刀について詳しくは→不動行光
プロフィール
「……ひっく。俺は不動行光。織田信長公が最も愛した刀なんだぞぉ!どうだ、参ったかぁ~!」
「俺は愛された分を主に返すことができなかったダメ刀だよ……」
「酒だぁ!酒持ってこいよぉ!」
「あの時、これができてれば……」
概要
2016年2月12日に公式ツイッターなどで明かされた新キャラクター。
キャラクター発表と舞台『刀剣乱舞』~虚伝 燃ゆる本能寺~への出演発表が同時にされた。(初報では役名のみ伏せられていた。)
第十回目のイベント「戦力拡充計画 其の弐」で先行実装された。
現時点でも本実装はされておらず、イベント以外に入手機会がない。
公式Twitterの紹介
織田信長の愛刀。
信長は酔うと膝を叩いて「不動行光、つくも髪、人には五郎左御座候」と歌ったという。
森蘭丸が拝領、後に本能寺の変で焼身になったとされる。
名は不動明王と矜羯羅童子、制多迦童子が浮彫されていたことに由来している。
※「つくも髪」は東山御物である茶入「九十九髪茄子」のことであり、「五郎左」は信長から米のように欠かせない家臣と評された「丹羽長秀」の通称である。
※またこの逸話は不動国行にも同様のものが存在するが(恐らく同じく不動と名につくため混同されたか)、どちらが先だったのかは今となっては分からない。
容姿
黒紫の乱れた風の長髪を後頭部高めに結い上げていると思われる紫目の少年の姿。
上着を着てはいるものの、緩んだネクタイに開いた襟元と少々だらしなさが見える。
高く結った後ろ髪は座った状態でも床に髪が広がるくらい長い。(参考元→ 1・2)
他の短刀に違わず短パンハイソックスで膝小僧がお目見えしているのだが、目に付くのはその若々しさにそぐわぬ赤ら顔。
そして片手には「甘」の字が入った……カップ酒? 甘酒だろうか。
(実在の市販の甘酒はアルコール度数が1%未満であり、酒ではなくソフトドリンクの扱い。しかし、全くのゼロというわけではない)
(神社やイベントなどで配られていたりする甘酒は度数が不明であり、子供や運転が可能かは確認が必要である)
内番の衣装は、上着が紫の表地に黒の裏地で金の柄が入ったオシャレなパーカー……なのは良いものの、下はゼッケンがガタガタに縫われた体操着。よく見るとゼッケンに書かれた「不動」の名前も右肩上がり。どうしてそうなった。
キャラクターの紋は、森蘭丸の家紋と不動明王の梵字を組み合わせたもの。
キャラクター像
ニトロプラスがシナリオ・キャラクターデザインを手掛ける、DMM.comで配信のブラウザゲーム「刀剣乱舞」に登場するキャラクター。
常に赤ら顔の酔っ払い状態であり、横暴な振る舞いをしたり「ダメ刀」と自称した言動が多い。
酒飲みキャラは次郎太刀と日本号に次いで3振り目だが、彼らと違ってダウナー系の酒飲み。
織田信長が最も愛した刀であることを誇って刀帳では自信ありげに自分を語っているのだが、本丸では逆に「俺は愛された分を主に返すことができなかったダメ刀だよ……」と自嘲する。
飲酒については「なんだよ、呑んでちゃ悪いのか?こう見えて云百年生きてんだ」とのこと。
織田信長が酔うと膝を叩いて吟じた歌を口ずさんだりもしている。
放置ボイスでは「酒だぁ!酒持って来いよぉ!」と酒を求めてふてぶてしくわめく。
審神者の指示に対しては、皮肉の含まれた斜に構えた態度。
隊員に任命すると隊長じゃないことに不満を言うが、隊長に任命するとダメ刀を隊長にしていいのかよと言う。遠征を任命すると戦ではないことに不服を滲ませるが、出陣を任命すると戦に微妙な反応を示す。
さらに、鍛刀では新人に不良のような絡みをしたり、内番を任命すると文句的なうえに馬小屋で寝ようとする。悪気なく内番をサボる者は居たがここまで素行が悪いのは初。
「ダメ刀」と自称はするが気位も高い様子で、かなり面倒くさい子である。
極への修行に旅立つ仲間を見送る際の「あいつはいいよなあ……愛してくれる主がまだいてさあ!」という台詞からすると、審神者は未だ彼の中で「主」とは認められていないようだ。
「まだ居て」という言い方は色々考えさせられる物寂しいものである。
一方で、戦闘では敵相手に強気であり、なめられまいと負けん気が強い。
ピンチの状態で発動する真剣必殺では、ここでやられては信長公の沽券にも関わると奮起しており、忠義心の強さが窺える。
一騎打ちでは「ああ……嫌な感じだ……あの時みたいじゃないか……」とトラウマが蘇ったのか冷静な声が珍しく聞ける。
普段はくだをまいた酔っ払いだが、所々のボイスではシラフの調子になって過去への悔恨を呟く。
戦闘で誉を取ると喜ぶどころか「あの時、これができてれば……」と悔やみだし、ランクアップでは「今更強くなってもなあ……ううっ……」と不満気にし、中傷以上で手入れすると「俺だけ……俺だけ直ってもさぁ……」と呟くなど、未練の念がいろんな場面で散見される。
