概要
ゆでたまごの漫画『キン肉マン』『キン肉マンⅡ世』に登場する必殺技。
ドイツの名門ブロッケン一族に代々伝わる伝家の宝刀であり、ナイフの如く鋭い手刀で相手を切り裂く技。その傷口から吹き出した血がまさに雨のように降り注ぐことからその名がついたとされる。
概ね叩き付ける感じの空手チョップと異なり切断性の方が高く、完全に別物な技である。
作中では略して「ベル赤」と呼ばれることも。
使用者は主にブロッケンJr.とジェイド。プリズマンも使用した事がある。
動きとしては極めてシンプルな技であり、ゆでたまご脚本担当嶋田によれば「子供がマネしやすい点で良技」、作画担当中井によれば「迫力を出すのが難しい」。ただ上半身しか動かない技をドット絵で再現するのが困難だったためか、ファミコンゲーム「マッスルタッグマッチ」におけるブロッケンJr.の必殺技は代名詞のベル赤ではなく、父ブロッケンマンの使う「ナチスガス殺法」になってしまった。
(もっともこのゲーム、ラーメンマンの蹴り技になぜか「空手殺法」と名付けるなど必殺技の選定には首をかしげるところが他にもあるのだが……)
ブロッケンJr.版
ブロッケンJr.の代名詞ともいえる必殺技であり、彼の異名やテーマソングのタイトルにもなっている。
『キン肉マン』では両手どちらでも使用できる(主に左手で使用)が、『キン肉マンⅡ世』では右手でのみ使用できると設定が変更された。サイコマン戦では「ベルリンの赤い豪雨」という連続攻撃版を披露している。一部ゲームではベルリンの赤い雨を連続で放つ「連撃ベルリンの赤い雨」という派生技も存在する。
一応、ブロッケン一族の技だが、後にチームメイトとなるキン肉マンソルジャーや弟子となるジェイドにもこの技を教えている。
後述のジェイドにこの技を伝授する際には、
森の木の葉の如くに体軽やかに 腕を弓の如くに引き 流れ星の如くにふり下ろす
その時 手刀筋骨"壮"となる! その壮拳もって風擦れば炎立つ!
敵の懐に深く入り 肉斬り骨断てば ベルリンに赤い雨が降る!
・・・と、その極意を謳っている。
ちなみに『ラーメンマンとブロッケンJr.〜恩讐の彼方に〜』では上記の口上が
森の木の葉の如くに体軽やかに 腕を弓の如くに引き 流れ星の如くにふり降ろす
その壮拳もって風擦れば ベルリンに赤い雨が降る!
となっている。
かつては彼も父・ブロッケンマンから同じように厳しい訓練を受けて体得したと発言しているため、結果的にブロッケンマンもベル赤が使用できることになる。
ジェイド版
師であるブロッケンJr.直伝の技。
ジェイド自身はブロッケン一族ではいないが、ブロッケンJr.からその潜在的な才能を見出され、師弟としてその技術のすべてを継承した。
師匠と同様、鋭い手刀で切り裂く技だが、ジェイドのものは手の側面から刃と闘気の力を宿した炎が発生し、刃と炎の2段攻撃となっている。
左右どちらの手でも使用可能で、作中では両手同時に振り払って相手を切り裂く描写も存在する。
強力版もあるらしく、スカーフェイス戦では結局未発に終わったもののこれを発動し実力では上のスカーフェイスを怯えさせていた。
手刀を纏う炎はかなりの高温であるらしく、ときには相手の肉体や岩石を熱で溶かして貫通させるなどの応用技をみせている。『究極の超人タッグ編』にてスカーフェイスとタッグを結成した際は、ツープラトンとして彼のスワローテイルにベル赤の炎を宿したレッドレインテイルという技を使用している。
ゲーム「マッスルグランプリ」においては「ベルリンの赤い雨」「元祖ベルリンの赤い雨」の二つを持ち、前者が手刀を縦に振り下ろすのに対し、後者は逆水平に振り払う動きとなっている。
フロイライン版
『キン肉マン』の公式パロディ漫画『キン肉マンレディー』の登場人物フロイライン・ブロッケンJr.が使用。
ジェイド版のように手刀に炎を纏っているが、刃は出現しない。
楽曲の方
ブロッケンJr.のテーマ曲。
…なのだが初期のラーメンマンに復讐を抱いてた頃か父親と勘違いした説があるほど、少し殺伐さがある歌詞が特徴。