「なんなのよーっ!
私のどこが悪いっていうのよーっ!!
うがーっ!!」
CV:湯浅かえで
概要
レギュラーキャラクターの1人として第7話から登場。宇宙怪獣ザンドリアスの怪獣娘。
1期では(出番こそ少なかったものの)登場キャラのほぼすべてがマンやセブンなどの有名どころ(所謂成田怪獣)で占められていた中、唯一の80キャラとして奇妙な存在感を示していた(一応ゴモラとレッドキングに関しては80にも出演している為80キャラと言えなくもないが)。
ちなみに、映像作品への登場は(「アニメ作品」「擬人化された姿」という少々特殊な形ではあるが)上記の『80第』第4話以来、実に36年ぶりである。SEの一部に『80』本編で実際に使用されたものが取り入れられているなど、かなり凝った作りになっている。
1期ではGIRLSのメンバーではなく、中学生として生活する、野良の怪獣娘という扱いになっていた。その後、GIRLSに拾われて見習いとなり、2期ではGIRLSの制服を着用するシーンもある。
怪獣娘に変身した際には、原典にはない能力として、口から火炎を吐く能力を見せている(原典では口から光線技であるヨルゴビームを吐く描写はあったが、炎は吐いていない)。パワーも意外に強く、パンチの一撃で道路を滅茶苦茶に破壊し、蹴りの一撃で建物にヒビを入れていた。
また、1期の時点では登場する怪獣娘の中で唯一飛行能力を持っていた(他の怪獣娘も現場から立ち去る時に空へ飛び立っているような描写があるが、あれは飛行しているわけではなく単なる跳躍だと思われる)。この飛行能力は(怪獣娘に覚醒する前は翼など持っていなかったため)当初は拙かったものの、レッドキングの指導の成果か2期ではかなり使いこなせるようになっており、4話ではホバリングの要領でランニングマシンから浮き上がることでちゃっかり横着していた(当然、すぐにピグモンに見つかって不正がばれ、錘を追加された状態で走らされるというキツイお仕置きを受ける羽目になった)。
劇中での活躍
1期
原作同様、反抗期の真っ盛りらしく、母親との喧嘩の度にプチ家出を繰り返していたが、これが原因でカイジューソウルを暴走させてしまい(これ以外にも、元々得意なことも打ち込めるものもなく、何をやっても中途半端な自分に嫌気がさし、フラストレーションが溜まっていたのも暴走する一因だったのではないかと、小説版では自戒している)、街のいたるところで暴れまわって大火事を引き起こしていた。
かけつけたかぷせるがーるず3人を(3人ともまだ変身できるようになって間もなく、戦闘経験が少なかったこともあるが)圧倒するほどの戦闘力を見せつけるが、騒ぎを聞いて駆けつけてきたレッドキングにはさすがに敵わず敗北。そのまま身柄を拘束され、施設に保護されることとなった。
後に小説版で明かされたところによると、暴れた時は完全に自我を失っており、その時の記憶は一切なかった。
その後、施設内でレッドキングに事情を聞かされて初めて自分が怪獣娘であることを知ることになる。当初はその事実を受け入れられずに反発するが、「怪獣娘であることを受け入れようとしなければ、抑圧された本能が外に吐き出され、怪獣に心を支配されて暴走する」と諭されたことで、否が応でも怪獣娘として生きていくことを受け入れざるを得なくなる。
以降は見習いとしてレッドキングの下に弟子入りし、厳しい特訓を受けることになった。
なお、これは単なる扱きではなく、自分の打ち込めるものを探そうというレッドキングなりの配慮だったらしい。しかし、過度な運動に打ち込んでこなかったザンドリアスにとってはいずれも過酷極まりないものであったことは言うまでもないだろう。
\し~しょぉ~!!/
最終話でのシャドウとの決戦では戦いに加わらず、ピグモンと共に戦いを見守っており、シャドウビーストが撃破された後は他の怪獣娘共々、反撃のきっかけを作ったアキを祝福していた(芦名監督によると、中学生を戦いに巻き込むわけにはいかなかいため、最初はピグモン共々現場にはいないことになっていたもの、それだと絵的に寂しかったため、画面の端にちょくちょく見切れるという形で登場させることになったという)。
