この記事にはPSO2「EPISODE5」のネタバレが含まれています!
「大・正・解。
僕は、ダークファルス【仮面】。
その名を受け継ぐ者、サ。」
cv:森久保祥太郎
概要
その正体は、全知存在と結びついた【深遠なる闇】から漏れ出た闇。つまり、アルに続く新たなダークファルスである。それが「オメガ人であるヴェルン皇帝の弟エルミル」に仮初めの入れ物として宿り、活動していたのだ。
※エルミルは「溢れ落ちた闇は、産まれる前の僕に…エルミルに、宿ってしまった」と語っており、「オメガ人のエルミルが胎児の時にダークファルスが憑依した」のか、単に「ダークファルスである自分が宿る前のオメガ人のエルミル」のことを「産まれる前の僕」と言っているのか、現状ではどちらが正しいのかはっきりとしていない。
ただ、後にエルミル自身が「これは僕の本当の体じゃなかった」と述べていることから、「依代となったオメガ人のエルミル」とダークファルスのエルミルは明確に別存在であり、本編では本来のオメガ人のエルミルは登場しておらず、終始「ダークファルス」がオメガ人のエルミルを装っていた、ということになる。
なお、エルミルは「エフィメラと共に生まれたのサ」と語っており、彼が誕生した29年前辺りからエフィメラが咲き乱れるようになったと思われる。
エルミルの目的
「いやあほんと助かったよ。
センパイがダークファルスどもを倒して
因子を僕に戻してくれて、サ。」
ダークファルスの因子がオメガに散らばってしまったことでエルミルは不完全な状態だった。そこでプレイヤーの存在に目をつけたエルミルは彼/彼女にダークファルスたちを倒させ、オメガに分散したダークファルスの因子を取り込んでいたのだ。
実は【深遠なる闇】がオメガと融合したのではなく、【深遠なる闇】の一部として表出していたのがオメガの大地であった。オメガの大地が【深遠なる闇】であるため、倒されたダークファルス達の因子は地表へと流れ込み、それを得ることでエルミルは力を蓄えた。
ちなみにプレイヤーが宿したダークファルスの力は、エルミルが奪った分の残り滓に過ぎなかった。ダークファルスの力を得ながら正気を保っていられたのはこのためとのこと。
彼の本懐は他のダークファルスと同じく【深遠なる闇】になること。そしてフォトンを、全知存在を、あらゆる感情の記録を侵食して抹消し、すべてを無に帰す。これこそエルミルの真の目的だった。エルミルからすれば主人公は【仮面】のセンパイであるため、正体を明かした後は終始センパイと呼ぶようになった。
しかし、エルミルが完全な状態で復活するにはダークファルスの因子だけではなく、自分が本来宿るはずだった「器」を手に入れる必要があった。その「器」とは【深遠なる闇】を宿すための存在を指しており、どの次元にも必ず存在するという。
オメガにおける「器」こそがハリエットだったのだ。
「ただ、たださあ。
あの、ルーサーってのはどんな時代でも
余計なことしかしないんだよねえ。」
ちなみにルーサーが遡行召喚によって喚び出した「何か」とはエルミルだった。本来ならひっそりと機会を窺うつもりだったが、喚び出されたことでルーサーを殺害しようと襲い掛かる。しかし、ハリエットが庇いに入ったため彼女を手にかけてしまった。直後、ハリエットの遺体に新たなる魂が入り込んだ。この魂はハリエットの肉体との結びつきが強かったため、エルミルは「器」を乗っ取ることができなくなってしまった。
こうしてルーサーのせいで計画が台無しになったエルミルは、ダーカー因子であるエフィメラを利用して各国に戦争を起こさせることで、「器」と因子を取り戻すという計画を企てた。
つまり、エルミルこそがオメガで起きた事件の黒幕だったのである。恐らくクエントから魔神城の召喚術を流出させたのも彼であろう。
各国での暗躍
ヴェルン
プレイヤーをヴェルンにおびき寄せることで【巨躯】の力を持つシュレッガーと戦わせる。
これにより【巨躯】の因子を入手する。
クエント
紅き邪竜を復活させるだけでなく、ルーサーにエフィメラを使わせる状況を作ることで【敗者】を目覚めさせる。
プレイヤーが【敗者】を撃退したことで【敗者】の因子を入手。
エピック
神官に化けて神王マルガレータを唆すが、正体がばれた挙句に身体を消滅させられる。しかし、ダークファルスの特性故に不死身であり、マルガレータに【若人】の因子を移すことに成功。
【若人】が撃退された際にその因子を入手した。
イス=アルス
