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他のセイレーンについては当該記事を参照。

概要

CV:豊口めぐみ

黒猫の姿をした妖精。

かつてはメイジャーランドの歌姫だったが、ハミィにその座を奪われた嫉妬心からマイナーランドに魂を売り、実働部隊のリーダーとしてネガトーンと呼ばれる怪物を召喚する。

二人称は基本的に「アンタ」(一回だけ「オマエ」を使用、エレンになってからは「あなた」になる)。

加音町での潜入活動時にはエレンという名の人間に変身するが、第1話の時点で北条響に正体を明かしている。戦闘時であればエレンの姿で「セイレーン」と名乗ることもあり、この流れが初出した第3話にて南野奏もセイレーンが人間態になれることを認識している。

妖精としての特徴

敵方として登場した経緯もあってか、シリーズにおける他の妖精に対していくつかの差別化要素が見られる。

  • 妖精形態での会話において、語尾に何も付かない(先例はタルトコロンのみ)。
  • その結果、同じく人間に変身するココナッツらとは違い、変身前後で同じ口調で話す。
  • 従来の妖精がハミィも含めて基本的にぬいぐるみのような姿をしているのに対し、リアルな猫の姿をしている。

非情なリーダーから…ヘタレを経て、運命の大転換!

セイレーンはハミィに対して強い私怨があり、自分の力をハミィに見せつけるために手段を選ばずに悪質な作戦を行っていった。

当初は敵組織の幹部らしく非情な台詞回しも多かったのだが、当のハミィがどんなひどい目にあっても心が全然折れなかったため、セイレーンは音符集めという自分の使命よりもハミィを傷つけることを優先するようになっていき、どんどんギャグキャラと化していく。

私的な事情にこだわるセイレーンに対し、部下だったトリオ・ザ・マイナーもどう扱えばいいのか分からなくなっていった(もっとも彼らも次第にギャグキャラ化していくのだが)。

第20話で名誉挽回の本領発揮、とばかりに完全な悪に染まった心で最終作戦を実行し音符を一気に集めるも、第21話で不幸のメロディを歌いだす直前、ハミィの歌声に心打たれ良心を遂に取り戻すと共に、キュアビートとして覚醒する。

その後についてはこちらを参照の事。

なお、マイナーランド時代の彼女を代表する台詞としてやかましいわ!がある。後に改心した後では性格も変化したのでこのセリフが使われる事もないかと思われていたが、最終話でトリオ・ザ・マイナーが戻ってきた際のツッコミで使用している。

各話ネタ

■第1話

  • メイジャーランドで開かれる年に一度の音楽会にて、幸福のメロディの歌唱直前に「マイナーランドの歌姫」として乱入。「久しぶりね、天然ボケの子猫ちゃん」とハミィを嘲るも、褒め言葉と受け取られたため「褒めてないし!」とツッコミ。
  • 本当の歌姫は自分、自身の歌声で世界を不幸一色に染めてみせると主張。セイレーンの歌声はハミィと同等の強さを持つためアフロディテからは止められるも、不幸のメロディを歌唱開始。そして音符はアフロディテの手によって逃がされることになる。
    • この一連のシーンにて、アフロディテと面識があること、及びメフィストと共にいることを驚かれたこと、ハミィと親しい(?)様子があったことから、開始早々「元はメイジャーランドの住人」であることが示唆されている。
  • そして調べの館。「もう(奏との仲は)あの頃のように戻れないのかな? せっかく、一番の友達だったのに」と呟く響に「友達なんていらないじゃん」と高所から話しかける一人の少女。彼女は「エレン」と名乗り、「ほんとは友達なんかいらないって思ってるでしょ?」と響の心を揺さぶりにかかる。
  • 否定する響を無視して、「人の心が見える」と下にいる響を囲むように両手で三角形を作り、ハートのト音記号を発見。ト音記号の匂いを感じたことで接触したのであった。曰く、それが無いと楽譜が始まらない。疑問がる響をあんたには関係ないと突っぱね、飛び降りたエレンは猫…つまりはセイレーンの姿に。館の外にて、逃げる響をトリオ・ザ・マイナーで足止めさせ、ハートのト音記号を奪おうとする。
  • そんな中ハミィが乱入。音楽会でモタモタして伝説の楽譜を奪われた癖にと嫌味を言うが、そんな悲しい事忘れたとのハミィ。「どんだけ前向きなのよ!」とツッコミ。「どうでもいいから邪魔しないで。猫はコタツで丸くなってな」「そういうセイレーンも猫ニャ」やかましいわ!…だがやはり締まらない。作中初の「やかましいわ!」である。
  • そこにレコードを聴きにきた奏が現れ、セイレーンは喧嘩する2人を煽る。奏もハートのト音記号を持っていたため、2つまとめて頂くと宣言。部下3人と手分けして攻撃するも、ハートのト音記号には弾き飛ばされる。
  • 奏のレコードに宿った音符を発見、ネガトーン召喚。
    • なおこの時の女児向けアニメとは思えないトラウマになる顔芸レベルの表情に定評がある。
  • 響と奏が『伝説の戦士』プリキュアであったことに驚きを見せる。

