概要
その名は「掟」や「法」を意味し、彼女が司る神徳を表している。
正義を司る女神であるディケーと共にローマ神話の女神ユースティティアと同一視され、ギリシャ・ローマの多神教が滅んだ後世のキリスト教世界で、正義と法のあるべき姿を擬人化した正義の女神のモデルとなった。
ゼウスはテミスが属し当時の世界の支配者だったティーターンと戦い、これに勝利。
自身による新たな統治を磐石とすべくティーターンの中から選んだテミスとムネーモシュネーを含む女神たちを妻とする。
テミスは法がもたらす秩序、正義、平和を司るホーライ三女神と、過去・現在・未来の運命を司るモイライ三女神を産んだ。
ちなみにゼウスはテミスの姉妹であるレアーの子である。
「青銅の時代」の旧人類が、ゼウスによる大洪水で滅んだ後の「鉄の時代(現在)」の人類の誕生にも関与している。
父親のプロメテウスの警告を聞いて箱舟を作り乗り込む事で難を逃れたデウカリオーンとその妻ピュラーが神託所でテミスに地上に人類を再生させる手段を聞いた所、テミスは「母親(ガイア・大地)の骨(石)」を背後に向かって投げるように言い、二人がそのとおりにするとそこから新世界の人類が誕生した。
家族関係
兄弟:オケアノス、コイオス、クレイオス、ヒュペリオン、イアペトス、クロノス
姉妹:テイアー、レアー、ムネーモシュネー、ポイベー、テテュス
夫:ゼウス
子:アストライアー