策敵やボス到達では本能寺の変を意識した台詞を発する。彼が気に病む「あの時」とはそのことではないかとされている。
内番の手合せで薬研藤四郎・宗三左文字・へし切長谷部と組ませると通常とは違う台詞が見れる。
相手の台詞は通常だが、一部とは妙に自然な流れになるので不動行光が鍛え直されたように見えたり。
審神者就任1~2周年ボイスでは、皮肉っぽい言い方ではあるが審神者を認める発言をし、他の刀剣男士のように成長を評してくれる。ここでは「あんた」と呼んでくれるようになる。
性能
初期値では必殺が同刀種内で2位と高いものの、打撃・衝力・必殺以外のステータスは低めで、偵察・隠蔽が同刀種内でワースト。
短刀男士では唯一Lv25でランクアップする。
特にランクアップして連結をすると、短刀男士のなかでは打撃・必殺2位となり、その他のステータスは平均的な値にまで上がる。隠蔽は変わらずワースト。
晩成型の短刀男士と言える。
回想『悲しみと、なぐさめ』と「敦盛」(ネタバレ)
※刀剣破壊台詞のネタバレを含みます。
へし切長谷部と本能寺ステージに出陣すると回想イベント『悲しみと、なぐさめ』が発生する。
へし切長谷部が説いた言葉は、不動行光が刀剣破壊で発する「敦盛」の一節「一度(ひとたび)生を得て…滅せぬ者のあるべきか」と同じものとなっている。
織田信長は敦盛の一節、『人間五十年、下天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり。一度生を享け、滅せぬもののあるべきか』を好んでいたと伝えられている。
意味は「人の生の五十年は下天の時間の流れからすると夢や幻のように一瞬だ。この世に生まれて死なない者などいるはずがない」。
下天とは、天上世界の最下層の天。六欲天の四大王衆天のことで、一昼夜は人間界の50年に当たる。
信長公記によると、信長は桶狭間の戦い前夜に敦盛のこの一節を謡い舞ったという。創作の世界でも、本能寺の変にて敦盛を舞う信長の姿は有名である。世を儚み諸行無常を表した歌であるが、信長の場合は、桶狭間の戦いの前夜にも歌い舞っていたことから、「だからこそ死を恐れずに短い人生を思う存分生きようではないか。死ぬ気になって思い切ってやってやる」という解釈をしていたともされる。
敦盛と並んで信長が愛唱した小唄には、「死のうは一定、しのび草には何をしよぞ、一定かたりをこすよの」がある。歌の意味は「人間はだれでも死ぬもの、生きたときのことをしのぶものとして、生きているあいだになにをしておこうか。人は、きっとそのことを思い出として語ってくれるだろう」。不動行光が信長の歌を吟じるのには、こういった理由もあるのかもしれない。
舞台『刀剣乱舞』~虚伝 燃ゆる本能寺~
本丸に新しく顕現する刀剣男士として登場する。所謂トラブルメーカーであると同時に、物語の狂言回しとなる。
顕現したばかりなことを表してか、原作ゲームよりも幼く懐っこい性格。舞台上に馬を引っ張ってくる、観客に絡みに行く(山姥切からは「それは他所の本丸の主だ!」とツッコミを受けた)など、新たな一面を見せた。
近侍である山姥切国広に「何できたねぇ布っきれかぶってんだ?」としょっぱなから絡みに行き、挙句「まんばちゃん」というあだ名で呼んで当人を絶句させた。
織田にいた頃の記憶は曖昧で「楽しかった」という事くらいしか覚えてはいない。
非業の最期を遂げた信長や蘭丸を守りたいと臆面もなく口にするが、それは「歴史を守る」という使命にある刀剣男士には決して許されない事であり、終盤まで思い悩む事となる。
何かあると「どうせ俺はダメ刀だもんな」と口にする為、似て非なるコンプレックスを抱える山姥切は苛立ちを覚えつつ、近侍としての務めを果たさねばならないというプレッシャーに悩む事となる。
織田信長に愛された刀としての誇りを顕わにする一方、信長や蘭丸を守れなかったという後悔からか、酔いで辛い事を紛らわせようとしている様子。実際、薬研藤四郎・宗三左文字と本丸内で顔合わせした時には甘酒を一気飲みし、酔った勢いで食ってかかっている。
一方、へし切長谷部とは織田にいた時期が微妙にずれているのか、初対面で「あんた!……誰だっけ?」と口にした。
下賜された事で信長に辛辣な態度を取る長谷部に対し、「へし切は頭がかてえんだよなぁ」(※長谷部は信長からつけられた『へし切』という名を好んでいない)と挑発。自身にとっての地雷を踏み抜かれた長谷部とは初手から対立し、間に挟まれた宗三が激昂する長谷部に手を上げる程に取り乱す事となった。
終盤、どうしても諦めきれない思いから、明智、織田、刀剣男士、時間遡行軍らの乱戦の中、自分を愛してくれた主を助けようとするが……その顛末は、是非その目でご確認頂きたい。
「極(きわめ)」
2017年5月9日のアップデートで「極」が実装された。
修行発生レベルは60。
詳しくは不動行光極の記事へ