■第2話

  • プリキュアに覚醒するも、喧嘩ばかりで戦闘のままならないメロディとリズムを嘲笑う。
  • 変身解除されてしまった2人を「友達なんて口だけね~」と酷評し一時撤退。
  • 音符を入手したこと、及びプリキュアが邪魔をすることをメフィストに報告。ただ、プリキュア2人は全然息が合わなかったので音符は奪われずに済んだと告げると、メフィストは「2人の仲を引き裂けば2度とプリキュアにはなれん筈」と発言。「人の仲を引き裂くなんて。最高のお仕事ですわ!」と嬉しそうにセイレーンも同意する。
  • だが響と奏は仲違いの発端「入学式の入れ違い」の真相を知ったことで和解しかけていた。友達ぶっちゃってると苛つき、レコードネガトーンを再召喚。止めにきたハミィを部下3人の頭上で飛び蹴りをかまし突き落とす。
  • 和解したプリキュア2人に「いつまでお友達ごっこやってるのさ!」とキレてネガトーンをけしかけるも、息の合った2人の攻撃に苛つきファルセットの頭上で彼の頭髪を毟り続けるやめたげてよぉ!
  • 「覚えときなさい!友情なんていつか壊れるんだからね」と頑なに友情を否定して退却した。

■第3話

  • 音楽嫌いになった理由を奏に話したがらない響。その様子を拠点から望遠鏡で見物していた。「悲しい曲が似合いそうな素敵な展開ね」とエレンの姿でほくそ笑むも、その拠点は時計台なので心地よい音楽にトリオ・ザ・マイナー共々悶絶。いいアジトだがこの明るい音楽だけはどうにかしてほしい、とのことだが、他にいい場所はなかったのだろうか…。
  • そんな中町内放送から、今夜音楽王子隊のコンサートが開かれると知る。楽器も人も集まるため音符もあるかもと踏み、ついでにコンサートを乗っ取って人々を悲しませようと画策。
  • そしてコンサート本番、エレン姿でステージに堂々と乱入。止めに入った北条団を突き飛ばし、「わたしはマイナーランドの歌姫、セイレーン。今日はわたしのコンサートへようこそ」と宣誓。音符を見つけたことで猫形態に戻り、ファルセットの頭に乗って(遮るハミィも避けて)ネガトーンを召喚。不幸のメロディを観客にも王子隊にも聴かせていく。
  • 「もっと皆を悲しみのどん底に叩き落してやりなさい」とネガトーンに命令するが、団が止めに入る。ネガトーンに耐性を持つ理由を「僕の耳には素晴らしい音色しか入ってこない」と答える団に「断言しちゃってるし」とツッコミ。そして団の奏でる「本当の音楽」=演奏者が楽しんでいる音楽に苦しむ。
  • ネガトーンに攻撃命令するもプリキュア達が勝利。「音符は取られちゃったけど、またすぐにアンコール公演するからね。覚えときなさい!」と捨て台詞を残して退却。「自分のコンサート」と言っていたが、歌わなくてよかったのか…?(歌われても困るが)

