概要
2017年3月3日発売。
据え置き機型にも携帯機型にもスイッチ(切り替え)できるのが特徴。
かつてコードネーム「NX」として開発されていたが、2016年10月20日23時(日本時間)、日米同時に任天堂公式サイトにて、正式名が発表された。
なお、任天堂によると「NXは3DS・WiiUの後継機ではない」とのこと。
任天堂の据え置き型ゲーム機としてはWiiUに続いて2世代目となるHD画質対応のゲーム機となる。PS4やXbox Oneと同じくテレビ用の出力ケーブルはHDMI端子のみとなっており、AV端子やD端子などのアナログ出力端子は廃止されている。
前世代機Wii Uの反省から開発段階で数々のゲームエンジンに対応させた設計になっており、最新のUnreal Engine 4(4.15以降)を始めとした、多くのゲームエンジンに対応している。同梱されているドックに本体を差し込む事で、HDMI出力によりテレビやPCモニターにゲーム画面を映せる他、有線LANによるインターネット接続、USB端子の利用も可能。
なお、有線LANはドック自体に有線LANポートが搭載されている訳ではなくWii・WiiU同様にLANアダプターを介してUSBにて接続することになる。
特徴
本体
外観としては分厚いタブレット端末みたいな形状をしており側面にJoy-Conを取り付けるためのレールがつけられている。SoCやメモリなどいわゆるコンピュータ部はこの中に内蔵されている。
画面解像度は1280×720ピクセル(720p)
本体背面には吸気口と後述するテーブルモードで使用するスタンドがついている。(このスタンドはmicroSDカードのフタも兼ねている)
本体の底面にはドック等に接続するUSB Type-C端子が、そして本体の上にはディスプレイを手前にして左から電源スイッチ、音量キー、排気口、イヤホンジャック、カセット挿入口が搭載されている。
ドック
後述するTVモードで遊んだり本体やコントローラーを充電するために使われる装置。背面にUSB3.0端子(現在は2.0 将来のアップデートで3.0に対応予定)・HDMI端子・ACアダプター用のUSB Type-C端子、側面にUSB2.0端子×2が搭載されている。
HD振動
新しい試みとしてコントローラーにHD振動装置が内蔵されている。その振動は、箱の中で振ったサイコロの数を判別できるほど精細。例としてグラスの中に水と氷が一緒に注がれる感覚を実感することができる。
モーションIRカメラ
ジョイコンRにあるセンサーが手の動きや距離を認識して感知する機能。
例としてジャンケンのグー・チョキ・パーなどの動作にも反応する。
コントローラー
本体に着脱できる2つの特徴的なコントローラー「Joy-Con」を利用する。アナログスティックに加えモーションセンサーも備えておりWiiリモコンのような使い方もできる。
1プレイヤーでの使用のほか、左右それぞれを二人のプレイヤーで扱うファミコンスタイルのプレイング(通称・おすそわけプレイ)も可能。分離時には左右それぞれのコントローラーに、新たなLRボタン(SL・SR)が追加される。また、SL・SRボタンは本体同梱のストラップを装着させることでさらにボタンが押しやすくなる。
バッテリー
本体・コントローラー共に充電式。専用ドックの他、本体はType-CのUSB充電ケーブルでも充電可能。コントローラーは本体に装着する事で充電できる他、別売りの充電機能を備えたグリップを使う事でも充電可能。稼働時間は、プレイするタイトルやプレイ条件によって変動する。バッテリーが経年劣化した場合、ユーザー自身の手で交換は出来ず有償修理となる。
三つのプレイスタイル
・TVモード
専用のドックに接続することで、HDMI経由で映像をテレビに映して従来通りの据置型ゲーム機として遊ぶことができる。
コンセントから電源供給するため本体もフルパワーで稼働することができ、最大1080p/60fpsの描画を可能にする。
・携帯モード
スイッチ本体に左右のジョイコンを取り付けた状態。
TVモードから電源をオフにしたりゲームを終了させたりする必要がなく、ドックから本体を引き抜くだけでシームレスに携帯機としてゲームを続行することができる。(逆も同様)
・テーブルモード
