後に妻を亡くし、幼い息子と二人暮らし。夏川に惚れている。過去から帰還した直後に魔法少女たちの襲撃を受けた貴衣たちを救助し、貴衣たちの話を聞いてつくね達がいるはずの病院に向かうが、リビングデッド・M(マジカル)に殺害される。
- 夏川(なつかわ)
芦屋と行動を共にする女性の自衛官。病院での戦闘中に芦屋に想いを伝えるが、その直後にリビングデッド・M(マジカル)に殺害される。
魔法少女と関わる者たち
- 黒服の仮面
貴衣達の行動を監視し、仮面で顔を覆った謎の人物。貴衣を「あたしの旦那」と呼び、行動を共にする白服の子からは「お姉さま」と呼ばれている。病院内で魔法少女の襲撃を受ける貴衣を救い、ステッキを託すが、白服の子と共にパペットマスターに殺されてしまう。その時割れた仮面から出てきたヘアピンが楓のつけてるヘアピンと同じものだが、関連性は不明。その正体は…。
- 白服の子
黒服の仮面と行動を共にする着ぐるみを着た小柄な少女。名前は姫路と同じ「弥(わたる)」だが、その正体は…?
- 殿ヶ谷 悠二(とのがや ゆうじ)
黒服の仮面と協力関係にある謎の男性。
20年後の未来で魔法少女などに関して研究をしている科学者。婚約者のマリアと結婚を前提に同棲しており、彼女から「悠ちゃん」と呼ばれている。
- 魔女(まじょ) / 無六 エリス(むろく エリス)
ロングヘアと左目を隠した前髪が特徴の謎に包まれた巨乳美女。姫路から悪魔の力を貸してほしいと要求される。第2部では、誠一によると数世紀に渡り生き永らえる不老不死らしく、現存するたった一人の魔女にして、みかのの実母であり、彼女からは「お母さん」と呼ばれている。
- 悪魔祓人(エクソシスト) / 無六 レイル(むろく レイル)
フードがついた純白の服装とロングヘアが特徴の謎めいた男性。魔女・無六エリス、その娘のみかのと同じ名前を持つが、関連性は不明。
第2部の登場人物
- 白金 忍(しろがね しのぶ)
第2部の主人公。高校1年生。巨大製薬会社『ヴァレリーベ』社長を父に持つ。人並外れた天才的な頭脳の持ち主。父から「魔法少女の血」を用いて突然死した母を生き返らせてほしいと依頼される。
- 花飼 みかの(はなかい みかの) / 無六 みかの(むろく みかの)
高校1年生。勝ち気な性格で、忍とは自宅が隣同士の幼馴染み。幼い頃は気弱でいじめられっ子だった忍をよくいじめっ子から助けていた。
実は爆発を操る能力を有する魔法少女にして、魔法少女の血族とは別のもうひとつの血筋である、現存する魔女・無六エリスの実の娘。
- 飛切 るる(とびきり るる)
高校1年生。みかのの友達。天真爛漫な性格で、学校帰りの寄り道が好き。忍を何かと気遣うみかのを冷やかすことが多い。
ヴァレリーベ
- 白金 宗(しろがね そう)
忍の父親。巨大製薬会社『ヴァレリーベ』代表取締役社長。息子に原因不明の突然死を遂げた妻(忍の母親)を蘇らせてほしいと依頼し、「魔法少女の血」を差し出す。その一方で倫太郎に“ある女性”を探してほしいと依頼する。
- 安倍乃 マリア(あべの マリア)
ヴァレリーベ新薬研究員・研究室室長。おっとりした性格の巨乳美女で、殿ヶ谷と結婚を前提に同棲している。研究室副室長の楓と親しい間柄で彼女の良き相談相手。
実はみかの同様、魔法少女の血を引いており、ものの時を自在に操る魔法を有していたが…。
- 泉巳 麗香(いずみ れいか)
社長秘書を勤めている女性。
- 中島 あきら(なかじま あきら)
ヴァレリーベ新薬研究員の女性。
- 真壁 敬人(まかべ けいと)
ヴァレリーベ新薬研究員の男性。
その正体は姫路を生み出した張本人であり、正体を隠す際はパペットマスターと同じ仮面を被って素顔を隠している。また、「真壁敬人」は本名ではないらしい。
普段は朗らかな性格だが、人の命を何とも思わない残虐な本性を持つマッドサイエンティスト。魔法少女の力を持つマリアをはじめとする数名の女性職員を拉致して非合法な人体実験を繰り返している。
その他の人物
- 今木 能利(いまき のうり)
警視庁刑事部捜査第一課・第二強行犯捜査一係巡査部長。警視庁刑事部捜査第一課・第二強行犯捜査一係警部・倫太郎の部下にあたり、彼と行動を共にすることが多い。
- 花飼 十一郎(はなかい じゅういちろう)
みかのの父親。至って普通のサラリーマンで、妻(みかのの母親)がある日を境に失踪し、みかのが行方不明になった時は娘の身を案じていた。魔法少女の血で変貌を遂げて暴走した忍と共にみかのがテロリストとして指名手配されたショックから、自宅で首吊り自殺を図る。
だが、彼自身や失踪した妻はみかのの実の両親ではなく、偽装の両親であって、直接的な血縁関係はない。