■第4話

  • 響が奏のケーキを(デザインや形を気にも留めず)「どれもまぁまぁ」と評し、奏がデコレーションケーキコンテストに出場すると話すところを目撃し、特別審査員であるスイーツ界のスター・山口ヨウコに化けて接触。2人の仲を裂き、ハーモニーパワーを消してプリキュアに変身できなくするためである。
  • 奏のケーキをパリの一流店でも見たことない、すっごい才能と持ち上げて、自分のスタジオに来ないかと誘う。スタジオにてアシスタントに扮したトリオ・ザ・マイナーに「やかましいわ!」とツッコミを入れ、ボロが出かけるがやり過ごす。
  • 自分がビックリするようなケーキを作ってみせてと奏を促し、ショートケーキを作る奏にダメ出し。白いクリームなんて普通すぎると、自身特製の黒いクリームを使ってみてと勧める。「綺麗でしょ?ケーキもきっと神秘的な仕上がりになるわ」とおだて、完成した黒いケーキを絶賛。
  • 「コンテストに勝つにはこのくらいの派手なケーキじゃなきゃダメよ」と言った後「それにしても、あなたの様な天才がこの町にいたなんて~。あなたのケーキを褒めない人なんていないでしょうね」とわざとらしく話すセイレーン。思惑通り、1人の友達(響)だけは誉めてくれないと答える奏「食べるだけのその友達はケーキの事なんて何も分かってない」「ただ、奏の才能に嫉妬してるだけ」と嘯く。本物の友達なら奏のケーキを誉め、響と付き合えば奏の才能がダメになるとまで言う。今のセイレーンは山口ヨウコ。どんなことを言っても「プロの助言」として言えてしまう。「奏さん、あなたはすぐにでもプロになれるほどの才能の持ち主よ。それを忘れないで」「またいつでもいらっしゃい。一緒にケーキを作りましょ」と奏の心を掌握する。
  • 黒いケーキをおいしくないと言った響に、奏は思惑通り響が嫉妬していると誤解。喧嘩する2人に喜びを見せる。
  • だが奏は母のためにケーキを作った父、翌日「奏のケーキの1番のファンだから」と響に言われたことで心が揺らいだ。響に小言を言いつつ、笑顔でケーキを作る奏が完成させていたのは白いショートケーキだった。不満とばかりに山口ヨウコに化けて出現、来た理由を聞かれるも「それより、こんなケーキじゃコンテストに勝てないわ」と強引に流し、「ケーキの事を分からない友達とは付き合いを止めるべきと言ったはず」と奏を尚も揺さぶるが……
  • ケーキに音符が取りついていたためケーキを強奪。奏やスイーツ部員の面前で正体を現しネガトーン化。作戦が頓挫しかけている以上目先の音符の方が重要だったらしい。
  • 「この世界もマイナーランドのように悲しみに溢れた世界になーれ」と言い放つセイレーン。皆を悲しませるのは止めるようにハミィに言われるも、メイジャーランドに帰るように言う。「セイレーンも一緒に帰るニャ」と返すハミィに「何であんたと帰るのよ!」といつものごとくツッコミ。
    • さりげないギャグではあるが、実はセイレーンがメイジャーランドの元住人と間接的に確定した地味に重要なシーンだったりする。(第1話時点で推測していた視聴者も多かったと思われるが)
  • 劣勢のメロディとリズムに「プリキュアの友情を壊すまでもなかったかしら」とほくそ笑むも、「コンテストで勝つよりも、食べてくれる人が笑顔になるケーキを作りたい」と思い直したリズムにより逆転される。音符も奪いそこね策略も失敗し、セイレーンは退却するしかなかったのだった。

■第5話

  • 響と奏が加音町のリポーターとしてテレビ出演し、喧嘩している姿を目撃。そのテレビを利用し、2人に代わってレポーターになり不幸のメロディを電波に乗せて、一瞬で世界を悲しみのどん底に突き落とそうとする。
    • なおイメージ映像の中では、エレンの姿でアコースティックギターを演奏していた。なおこの番組が仮に全国ネットとしても、一瞬で突き落とせるのはせいぜい日本国内だけだろうとかツッコんではいけない。
  • エレンに変身するものの、いつもの服では気に入らず着ていく衣装を吟味開始。変装能力の応用か、ドレス、着物、チャイナドレスと次々着替えていくがなかなか決まらず、第5話にして初めて個別に喋った部下3人に「まだですか?」とツッコまれる。
  • カメラに取りついていた音符を取ろうとするハミィを遮る人間の姿。それはド派手なサンバ衣装に着替えたエレン。曰く「テレビですもの、これくらいやらなきゃね」らしいが…どうしてそうなった
  • 「そんなお子ちゃまを撮るより、このわたしを映しなさい」と押し退け、「わたしはセイレーン、この町で一番の歌姫よ」と言うエレン。鵜呑みにしたディレクターは撮影を命じ、全国のお茶の間に不幸のメロディを流そうとするが響と奏に止められる。退却を2人に迫るが拒む2人に、カメラに音符がいることを発見したこともありセイレーンに戻ってネガトーン召喚。
  • そして後日。テレビを見てみると自分は映っておらず悔しがるセイレーン。「祝! セイレーン様テレビ御出演!!」と書かれた幕まで準備したパーティーのセッティングを背景に、部下3人も目が点。「なぜなの~!」と叫ぶセイレーン。不幸のメロディを歌うどころか出演すらも叶わなかったのだった……。
  • 余談だが、パーティーに用意していたのは花紙、輪っか飾り、くす玉、倒れていた花輪(開店祝い等でプレゼントするあれ)。どれだけ祝う気満々だったんだ……。飲食物はスナック菓子、缶やペットボトルの清涼飲料水と庶民的である。……むしろ、あの姿でテレビに映っても後々黒歴史になるだけだから結果オーライかもしれない。