左右のジョイコンを切り離して、本体付属のスタンドで本体を立たせてテーブル等の平らなところに置いた状態。
近くにテレビやコンセントなどの環境がなくても、スイッチ本体のディスプレイをモニター代わりにすることで据置ゲーム機の感覚でゲームを遊ぶことができる。
ゲームソフト
任天堂の新作ゲームソフトの一部は、「ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド」と「splatoon2」と「マリオカート8デラックス」などが発売されている。この他DQ10と、Minecraft等が発売され、DQ11も対応を予定している。
また、他社の機種からドラゴンクエストヒーローズ、魔界戦記ディスガイア5、いけにえと雪のセツナがローンチタイトルで移植され、後にドラゴンボールゼノバース2、Fate/EXTELLAも移植されている。その他にも、多くのサードパーティから100タイトル以上のソフトを開発中の事。
現状ではバーチャルコンソールには非対応だが、新しく「アーケードアーカイブス」が配信開始。ゲームセンターで稼働していたネオジオの格闘ゲームなどが、ほぼ当時そのままの形で配信されている。
また、PC以外だとSONYが展開する家庭用ゲームハード機であるプレイステーション系列のみだった同人ゲーム「東方Project」関連のゲーム、「東方紅舞闘V」、「不思議の幻想郷TOD -RELOADED-」がプレイステーションから移植され、任天堂もついに同人のジャンルに踏み込んだ。ただし「東方紅舞闘V」は原作東方Projectを基にしたファンフィクション・二次創作作品であることに注意が必要である。原作・公式作品ではないことは作中でも複数機会で表明されている。これは「同人ゲームの一般家庭向けゲームハード機展開をサポートするプロジェクト」である「Play,Doujin!」を介したものであり、「東方紅舞闘V」ニンテンドーSWITCH展開開始の時点では「東方Project」の二次創作作品は本プロジェクトを通してコンシューマー展開を行う。また「同人ゲーム東方Project関連のゲーム」としたが、同現在時点では東方Project原作者である上海アリス幻樂団の単独制作による作品は任天堂ハードに加え先述のソニー系ハードを問わずコンシューマーでは展開していない。
『不思議の幻想郷TOD -RELOADED-』に関しては4月15日のニコニコ生放送で少し流れており、5月7日に開催された博霊神社例大祭にて先行体験出来るのだがあくまで技術検証の研究中のため発売される予定はなかったのだが研究が終わったのか前触れもなく、唐突に移植版が決まったとのこと。
ローンチタイトル
- ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド
- 1-2-Switch
- ドラゴンクエストヒーローズI・II
- 信長の野望・創造 withパワーアップキット
- いけにえと雪のセツナ
- ぷよぷよテトリスs
- 魔界戦記ディスガイア5
- スーパーボンバーマンR
amiibo
amiiboについてはWiiUに引き続き対応。ジョイコンRのRスティック、スイッチ専用プロコントローラーの真ん中にNFC機能があり、amiiboとICOCAなどのデータの読み書きを行うことが可能。また、amiiboを介してのみMiiを引き継ぐ事が出来る。
仕様
ソフト
メディアは任天堂の据え置きハードとしては約15年ぶりにNINTENDO64以来のROMカートリッジ式のゲームカードに変更された(これもハードの仕様上、駆動部のあるディスクメディアは不具合のもとであることが大きい。実際に検討はされたというが、見送られたとのこと)。
なお、WiiUやニンテンドー3DSなどとの互換性はない。上記の通りカセットの形状等ソフトメディアがまったく新しい規格だったり画面の仕様(システムUI)も大きく違ったりする為でもあるが、何よりCPUのアーキテクチャが異なる(※)ためである。
(※Switchに搭載されたTegraはARMv6系コア搭載の3DSより2世代新しいARMv8系コア搭載。対してWiiUは据置向けのPowerPC系で、原設計は1990年代なかばごろのPowerPC G3系統を引きずっていた。)
解像度
