プロフィール
概要
『第20回超人オリンピック編』に登場した、西ドイツ代表選手である残虐超人。
ドイツ超人の名門「ブロッケン一族」の出身で、後に登場するブロッケンJr.の実父でもある。
その凄惨なファイトスタイルから、世間ではラーメンマン、カレクックと並び「世界三大残虐超人」の一角として数えられ、怪獣がその名を聞いただけで逃げ出すほど恐れられていた。Jr.曰く、かつては「ドイツの鬼」という異名でも知られたという。
本編では、オリンピック本戦である決勝トーナメントで敗死し早々に物語から離脱してしまうものの、後年の各メディアの作品で息子のブロッケンJr.や対戦したラーメンマン等の回想や口伝により、そのエピソードが徐々に掘り下げられている。
人物像
身長180cm、体重85kgと、超人の中では比較的小柄といえる体格。これは出自であるブロッケン一族が元々が普通の人間(地球人)であることが起因していると思われる。因みに息子のブロッケンJr.(登場初期)とは、身長体重超人強度まで全く同じ数値となっている。
衣装はナチスを彷彿とさせる軍服姿で、ドクロの紋章のあしらわれた軍帽を深く被り、鍔の影から鋭い目付きを覗かせている。これらは息子のブロッケンJr.と殆ど同じ外見的特徴だが、後続の各作品では多少なり両者の外見に差別化がなされており、Jr.の回想シーンでは成人したJr.よりも面長で顎が太く描かれている他、カラーリングも一般の地球人の肌色に近いJr.に対し、ブロッケンマンは青白い亜人的なカラーリングになっている。TVアニメ版では父子ともに青白肌ではあるが、父ブロッケンマンは上半身(スーツ?)の色が黄色なのに対し、ブロッケンマンは赤色となっている。
ちなみに、両肩にはナチスのシンボルであるハーケンクロイツ(鉤十字)の刺青があり、そのため海外の一部の国ではブロッケンマンの登場シーンが丸々カットされたこともあった。
毒ガスを吐くわメリケンサックで相手をタコ殴りにするわ、死んでいる相手から目玉を抉り出すわ、戦法は鬼畜そのもので、ラーメンマン、カレクック共々
ただし、戦い方が残虐なだけで広義の意味で人類を守る正義超人である事には違いなく、平和を乱したり地球支配などを企む悪行超人ではない。
後に判明するが、一族は生まれながらの超人ではなく本来は人間であり、先祖が大昔に超人の神に認められて授けられた人間を超人に変身できるドクロの徽章を代々受け継ぎ製造し、幼少時から厳しい修行を重ねて乗り越えた者だけが徽章を与えられて超人として活動しているという、特殊な出自である。
「第20回超人オリンピック」に出場し予選に勝ち残るが、Bブロックの試合で同じ残虐超人(後に正義超人に転身する)ラーメンマンにキャメルクラッチを掛けられ真っ二つにされ死亡する。
なお、アニメ版では残虐描写への自主規制ということで、キャメルクラッチをかけられて二つ折りにされ、麺棒で肉が柔らかくなるまで何度も平たく伸ばされ続け、人の姿をとどめない肉ダルマを小麦粉の塊に見立てて「ラーメンの麺として打たれて食べられる」という描写に変更された。確かに流血描写はなかったが、あきらかにアニメ版の方が子供たちに与えたトラウマは上である。
その後、「第21回超人オリンピック」で息子のブロッケンJr.が登場し、父・ブロッケンマンの仇を打つ為、ラーメンマンに勝負を挑むことになる。
他の超人は割かしホイホイ生き返るのにこいつだけ何時まで経っても生き返らなかったので、超人閻魔の元で自堕落な生活を送っているのかもしれない…と読者からは連載当時からよく言われていたものの実はその逆で、生き返るのに必要な玉を揃えたものの、Jrに良き友が、師が出来たことを悟り生き返ることを辞退した…ということが最近判明した。
『キン肉マンⅡ世』では、ブロッケンJr.の回想にたびたび登場。Jr.の修業時代の師匠としての姿が描かれた。たとえ実の息子であろうと厳しい態度で修行をしていたらしく、修行中に「父さん」と呼んだ息子に対し「父と呼んでいいのは家の中だけだ! 一歩外へ出れば血の繋がりは忘れろ!俺は師匠だレイラァと呼べ!」と叱責した。
ちなみにⅡ世では純粋な正義超人となっている(そうでもないと矛盾所かブロッケンJr.はキン肉マン史上最大の汚点となってしまう)。
2011年から連載されている新シリーズでは、ラーメンマンは彼を「過去最大の難敵」と評し、残虐殺法でしか対抗できなかったと語っている。
ラーメンマンのこの発言に対してよく「絶対にそんな苦戦してなかっただろ」と言われるが、おそらく強敵中の強敵だったが故に短期決戦に持ち込まなければラーメンマンも危なかったのだろう。
得意技は、メリケンサックなどの凶器を使った攻撃の他、ナチスのガス室をモチーフとした「毒ガス攻撃」で、実況解説も「まさにナチスの恐怖の再現」と言わしめたほど。また、実際に使用している描写はないが、回想シーンの中に息子に「ベルリンの赤い雨」を伝授している描写があるため、彼もこの技が使用できると思われる。
服装は息子と同じナチス軍服。親子共々、とてもヨーロッパには輸出できないデザインである。海外版ではハーケンクロイツが黒塗りにされ、毒ガスのシーンがカットされている。また、その軍服に上記の毒ガス攻撃などからも、彼自身が元はナチスドイツに所属していた軍人であった可能性も暗示されてはいるが、詳細は不明である。