■第6話

    ■第7話

      ■第8話

      • 響と奏の仲を裂くため、北条サクラとして響に近づく。

        ■第9話

        • 自分が上司でトリオ・ザ・マイナーに部下と認識させる一方、彼らが集めた音符を自分が集めたように報告しトリオに不満を抱かせる。
        • 音符探索そっちのけで花見に興じるトリオの愚痴をこっそりと聞いて怒りを爆発させ彼らを襲撃。ファルセットの髪を毟りまくる。
        • その後プリキュアとの戦闘になりキュアメロディを負傷させるものの、そのキュアメロディに攻撃するようネガトーンに命じたバスドラに怒り、敗北の責任を勝手な行動をとったバスドラに押し付けた。

        ■第10話

        • 車にひかれそうになったセイレーンを王子正宗が助ける。このとき、彼女はおそらく一目ぼれをし、ネット上では「ちょろ猫」などと揶揄される。

        ■第11話

          ■第12話

            ■第13話

            • バスドラにキュアミューズ=セイレーン疑惑をかけられてアジトを一時的に去る。その後、ハミィらと会話しているうちに悪の心が消えかけ、光堕ちの展開になるかと思われたが、メフィストの画策で再洗脳させられ、再び悪の心が増幅する。

            ■第14話

            • 響と奏の"黒ミューズと仲間になりたい気持ち"を利用して2人を倒そうとする。エレンが偽黒ミューズとなり、途中までは計画通りに事が運んだものの、本物が登場してから立場が逆転してしまい、計画は総崩れとなった。

            ■第15話

              • 前回の偽ミューズ作戦が失敗に終わったのが面白くなく木をひっかいていたところに通りがかった女の子にちょっかいをかけられしまいキレて威嚇。
            • 王子の誕生パーティーを妨害しようとけが人を装って彼に近づき、人気のいない場所に誘いこんで眠らせたものの直後に王子が倒れこんできたため押し倒した形となり、それを奏に見られたことで言い合いになってしまう。
            • その後ハミィが持っていた音符付きスプーンを見てネガトーンを召喚。召喚時にはセイレーンにもどったがまたエレンの姿になった。
            • 戦闘後目を覚ました王子先輩がエレンの姿を見てケガが治ったと思いこまれ喜ばれる。それに対しエレンは照れていた。

            ■第16話

            • 奏に成りすまして2人の友情にひびを入れる。

            ■第17話

              ■第18話

                ■第19話

                • プリキュアを捕え、祝勝会としてすき焼きを食べ始める。

                  ■第20話

                  • ハミィに、共に幸せのメロディを歌おうと持ち掛ける。

                    ■第21話

                    • ハミィがピンチになったのを見てプリキュアに変化する。その後ハミィを救出するが、自分自身の姿に戸惑いその場から逃げ出す。

                    これ以降の詳細は、黒川エレンの項を参照。

                    名前について

                    人間態には「エレン」という呼び名があったので、Pixivでのタグとしてもネコ好きは「セイレーン」で人間好きは「エレン」という使い分けが自然と行われることが期待されたのだが、本編では第1話で人間態が即バレしてセイレーンだと認識されてしまった上、エレン以外の様々な人間の姿にも変身できたため(北条サクラ参照)、「猫を始めとする全ての姿をまとめるための呼称」としての「セイレーン」が定着してしまった(加えて、劇中でもハミィが相変わらずその名で呼び続けていた事も拍車を掛けている)。

                    「セイレーン エレン」「セイレーン 猫」「セイレーン ケモノ」等と複合でタグ付けすると検索し易いかもしれない。

                    なお、元の猫の姿を含めた変身能力はプリキュアへの変身をきっかけに失われてしまい、エレンの人間姿がデフォルトになった。

                    備考

                    名前の元ネタはギリシャ神話に登場する同名の怪物であるが、文献においては鳥人もしくは人魚の姿で記される事が多い。しかも、本来は人間型であったのだが、よりによってそれを怪物に変えてしまった犯人というのがアフロディテ、という何とも痛い展開なのである。

                    さらに言えば、ムーサ(=ミューズ)と歌で勝負して敗れ、冠の材料として羽をむしられる、というエピソードも…。

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