プレイヤーがフローと戦っている隙に【双子】の因子を入手。その後、プレイヤーがイス=アルス国内のダーカーを遊撃している間隙を突き、「器」ことハリエットの拉致を行った。
EP5-6章 かくて英雄たちは此処に集う
エルミルはハリエットを手中に収めると同時に巨大な黒い花を出現させる。そして彼女をその頂にある赤黒い繭に幽閉してしまう。更に巨大な花を中心にオメガの侵食を開始。空には暗雲が立ち込め、湧き出る黒い水が大地を闇に染めていった。と同時にブラックホールは急速に勢いを強め、オラクルを、地球の次元を飲み込まんと拡大していった。エルミルはプレイヤーの前に現れた後、自分の正体と上記の真実を伝えて姿を消した。プレイヤーはハリエットを助けるべく各国の協力を受け、エルミルのもとへ向かう。
エルミルはその様子をモニター越しに眺め、ここまで来れるはずがないと余裕を見せていた。
ブラックホールから吸収したフォトンによって無尽蔵に魔物種を生み出し、圧倒的な物量を誇っていたからだ。しかし、アルマの結界によってブラックホールはフォトンの吸収を抑えられ、手下の魔物種も仲間たちの助力によって撃破されていった。最後の手段として4体のオメガファルスを差し向けるが、これもプレイヤーに味方した依代たちによって抑えられた。あらゆる手を尽くしてもプレイヤーを倒せないことに余裕をなくしていき、ついに激昂したエルミルは自らの手でプレイヤーを葬ろうとする。
エルミルとの決戦
ハリエットを助けに来たプレイヤーに対しエルミルは「救い出すのは無駄」と言い放つだけでなく、
「それならセンパイ、得意だろう?
センパイがセンパイになった理由もそんな感じだったもんねえ、はははっ!」
かつての【仮面】が大切な人を救えなかったことを愚弄した。
その言葉にプレイヤーは「言うことはそれだけか」と怒りを露わにした。
エルミルを下したプレイヤーはハリエットを救おうとするが、ハリエットの魂は既に消滅しており、エルミルは自身をコートエッジに貫かせることで、浄化の力によって自身を「ヴェルン皇帝の弟」の身体から切り離してしまう。それはつまり、彼を本来の「器」に戻してしまうということだった。こうしてコートエッジを取り込み、各ダークファルスの因子と「器」を得た彼は、ダークファルスでありながら【深遠なる闇】に比肩する存在エルガ・マスカレーダとなった。
だがハリエットの魂は消滅などしていなかった。「器」から追い出されたハリエットの魂は、主人公に対し「伝承を刻んでほしい」と世界を救ってほしい旨を告げる。直後、エルミルはハリエットの魂を吸収して黙らせ、主人公と死闘を繰り広げる。
これがEP5ストーリーにおける(実質的な)ラストバトルである。なお、エルミルとの二連戦ではダークブラストが使用不可となっている。
「出来損ないの魂!」
「ダークファルスのなり損ない!」
「貴様ら如きに、何ができるものか!」
エルガ・マスカレーダ
「世界は……宇宙はここで消し潰す!
記録を消して、塗り潰す!」
【巨躯】、【若人】、【敗者】、【双子】そして【仮面】の因子を得るだけでなく、「器」であるハリエットを取り込んだエルミルの戦闘形態。 |
その姿はディーオ・ヒューナルをより禍々しくしたものであり、大剣を武器として扱う。 |
大剣を用いた【巨躯】の近接戦闘スタイル、【敗者】の時間停止・加速など各ダークファルスの特徴を持つ技を使用する。その他、気弾による射撃などヒーローアクションを思わせる攻撃も使用してくる。 |
BGMはラストバトルに相応しいものとしてユーザー人気が高い。 |
決着、そして……
「今の僕を倒したところで何度でも現れる! それだけの因子がここにはある!」
「やはり歴史はこうなった……つまり歴史は終わるってこと……」
エルミルは【仮面】や【深遠なる闇】を名乗ったが、そこにはただの「力」しかなかった。そして、主人公には密かに【仮面】が力を貸してくれていた。エルミルの「力」では二人の「絆」という「強さ」には到底及ばず、戻ってきた依代たちを宿しダークブラストを次々と解放したプレイヤーによって打ちのめされ、最期は【仮面】の力を加えたコートダブリスによって貫かれ肉体を破壊された。そして救出されたハリエットからも「貴方は守護輝士に、敗れたのです」と敗北を突き付けられた。けれど最期までエルミルは哄笑を上げ続け、
「繰り返し苦しめ。何度でも苦しめ。
世界の怨嗟を受け続け……
絶望のままに滅ぶがいいさ……!」
