概要
1980年代を代表する美少女モノOVA作品。全3巻。制作はAIC。
1985年~1987年にかけて発売され、当時のマニア層に絶大な人気を博した。
『レモンピープル』1983年10月号に掲載された阿乱霊の短編漫画を原作としているが、大幅な改編やオリジナル設定を加えて構成されており、原案、監督、脚本、キャラクターデザイン、 作画監督(Act.I)の全てを平野俊弘(現・平野俊貴)が手がけている。
美少女同士のバトル、百合、エロ、SF、アクション、メカ、渡辺宙明、特撮のパロディなど、当時の大友のツボ要素てんこ盛りで、一部で人気が爆発した。2016年にBD化もされている。
このアニメの設定を用いた漫画も手がけるなど、平野の代表作となっている。
2010年には『スーパーロボット大戦L』に出演した。
キャラクター
加納渚 - 荘真由美
コバルト - 江森浩子
セピア - 安藤ありさ
ビッグゴールド - 塩沢兼人
都市伝説
円環する時間
あれは…そう、2chに”イクサー1てどうなのさ?”という、長大なスレッドがあった。
その中に、こんな記述が、間違いなくあった。
『ビッグゴールドを作ったのは渚』
…そういえば、小説のビッグゴールドは無人工場のコンピュータであり、
クトゥルフ人の生活物資もろもろを、日々作るのが本来の役目、と
書いてなかっただろうか?
加えてこの渚と言うのは、たぶん小説やゲームブックのラストと道をたがえ、
"クトゥルフに行った加納渚"なのだろうか。
……ビッグゴールドは、アブラームなのだ。
平野イクサーの世界では、パラレルワールドは元から設定されていた。
『黄金の戦士』は最初の時間軸だが、おそらくタイムラインは消滅している。
加納がクトゥルフに永住した世界。
イクサーよりは力の劣る、人造ボディをいくつも乗り継いだのだろう。
クトゥルフは純人工授精で、交代で冷凍睡眠してることまでは語られたが、
加納くらいはそうであっても不思議は無い。
そうして永らえるうち、様々なことを覚えた加納は、最後にビッグゴールドを創り上げた。
育ちすぎが原因なのか、"コンピューターの反乱"が起こった。
それを、あるときイクサー3世界へと続くタイムラインのイクサー1が滅ぼし、
無限ループはここに終了した。
だが宇宙は広かった。本当のアブラームは、ビッグゴールドよりもっともっと強い。
だから、宇宙を狭くできた。
人が住んでる地域を狭くしたから、その宙域には意思もパラレルも無い。
ゴールドにそこまでの強さが無いのが問題だった。
ゲームをやってる人なら、逃げる敵のウザさは身にしみて分かっていよう。
端末はそんな存在。そいつ勝利条件なのに。
地球所在地とクトゥルフの航行宙域では、時代が狂ったパズルのように前後している…!?
「ゴールドを作ったのは渚」…この一言は、アニメイクサーの本質を実に良く突いている。
初代魔法陣グルグルの9~10巻頃、魔王ギリがこんなことをカヤに伝えた。
"この戦い、そもそも我らに勝ち目のある戦いなのだ。 グルグルはあと2,3年、
思春期の終わりに使えなくなる。"
イクサー1もそんな戦いをしていた。
だから、ファイバーもゴーレムも思ったより弱かったのだ。
クロスなんか甥のエミュレーターに取り込まれてる。
ゴールドの消滅というクリア条件を満たし、良い意味でのゲームオーバーへ向かう…
それが"イクサー3"の世界だ。
だが…その間に、無関係な宇宙人がバッタバッタと殺され、★ごと砕かれる。
特にカオスは…
イクサー1はそれが悲しくて、闘い続けたのだ。
あ…もしかすると、甲斐が3代目どころか、霞のお母さんかもしれないんだ…
イクサーは、そうした"回収"の話だったに違いない。
ビッグゴールドは、宇宙を狭くできなかった。半端な強さで戦いは長引いた。
イクサー1は、イシュア星を阿弥陀から拾えなかった。旧パートナーを消してしまった。
イクサー3は、カセットの世界で仲内青年を死なせた。アニメの世界でアトロスを失った。
……そうして、各々の結果がCDの世界で、
"1995年に不死身になったクロスとカオスが、一時どの時間にも属さず、2145年に死んだ"
最後の時間軸を作った。
最初の一文には、そんな推測が秘められていたのだろう。
たつねこの"ほのぼの!イクサー1"のようにな…。
用語
- 亜夢
漫画黄金の戦士に登場した、イクサー1最初の仲間。
続編はLP本誌にも一切描かれなかったため行方は不明だが、
紅イクサー2ストーリーに現れた山賊の中に彼そっくりな子供がおり、
『よくも兄貴の腕を斬り落としたな!許さないぞ!!』と一頻り吼えきったあと、イクサー2に射殺された。
『ゴールドの端末にかける情けはない…』 山賊のうち頭と少年が、イクサー2を保安官事務所にでも売っていたようだ。
- オス
クトゥルフ星人から見た異星人への蔑称。小説などアニメ外のみの設定。
さすがに1は(猥談に割とオープンなところあったし)こんなこと言いません。
- 端末
ビッグゴールドの一部からヴーマのようにして生まれた、分身。
ネオスとクロスは第2世代、四天王とカオスが第3世代に属する。
ただこの名称は賢者の社交場たるLPでは 極ありふれたもので、ワルキューレのデイビットや、キャプテンナナはさらに高度な端末を常用する。
公共施設におかれたパソコンという意味で使われた作品は、おそらくなかった。
- 渚の生没年
1969年~2042年。…たしか、ラジオ版イクセリオンの時代が2045年だったはず。
イクサー3の時代がそれから2年前の2043年で、
静可愛が「去年死んじゃったんだよね…」と言っていることから、加納渚は77歳まで生きたことになる。
実在のエロ漫画家。故人。LP本誌への作品掲載は不能戦士1作のみ。
だが単行本の数はLP作家の平均をずっと上回っており、どうして富士シリーズが由来なのか
不思議に思う人もいただろう。
富士三號そのものはクトゥルフの逆襲に登場した、FJ-Ⅲの日本仕様。
本作に関係する最初の作品。もともと平野はテレビアニメに作画スタッフとして入るはずだったのだが…?