ゼハート・ガレット
ぜはーとがれっと
人物像
第2部(アセム編)から登場。
アセム・アスノの通う学園へと転入してきた美青年。17歳。彼の正体はヴェイガンのスパイであり、ゼダスRのパイロット。最高位のXラウンダーの能力を持ち、機体の方が彼の操縦に追いつかないため、ゼダスRから新型機のゼイドラへ乗り換え、自身の能力を抑制・制御するために専用の仮面型デバイスを身に付ける。
なお、デシル・ガレットは彼の兄にあたる。ビジュアル公開当初は髪の色や雰囲気から、ウルフ・エニアクルの血縁者かと思われていた。
ガンダムAGE-1の捜索・強奪工作のため、アセム達の学園に転入してくる。容姿端麗な風貌から学園では異性からの注目を集め、アセムの妹、ユノア・アスノからも格好良いと言われている(ついでに言うと、ロマリーも彼に見とれた)。アセムに接触を図るためにMSクラブに入部し、完璧な動作プログラムをすぐに組んでしまうなど技術者としての実力も見せる。
「ヴェイガンの悲願達成のため」と使命に燃える一方、強奪作戦でガンダムを追い詰めたにもかかわらずその場に駆け付けたロマリーの姿に戸惑ったり、作戦失敗後の潜入調査続行を命じられて安堵したりと、学園生活自体はまんざらでもない様子。学園の卒業式では憲兵にスパイだとして拘束されそうになるも、アセムに擁護される。その後のAGE-1との戦闘で、アセムとロマリーの目の前で機体から降りて正体を明かし、2人に大きなショックを与えた。
ヴェイガンの指導者フェザール・イゼルカントにより、地球制圧軍の総司令に任命され、移動要塞ダウネスを司令部として軍を率い、時には自らMSに乗って戦場に出撃する。しかし、マジシャンズ8など部下達からは10代の若造が総司令官という理不尽さや、指揮采配への疑問から不満の声も上がっている。もっとも、その多くは命令無視しての勝手な行動が原因で死ぬこととなったが。
イゼルカントにはかなり気に入られており、ゼハートも彼にはかなり忠実。ヴェイガンの悲願達成のためなら、兄を死に追いやっても構わないという冷酷な一面も垣間見えた(ただし初期の戦闘においては機体が半壊したデシルをきちんと助けている、デシルの勝手すぎる行動に堪忍袋の緒が切れたからとも言える)。コロニー「ノートラム」攻防戦の終盤、ダウネスの地球への落下を阻止するために再びアセムと行動を共にし、ドール・フロストに助けられながら地球へ落下。その後、イゼルカントの手でコールドスリープされた。
第3部(キオ編)以降にも登場。コールドスリープのおかげか若々しい容姿を保っている。
新型機のギラーガや水陸両用機のウロッゾに搭乗し、地球侵略作戦に参加することになる。
命令であったとは言え民間人の虐殺を行ったり、あえて敵を見逃す作戦を下すイゼルカントの方針に疑念を抱くこともあったが、ルナベース攻防戦後、イゼルカントに謁見し「プロジェクト・エデン」の全権とガンダムレギルスを与えられ、実質的なヴェイガンの最高責任者に就任した。それ以降は必要のなくなった仮面型デバイスを外している。部下としてはフラム・ナラやレイル・ライト、ダレスト・グーンなどがいる。
また、ルナベース攻防戦ではアセムと23年ぶりに戦場で刃を交える。シドとの戦闘では一時的にとはいえ、アセムと共闘した。
最終決戦では、プロジェクト・エデンの完遂の為には如何なる犠牲も払わないという覚悟の元戦いに挑み、そこにはフラムが惹かれた優しき心は見られなかった。フラム、レイルという犠牲を払ってまで、ガンダムをディグマゼノン砲で消滅させようとするも失敗、追い詰められるあまり死んでいった部下達や兄が嘲笑する幻覚までも見てしまうようになり、冷静さを完全に無くし、怒りにまかせてガンダムレギルスで出撃。アセムのダークハウンドと激闘を繰り広げる。しかし、アセムの猛攻によってレギルスは大破、自身も瀕死の重傷を負う。最期はコクピットハッチを開いて対峙するアセムに、かつてMSクラブで共に過ごした思い出を語り、アセムのように愛する人と子を作りたかったこと、彼の生き方を羨んでいたことを独白。そして機体の爆発に飲まれ、その生涯を終えた。
余談だが、常に仮面をつけていたり、搭乗するモビルスーツが赤い(しかも、他のモビルスーツの3倍の移動速度を持つ)など、シャア・アズナブルへのオマージュと思われる点が多々見受けられる。