小説版
1期と2期の間の出来事を描いた小説版では、上記のようにレッドキングから「自分なりに打ち込めることを見つけ出せればカイジューソウルを暴走させることがなくなるのではないか」と提案されたことで、彼女なりに「自分探し」をする様子が描かれている。
ある日、レッドキングの計らいでカプセル怪獣3人組と一緒に街で遊ぶことになり、最後の最後で立ち寄ったカラオケで、歌唱力の高さを3人組から絶賛される。
3人と別れた後、レッドキングと連絡を取り、音楽活動をやってみたいと告げると、芸能課にギターの演奏が得意な怪獣娘がいるので、彼女と組んでバンド活動を行ってみてはどうかと提案される。
なお、ザンドリアスはレッドキングが可愛いものが好きであることや、そのことを周囲にひた隠しにしていることをちゃんと知っており、とあるエピソードでは彼女が女物の服を試着しようとして同僚に発見されそうになったため、何とかして誤魔化そうと奔走する一幕もあった。このことから、レッドキングにとってもザンドリアスは気兼ねなく自分の内面を曝け出せる貴重な存在であるらしく、師匠と弟子として硬い信頼関係で結ばれているらしいことが窺える。
2期
小説版でも簡単に触れられた、ギターの得意な怪獣娘:ノイズラーと出会い、意気投合したことで彼女たちのバンド活動が遂にスタートすることになる。
しかし、ライブの直前になってミクラスがシャドウガッツに襲われて重傷を負うという事態が発生し、安全を考慮してライブの中止を申し渡されてしまう。
その後は他のメンバーと共にシャドウガッツ率いるシャドウたちの掃討作戦に参加、前回は陰から見ているだけだったが、今回は(最初のうちこそ怖がっていたもの)ノイズラーと息の合ったコンビネーションで多数のシャドウを撃破、さらに途中で戦列に加わったマガバッサーと共にコウモリ型シャドウビーストを撃破する等、成長したところを見せた。
ちなみにレッドキングとノイズラーはどちらもザンドリアスと同じくウルトラマン80との交戦経験がある。
余談
公式サイトおよびツイッターでは、当初本名を“道理ミチコ”としていたが、6話の放送終了以降は“サチコ”に訂正しており、恐らくこちらが正しいのだと思われる。
1期の第10話でレッドキングに抱えあげられているシーンの一部において、角を描き忘れられている箇所があるが、映像ソフト化の際には修正されている。
『怪獣娘』でザンドリアスの声を担当した湯浅かえでは、予め『80』のザンドリアス登場回を視聴してから収録に臨んだとのこと。また、湯浅は同作において他にもモブキャラを何役か演じているほか、美術スタッフとしてかぷせるがーるずの変身シーンの撮影も担当している。
湯浅にとってもザンドリアスは反響の大きなキャラクターであったためかかなり思い入れ深い存在になったようで、『ジード』でゲスト出現が決まった際にはtwitterのみならず自身のブログでもお祝いと喜びのコメントを寄せている。当然、ザンドリアスが登場した『ジード』第10話もリアルタイム視聴しており、視聴後にはTwitter上で愛崎モアを演じた長谷川眞優ともやり取りをしていた。
また、これを機にウルトラシリーズにハマったらしく、イベントに積極的に足を運んだり、ジードライザーを購入して遊んだりとかなり熱中している様子が伺える。当然、ザンドリアスのソフビもしっかり購入しており、ウルトラシリーズ関連のイベントの際には必ず持ち歩いていることからとても大切にしているようだ。
湯浅は2期では娘と母親の二役を同時に演じることになった。芦名監督からは人妻感についてしつこく指導されたらしいが、実際に演じさせてみると予想以上に人妻感が出たことにかなり感心されていた。また、テストの際には二役を同時に演じさせていたらしいが、限界を超えた人妻感を出してもらいたいと考え、音響監督と相談して、収録は別々に行ったとのこと。
親子を演じ分けるにあたって、湯浅は娘のザンドリアスは「偏差値低くワーワー言ってる感じ」、母親のマザーザンドリアスは「色っぽく男子高校生が喜びそうな感じ」を意識して演じたとのこと。