概要
ウルトラ怪獣擬人化計画で登場したウインダムの擬人化キャラクター。
デザイン担当は富岡二郎氏。
特徴的な眼をゴーグル状アクセサリと眼鏡という形で表現しており(=つまり眼鏡っ娘である)、蛇腹状の脚部はホットパンツとブーツへとアレンジされている。
漫画版
本作で数少ない常識人の1人。
その堅物そうな雰囲気から、クラスメートたちから勝手に「委員長」と呼ばれている(その後「メガネ委員長」になり、第26話では、一時的ながら更なる省略形である「メガンンチョ」や「メチョ」という渾名で呼ばれた)。
アギラやミクラスとは旧知の間柄のようで、ミクラスからは「ウインちゃん」と呼ばれている上、勝手に「カプセル怪獣3バカトリオ」なるものを結成され、仲間に引き入れられて困惑している。
また、不思議と馬が合うのかは定かではないが、カプセル怪獣以外でライブキングと一緒にいることが多い(ちなみに、最初にウインダムのことを「委員長」という渾名で読んだのはライブキングである)。
怪獣娘〜ウルトラ怪獣擬人化計画〜
レギュラーキャラクターの1人で、宮下アキのチームメイト。
かつて、ウルトラセブンと共に侵略者の脅威に立ち向かった、カプセル怪獣:ウインダムのカイジューソウルを受け継いだ怪獣娘。
誕生日は10月1日、年齢は16歳の高校1年生。血液型はA型。
眼鏡と三つ編みにした銀色のロングヘアーが特徴だが、変身すると三つ編みは解ける。
語尾に必ず「です」「ます」をつけ、相手を「さん」付けで呼ぶなど、丁寧な口調で話すのが特徴。
周囲からは「ウインちゃん」という愛称で呼ばれているが、第1話でミクから、第8話で黒田ミカヅキから、それぞれ「ダム子」と呼ばれたことがある。後者に至っては小説版で「ダム夫」とまで呼んでいる。
怪獣娘に変身した際は、頭頂部から発射するレーザーで敵を狙撃する。
額のゴーグルはスコープの役割を担っており、これで相手に照準を合わせることで正確なショットを可能とする。
見た目に違わず性格はしっかりとしており、かぷせるがーるずの良心的存在。
知的好奇心も旺盛で、勉強も得意らしいことが窺える。
運動神経も、抜群とまではいかないが、第6話ではレッドキングの科したトレーニングに息を切らしながらも何とかついていけている描写があったため、ある程度の激しい運動はこなせる模様。
一方で、筋金入りのオタク…もとい腐女子という一面も持っており、『おまえにピットイン!』(通称:おまピト)という少年漫画の大ファン。公式設定によると、「好きな作品やキャラクターを一途に支え続けるタイプ」とのことである。
変身できるようになった経緯も「街の本屋でBL本を漁っていたら変身できるようになった」という何とも言えないものであった。
ただ、本人は自分の趣味や嗜好のことを他人に堂々と公言する勇気はなかったようで、上記の変身できるようになった経緯を尋ねられた際にも「(知識の探求の末)本を探していて…」とぼかしているほか、ミカヅキが『おまピト』が腐女子に人気があることをベラベラ喋りだした際にはかなり慌てており、話を遮っていた。一方で、ファン同士同好者同士で語り合いたいと言う願望も持っている。
同じ趣味を持っているエレキングに対しては、(エレキング自身の一匹狼気質もあって)そこまで親密な間柄にはなっていないものの、一種の憧れのような感情を抱いている模様。
また、第7話では、レッドキングの投げ飛ばしたザンドリアスが行きつけのアニメ専門店に激突して店舗が倒壊したのを目の当たりにし、1人ショックを受けているシーンがあった(ビルはその後突貫工事で修復されている)。
第8話ではミカヅキのイベントを手伝いに大阪へ行くことになった際、大坂限定のグッズが買えることを密かに喜んでいた。