TVモード時は専用のドックに接続することで最大1080p/60fpsになる。携帯モードとテーブルモード時には本体ディスプレイの解像度に従い720p/60fpsになる。
プロセッサ
ゲームキューブ時代から続いていたIBMのCPUとAMDのGPUといった組み合わせではなく、NVIDIAのTegraプロセッサを任天堂とNVIDIAが共同でカスタマイズしたものが搭載されている。
これは、ハードの要求仕様(持ち出し可能な仕様)上、電力消費が多いとバッテリーが早く切れるなど利便性が落ちるため、省電力でかつ高いパフォーマンスを発揮できるモバイル向けチップの搭載が必須となったためである。
ちなみにTegraはこれまでNVIDIA自社製のAndroidゲーム機「shield」やクレジットカード大のコンピュータ「Jetson」等に採用されている。
また、これまでCPUを提供していたIBMはサーバー特化に舵を切っており(2014年に半導体製造事業からは撤退しファブレスメーカーに)、同じくGPUを提供していたAMDもswitchの要求仕様に必要とされているモバイル向けのIPを持っていない(特に近年はPC向けとサーバー向けのチップだけを開発しており、モバイルからは完全に手を引いている)
メモリ・ストレージ
WiiUと違い、メインメモリ容量については公式には公表されていない。ただし某分解サイトの手でLPDDR4 2GBチップを2つ、合計4GBを積んでいることが確認されている(これによりCPUが64bitアーキテクチャのARMv8系であることも確実視されることになった)。
スイッチ本体の内蔵ストレージ容量は32GBだが、microSDスロットを搭載しており、規格上はmicroSDXCカードの規格上限である2TBまで拡張できる。ただし現時点では一般流通しているものはXCカードの256GBまでの対応となっている。
現在任天堂公式では128GBまでのMicroSDXCカードが発表されている。
セーブデータは現状では内蔵ストレージのみに保存可能。将来的にクラウドセーブへの対応も検討しているようだ。
トリビア
味付きソフト
ゲームカードには誤飲防止を目的に、ギネスブックにも登録されている苦味成分『デナトニウムベンゾエイト』が塗装されている。これを知るや否や発売後ゲームカードを舐める人が続出し、別方向でも注目されるようになった。口に含んでも害はないが、故障の原因になるのでよい子のみんなは絶対真似しないように!
ニンゴジラ!?
マイニンテンドーにおいて任天堂の想定以上にニンテンドーSWITCH予約のアクセスが殺到した為にアクセス過多エラーが表示されたのだが、そこでは「非常にゆるキャラな謎の怪獣」が表示された。
京都タワーっぽい建物とビル群に現れたこの謎の怪獣をネット上ではシン・ゴジラにかけて「ニンゴジラ」と話題になった。ちなみに任天堂によると特に怪獣に名前もなければ京都タワーを意識しているわけでもなく、ただのエラー表示のキャラだとの事。
USB端子の使い道
USB Type-CからUSB Type-Aに変換するアダプタがある場合、別売りのLANアダプタを使ってSwitch本体にLANケーブルを接続するという荒業も可能である。同様に、スマホ用の充電ケーブルを使えば、スマホの充電も出来る。ちなみに、公式では発表されてないが、あるゲームの同梱版のある物を付ければ、あるゲーム機のコントローラーが使えるようになる。(ゲームによって操作しにくいものもあるが操作する事自体は可能。コントローラーの表記は「USB」である)
消費電力
言うまでもなく前世代機のWii Uから性能が上がっているSwitchだがSwitchのTVモードの消費電力はWii U(75W)はおろかWii(45W)より少ない39W。(いずれも最大値。ちなみに上記のあるゲーム機とほぼ同一。)
上述のモバイルプロセッサの健闘や可動部を極限まで減らした(本体内蔵の空冷ファンのみ)ことを考慮してもかなりの低燃費である。
コントローラーから音
Switchのコントローラーに搭載されているHD振動は使い方次第で効果音や音楽を流すことができる。
現在の例としてはあるソフトにてある条件を満たすと聞くことができる。(TVモード限定)
外部リンク
関連タグ
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