と不吉な言葉を残して消滅して行った……。
後に起こる衝撃の事態を予測していたかのように……
ちなみにこの時のエルミルは「仮面」を破壊されており、メイクも消えているので素顔となっている。
エルミルの消滅に伴いオラクルと地球のブラックホールは消え去り、【深遠なる闇】(【仮面】)の反応も完全に消失した。
領域調査:異世界の残滓
2018年12月5日実装。オメガ・マスカレーダとの一騎討ちとなるソロアルティメットクエスト。
異世界オメガが存在していた宙域に突如として謎の領域が出現。エフィメラや【深遠なる闇】に近い反応があったため非常に危険な場所として認識され、プレイヤーが調査に赴くことに。
オメガ・マスカレーダ
強化版エルガ・マスカレーダ。 |
異世界の残滓をクリアする度に深遠度(階層)が深くなっていき、オメガ・マスカレーダのLvが上がっていく。更に攻撃パターンやHPも増えるため、当然ストーリーで戦ったエルガ・マスカレーダよりも強い。またネタバレ防止のためかボイスがない。 |
このクエストに於いてのみ、レアリティの高い武器ほどダメージが通る仕様となっている。苦戦するようなら光跡シオン武器や新世版オフス武器などの☆15武器を使うのも手。 |
なお、このオメガ・マスカレーダが復活を遂げたエルミルなのかは不明。 |
緊急クエスト「悲劇を願う破滅の虚影」
「緊急警報発令。オラクル船団進路上にダークファルス・ペルソナの出現予兆を確認。」
【深遠なる闇】はプレイヤーによって消滅させられ、そのエネルギーは終の女神シバが次元を渡るための糧にされた。しかし、わずかに残っていた残滓はエルミルの激しい怨念によってダークファルス・ペルソナを象り、プレイヤーの魂に惹かれて復讐を開始。変質空間からオラクル次元に亀裂を刻み、境界を超えてオラクル船団の進路上に顕現しようとする。これを阻むべく駆けつけたプレイヤーたち全アークスと死闘を演じることに。
ダークファルス・ペルソナ
「我が……我こそが……! 【仮面】!」
EP5を飾る真のラストボス。【深遠なる闇】の残滓にエルミルの怨念が融合したことで誕生した。【巨躯】【敗者】【若人】【双子】の特徴を持った仮面をかぶることで、それに対応した能力を行使できる。さながらエルミル版ダークブラスト。最終戦では禍々しい面をかぶることで4種のダークファルスの力をすべて使用できる最終形態へと変貌する。それに伴い胸部のコアが光り輝くので弱点が判明する。 |
最終形態戦のBGMはラストバトルを飾るものとしてユーザー評価が高く、これ以上のものは出せないのではないかと心配までされている。 |
ペルソナ撃破後…
「これは……一つの結末に……過ぎない……」
圧倒的な力と悪意を振るったダークファルス・ペルソナだが、扱う力はすべてDFの模倣。ましてや存在自体が魂を持たない虚影である。偽物が本物に勝てるわけがなく、最後はプレイヤーによって肉体を破壊され、変質空間の向こうへと消えていった。
トリガークエスト「惨劇を招く破滅の虚影」
「光ある限り……闇が潰えることはない!」
再び出現した変質空間の裂け目。その向こうにはより凶悪な気配をまとった崩界ダークファルス・ペルソナが潜んでいた。今度こそ決着をつけるべくプレイヤーは再度、変質空間へと突入する。
死闘の末、破滅の虚影は二度の敗北を喫し、変質空間と共に消え去った。死を超越した怨念と闇によって復活したエルミルだったが、最期までセンパイを超えることはできず、皮肉にも崩壊したのは世界ではなく自分自身だった。
期間限定クエスト「星芒喰らう闇の狂宴」
ダークファルス・ペルソナがオメガファルスを始めにダーカーや魔物種を生み出し、オラクルへと侵攻させる。実装日はトリガークエストより前となる。
余談
目的
ハリエットに対し「犠牲を生み出し続ける世界を滅ぼす」旨を語っており、彼なりに信念や理念はあった様子(そのやり方は間違っているが)。大元の存在が負の感情によって変異したモノだったので、そこから生まれたエルミルが「そう」なってしまったのも当然と言えなくもない。
コンプレックス?
最終決戦の際には主人公を「ダークファルスのなり損ない」、ハリエットを「出来損ないの魂」と罵倒しており、一方で自身を「僕は誰よりもダークファルスだ」と言い放っている。自分が不完全な存在として生まれたことにコンプレックスを感じていたことが窺える。エルミルが【深遠なる闇】になることに拘っていたのは、単に世界を滅ぼすためだけではないのかもしれない。