概要
「片手では扱えないサイズの直剣、主に歩兵用」というイメージを思い浮かべる人は多いはず。
(一応、だいたいあってるが。)
明確な定義は無く、またグレートソードという区分は必ずしも両手剣と同義であるとは限らない。
乱暴に表すのならばその人とってデカいと感じた刀剣は、いかなる使用法であろうとすべてグレートソードである。
詳細
日本刀のように「刃の切れ味でスラリと斬る」のではなく「質量と遠心力で力任せにぶった斬る」武器であり、板金鎧などボール紙の如く両断できる…などというのは創作から来た俗説である。
実際のグレートソードと呼ばれるような刀剣は、(鎖帷子などは別として)板金鎧を両断することは不可能であり、力任せにぶった切るような真似はスキや体力の消耗が多いため、ある程度の持久力と高度なテクニックが要求される場合が多く、専業の兵士が扱った。また高価であり使い手は富裕層に限られた。
フィクションでは
上述の通り「大きめな剣」の意でしかないグレートソードだが、フィクションではもっぱらバスタードソードより二回り以上も大きい巨大武器として扱われる。一般的なイメージの尺度を人間で表すと「2mくらいの男性の首から上が柄、首から下が刀身、肩幅が刀幅」である。
当然というかあっても振り回せるわけがないのだが、儀礼用として馬鹿デカい大剣も実在するらしい。昔からデカいのはロマンだったようだ。
クレイモアとバスタードソード、グレートソードの「両手剣」としての違い
クレイモアはスコットランド由来の剣で、直剣には珍しい「刃の鋭さで斬る剣」。
グレートソードはあくまでも「大きめな剣」であり、それ以下でもそれ以上でもない。
バスタードソードは片手・両手兼用の剣。RPGの勇者が持つ剣はだいたいこっちのイメージだろう。(研究者によってはロングソード同一視されたり、派生型と見做されたりする。)
よって、(「そんな馬鹿な説明があるか」と思う人も多いかもしれないが)バスタードソードもクレイモアもグレートソードの一種といえるが、状況によってそうでなくなる場合もある。
なお、「グレートソード」は俗称であり、厳密なカテゴライズとしてはトゥハンドソード(両手剣)が正しいといわれることもある。
グレートソードの使用者
- ガッツ(ベルセルク):固有名「ドラゴン殺し」。ドラゴンどころか一振りで5〜10人の兵士をチーズのごとく裂いていく。
- アリューゼ(ヴァルキリープロファイル):ゲームの尺度を見ると、普通の人間の2、3倍のサイズである。
- カイム(ドラッグオンドラグーン):上記の「ドラゴン殺し」をリスペクトした武器、「鉄塊」を振り回して敵を蹴散らす。(ちなみに続編では両手剣を片手でぶん回していた)
- チェルシー・アーコット(祝福のカンパネラ):終盤で使った神剣シーラスティンはグレートソードの分類に入る。
- クラウド・ストライフ(ファイナルファンタジ-7):固有名「バスターソード」。その他、作中で彼が装備する剣は(日本刀など例外除き)すべて巨大サイズ。
- イリーナ・フォウリー(新ソード・ワールドRPGリプレイ):人間種カンスト筋力(のちに限界突破)にあわせて誂えたグレート・ソードを装備。直撃時のダメージはすさまじいが、命中精度が芳しくない。
- ジークフリート(ソウルキャリバー):ガッツ顔負けの大剣をタイマンで振り回す青年。武器のカテゴリーはツヴァイハンダーだが、その見てくれはどう見てもこちら側である。
- カルラ(うたわれるもの):見てくれ的にはグレートソードというよりものすごくデカい鉈といった方がいい。切れ味よりカルラの筋力に合わせて耐久力重視で製造された逸品。地面に打ち付ければその衝撃で兵士は吹っ飛び地面はめくれ上がるトンデモ武具になっている。どうしてこうなった
- マグナ(新・光神話パルテナの鏡):身の丈以上の大剣を振り回す最強クラスの剣士。使用している大剣は、条件を満たせば“マグナの巨塔”としてピットも使用可能になる。
- 剣士ゼータ(SDガンダム外伝):なんと彼は片手でこれを扱っている(もう片方で盾を構えるソード&シールドスタイル)。ただ、SDガンダム特有の体型のおかげかあまり違和感は感じない。
- 黒鉄のタルカス(ダークソウル):全NPCでも最強と噂されるグレートソード使いの大力で知られる騎士。特殊な黒鉄で作られたユニーク装備で全身を覆っているが、何故か武器のみ店売りの特大剣である。しかしグレートソードの名は伊達ではないのか、ボスのHPを割合レベルで削る恐ろしい火力を叩き出してくれる。ちなみに彼について話してくれるバーニス騎士もグレートソードを愛用している。
その他使用人物がいたら追記求。