概要
怪人に襲われた際に通りすがりの男性(その正体は恐らくあの人物だと思われるが、現在の所、詳細は不明)に助けられたという孫の話を聴いた大富豪アゴーニが3年前に設立した一大組織。まさかの民営 (拝借表現)。
主にヒーローの円滑な活動を支援するための後援組織として活動しており、各ヒーローの活動・生活資金の給付や住居などの斡旋。効率的な怪人退治を行うための各ヒーローに対する指揮・伝達。また怪人や悪の組織に対する調査や対策、災害レベルの認定などが一任されている。
あくまで民間団体であるため、活動資金は主に有志による寄付金によって賄われており、所属しているヒーローはその働きに応じて寄付金(給料?)を受け取っている。
従って、バネヒゲやイケメン仮面アマイマスク、シルバーファングなどのように副業を持っていても、ヒーロー活動に支障が出なければ許される。
なお、ワンパンマンの世界(既に自衛隊は軍に昇格しているらしい)における“ヒーロー”とはヒーロー協会に所属しているプロのヒーローたちの事を指しており、それ以外はいくら善意や正義感で怪人を倒し人を助けてヒーローを名乗ってもヒーローとは認められずに“妄言を吐くただの変人”として扱われ白い目で見られてしまうらしい(サイタマの知名度が恐ろしく低かったのはそのため)。
協会に入るためには体力テストや筆記試験などの認定試験の受験で合格(100点満点中の70点が足切り)する必要があり、合格後は個々の特徴から付けられるヒーローネーム(コードネームやニックネームのようなもの)を授与され、多くはその名前で呼び合っている。
また、ヒーローは戦闘能力や社会貢献度からS・A・B・C級のいずれかにランク付けされる。例え弱くても社会貢献度が大きければランキングも上がり、いくら強くても実績がなければランクは低いままとなる。
但し“S級”は例外で純粋な“戦闘力”のみを基準に選ばれている(この為メンバーの中には全く人助けを行わないなどヒーローとしては人格的に問題の多い者もいる)。
また登録されているプロヒーロー達も人格面は評価に考慮されていないために、全員が皆正義感あふれる志高い人物という訳ではなく、ランキングや人気取りの為に少しでも自分の地位が脅かせるような人物がいれば“新人潰し”等のヒーロー同士での潰し合いが横行しているというのが現状(さらに地下には協会本部があるA市再建の際にボフォイ博士が私的な目的で設置したと思わしき怪人たちの牢獄が有る)。
更にリメイク版では警察組織との軋轢や幹部クラスの腐敗などが随所に見られる等、とても正義の防衛組織とは思えない一面が多い。また、世界を何度も救ってきたサイタマの能力を過小評価(本人の能力が人知を越えすぎているためでもあるが)したり、協会の体裁を守るために嘘の報道を流す、予測不能の事態で一度のミス?をおかしたメタルナイトの株と評価の低下を蔑むなど、組織自体にもお粗末な点が目立ち、創立3年目にして組織としては末期の状態にある。それは外部だけでなく、職員らも指摘するほど。また、仕方ないことだが、ヒーローの人材不足に悩まされていながら、これ以上ない戦力なのに暇を持て余している奴らがいることを把握していない。
- メタルナイトの評価を下げた件でも、メタルナイト以外に誰も監視カメラの記録をチェックすらしていないのに責任をメタルナイトに転嫁したという醜態を通り越して、怪人以上に意味不明で予測不能な対応をしていた。
その為なのかジェノスの指摘で協会に入った際、サイタマは自分が考えていたヒーロー像とは何かが違っているという印象を抱いているようだが……?
後に戦力不足と人員の欠如に悩まされ、あげくの果てに犯罪者や裏社会の面々に手を出し始めた。つまり、裏社会との連絡手段と何らかのコネがあるという事である。倫理的な部分に目をつぶれば、戦力の確保と犯罪勢力の削減および裏社会撲滅へのステップアップになるが果たして…?
- ネタバレになるが、結果はどうあれ、裏社会の勢力の大幅ダウンには繋がった。
余談だが、作中での描写を見る限り、ヒーロー達は顔面や歯の矯正またはインプラントなども含めて、割と頻繁に医療機関のお世話になっているようだが、ヒーロー達の医療費の負担がどういう風になっているのかは不明。また、上記のことを考えると、本来の顔をしていないヒーローのほうが多い可能性もある。
ヒーロー協会関係者
シッチ(CV:飛田展男)
「地球がヤバい予言緊急対策チーム」のリーダー役を担う。
独断でプロジェクトを極秘に発動しヒーロー協会の施設に大人数を動員できるなど、謎の権限と行動力を持つ。悪人を利用しようとするなど、評価できるかどうかはともかく、比較的まともな正義感を持つらしい。
ヒゲ職員(CV:山本祥太)
本名不明。無精髭の男。素性は不明だが、ヒーロー認定試験の体力試験で新記録を連発し、隕石を破壊した功績を持つサイタマに密かな興味を向けている。
メガネ職員(CV:上田燿司)
本名不明。ヒーロー認定試験の体力試験で抜群の新記録を連発したサイタマを「彼の肉体には神が宿っている」と最初に言わしめた人物で、サイタマの実績と実力を正当に評価している数少ない人物の一人。
マッコイ
リメイク版の7巻に収録された番外編に登場。ヒーロー協会第2オペレーション室長。眼帯の上から眼鏡を掛けている男性。傲慢な性格で、怪人の襲撃を受けた警察の救助要請に対し、挑発的な態度を取り、ヒーロー協会の権限拡大を狙ったが、偶然諸事情で警察署にいたサイタマによってその計画は破れることになる。その後本編にも登場し部下の話を聞きつけてヒーロー協会の問題点を改善する議論を持ち掛けた(そもそも本人にも問題があるので明らかにダブルスタンダードであるが)。
ゼイミート
村田版にのみ登場。ヒーロー協会重役。協会の寄付金と自分の立場を私物化してキャバクラ遊びをし、偶然それを見たガロウに殴り倒された。その後、メタルナイトことボフォイ博士が裏から人事に働きかけ、ゼイミートを追放するように計らった。
シババワ(CV:斉藤貴美子)
予言者の老婆。その予言の的中率は100%であり、今まで何度も大災害を予言してきたため、ヒーロー協会から警護されていたが、ある予知をして動揺のあまり咳が出たためのど飴を口に入れたところ、「地球がヤバい!!!」という予言を残し、喉に飴を詰まらせて死亡。
今までの予言においてシババワが「ヤバい」と評したことは(多くの人命が失われるようなものであっても)ただの一度たりともなかったとのこと。