概要
ソニック生誕15周年を記念した作品で、PS3とXbox360でリリースされた。
日本では上述のように『新ソニ』と用いられるが、海外では『SONIC '06』と呼ばれている。
『ソニックアドベンチャー』シリーズの3作目として作られ、ディザーサイト公開時から某スクエニ作品に出て来そうなリアルな人間キャラクターやリアル志向デザインのエッグマンにファンから衝撃が走った。
ストーリーも『アドベンチャー』シリーズどころか、ソニックシリーズ史上、最もダークで重いシリアスな展開が繰り広げられ、「死んでもらう」や「殺す」という単語や、ラストストーリーではあるキャラクターがとあるキャラクターによって殺害され、その直接的シーンも描かれているといったような、非常にハードな内容になっている。
これでCERO:Aなのだから驚きである。
評判
しかしながら、このゲームはとにかくロードがあまりにも長く、20秒以上のロードを挟むのは当たり前で、しかもステージ中に何回もロード地獄があるが故に非常にテンポが悪い事で有名。
それだけではなく、ソニックの基本スピードも遅く、挙動がおかしかったり(特定のジャンプアクションで最後まで頭を下にするなど)、車のタイヤ1つにまで細かい当たり判定や物理演算が組み込まれた事もあって、ゲーム的にも理不尽な目に遭う事が非常に多い。
ロードがここまで長い理由として、毎回ステージを丸ごと読み込んでいると思われ、細かい調整ができていないのも、当時は最先端でかつ、HD作品作りとしてノウハウがなかったPS3や360のハードに、15周年に向けて急ごしらえで作った事が考えられる。
そのため、ファンからは(ラストストーリーの展開とかけて)黒歴史とされているが、ソニック史上類を見ない重くシリアスなストーリーや「His World」のボーカル曲(後述)などに加え、メフィレスやシルバーなど、魅力的なキャラクターについては今でも評価が高く、白組が手がけたプリレンダムービーは美麗の一言。
ソニックチーム側も急ごしらえで出してしまった事には反省したようで、次作の『ソニックワールドアドベンチャー』は、王道ながらも熱いストーリー、『ソニックラッシュ』で登場したブーストソニックを3Dゲームとして登場させた爽快感あふれる操作性、セガVE研が手がけた映画のようなムービー、GI処理を施した美麗なグラフィックを実現し、ロードも短めに抑えられたクオリティから名作と称されている。
そのため、よほどのソニックファンや(前評判を知った上で)気になるキャラクターが登場した作品として興味があるでもない限り、『新ソニ』をプレイする事はお勧めしない。実に残念ダァ!
音楽
メインテーマ曲「His World」には、アメリカのロックバンドゼブラヘッドのアリとマッティがボーカルとして起用されており、スマブラに使われているものはE3のトレーラーで使われたインスト版である。
ゼブラヘッドの特徴である高速ラップと、バイオリンとギターが奏でるストリングスを効かせた曲調は今でもファンから人気が非常に高く、歌詞もソニックらしくてかっこいい。
また、シリーズ2作目『ソニック・ザ・ヘッジホッグ2』のエンディング曲を、本作ではそれをアレンジした日本語曲「Sweet Sweet Sweet(06 AKON Mix)」は、ソニックつながりでDREAMS COME TRUEが歌っている。
英語で歌われたものは「Sweet Dream」という曲名で、こちらは海外版で使われた。
ストーリー
水の都ソレアナ公国を舞台に、王女エリスと彼女が持つ「災厄の炎」の秘密を巡りソニックとシャドウ、そしてシルバーの3人の視点で物語が展開されていく。
登場キャラクター
各キャラクターの詳細はリンク先を参照のこと。
余談
- 当時発売前の『ポケットモンスターサン・ムーン』のリーク動画(という名のいたずら動画)にて、フィールドから戦闘シーンの暗転中のローディングアイコンが表示されたが、これは本作のものをそのまま使われていた。
- 現在のPCでならそうでもないが、当時のPCで公式ホームページを見ると、ブラウザにキャッシュが無い場合はローディングが長く、ピークの時はトップページを開くのに約1分掛かかるどころか、メニュー項目を開く度に長いローディングが入るという、もはやゲームそのままである。実に残念ダァ!
関連項目
ソニックアドベンチャー2:10周年記念作品
ソニックジェネレーションズ:20周年記念作品