第9話では、自分の推しキャラが劇場版で骨折して敗北までしてしまうということを耳にしてしまったことで大きなショックを受けて精神が不安定になってしまい、暴走(同話にておまピトの布教で別の意味での暴走もしたが)しそうになるも、エレキングに止められたことで辛くも難を逃れる。この2話前で、「私たちも暴走することがあるのでしょうか?」「3人一緒なら大丈夫ですよ」と意味深な発言していたが、あろうことか自分自身がその当事者になってしまうという皮肉な展開を迎えることになってしまった。なお、その後劇場版はきちんと観に行ったらしく、ショックは受けたものの自分なりにちゃんと気持ちの整理をつけることができた様子。
シャドウとの戦いが終わった後、無事試験に合格してアキやミクと共にGIRLSへと入隊、クライマックスでは新入りの怪獣娘を温かく出迎えた。
二期では主要キャラがアギラ、ガッツ星人、キングジョーに移ったことから、かぷせるがーるずの出番が減る……かと思いきや、単独登場回が二回もあり、アギラに次いで活躍機会が多かった。
4話ではゼットンが作った特訓カリキュラムのキツさに音を上げ、エレキングの調査任務に同行しようと試みたが、アギラとミクラスに捕まり失敗した。続く5話では特訓後にゴモラ達と街へ遊びに行き、『おまピト』の話題で散々イジられてしまった。
6話ではレッドキングと共にザンドリアスの家へ伝言に向かい、そこで彼女の母がマザーザンドリアスに変身できることを知って驚愕していた。7話ではシャドウガッツに襲われたミクラスをお見舞いに向かうが、取り乱したアギラを制止することは出来なかった。
8話ではライブが中止になり荒れるザンドリアス、ノイズラーを先輩として宥め、お団子を奢りながら帰っていたが、そこでガッツ星人とシャドウガッツの対戦現場に居合わせる。ガッツ星人の敗北後はシャドウガッツの襲撃を受けそうになったが、前世のトラウマが蘇った為か変身することすらままならなかった。
最終決戦ではやはりザンドリアス、ノイズラーとトリオでシャドウと交戦。レッドキングの指揮でシャドウガッツにも一撃食らわせている。その後出現したコウモリ型シャドウビーストの機動力と音波攻撃には圧倒されるが、エレキングと魔王獣たちの助けを得て応戦。更に倒れたパイルバンカー型シャドウビーストの尻にレーザーを撃ち込みトドメを刺した。勝利後は現地に駆け付けていたミクラスらと共に勝利を祝っている。
また、アニメ版の前日譚小説「始まりの物語」でも最終話のラストシーンで登場している(直接名前は出ていないものの、喋り方から彼女であると推察される)。
一期と二期の間を描いた小説版では、自身が覚醒したきっかけがBL趣味だったこと、ウインダムがオタクだったという情報もないことなどに不安を感じていたが、「自分の好きな事を自分の好きな人たちにも知ってもらいたい」という自身の願望に気付き、迷いを振り切った。エレキング編にも登場し、ファングッズの限定販売に対しては自分が入手するだけではなく、作品を愛する同士たちにも手に入れて欲しいと考えているため、買占めなどはしないという主義を明かしている。
余談
ウインダムは、漫画版では「生真面目でお堅い性格の委員長タイプ」「女っ気のあまり感じられないぶっきらぼうな口調で喋る」というキャラクターであった(当然腐女子でもない)が、本作では真面目でしっかりしている点は共通するものの、かなり礼儀正しく割とはっちゃけた性格の持ち主として描写されている。
他のキャラクターがほぼ漫画版と共通した性格・設定で登場しているのに対し、ウインダムのみ大胆な設定変更が行われた、極めて稀有なキャラクターとなっている。
第9話は「寒冷地でウインダムが暴走してしまう」という、『ウルトラセブン』第24話「北へ帰れ!」へのオマージュとなっている。
演者の遠藤が2018年6月を以て芸能界を引退したため、同年11月公開の『怪獣娘(黒)』にはカプセル怪獣のうちウインダムだけが登場していない。
このため、「もう『怪獣娘』でウインダムを見ることはできないのではないか」という声もある。
一方で、他の作品では遠藤が演じていたキャラクターに関しては既に後任の声優が充てられているため、仮に『怪獣娘(黒)』以降も続編が制作されるとすれば、ウインダムに関しても同様の措置が取られるのではないかという見方もある。