「聞こえているかな、シオン。
ようやく僕もここまで理解できたよ。」
CV:櫻井孝宏
概要
PSO2のEP2に突如登場した謎の人物。一部の人間には「最後のフォトナー」と呼ばれている。
同じく謎の人物である「シオン」に異様なまでの執着心を見せ、彼女を理解し一体化することを熱望している。
アークスの研究機関『虚空機関(ヴォイド)』の総長で、六芒均衡のカスラによると、現在する最後にして唯一の「フォトナー」の生き残りと言われている(他のフォトナーはなんだかんだでシオンと同化するかDFになって消滅している。後者のケースではアウロラがいる。)
アークスに所属しているようだが、失意の底にあったテオドールを勧誘し、デューマンに改造して手駒にするなど怪しい動きを見せる。
冷酷かつ利己的、傲慢で自分とシオン以外の全てを見下している。
自身の知的欲求を満たすためならば犠牲はいとわない典型的なマッドサイエンティスト。
一方で相手を勧誘・誘導することも得意で、交渉上手である。
彼の研究の犠牲となったカスラ、クーナやサラにはひどく憎まれている。
関連イラスト
関連タグ
ファンタシースターオンライン2 PSO2EPO PSO2NPC一覧 フォトナー
- ルシファー(グラブル) ‐ グランブルーファンタジーの登場人物。声優、モチーフが共通している。
- マホロア - 星のカービィシリーズの登場人物。最新作で描かれたその後がルーサーとよく似ている(ネタバレを含むため閲覧注意)。
ネタバレ
この記事にはPSO2のネタバレが含まれています!
アークスを支配した経緯
40年前の「巨躯戦争(エルダーせんそう)」によってアークスは壊滅寸前の状態になっていた。そこに目を付けたルーサーは協力者として入り込み、立て直しの一環としてアルマに人体実験のモルモットになることを要求。更には「フォトナーにしてやる」と研究員たちを懐柔し、虚空機関(ヴォイド)を設立。自身はその総長に収まり、オラクルの裏トップとして君臨する。
またシオンから管制を司る力を奪い取っており、これを用いることでいつでも生命維持装置を停止させオラクルを滅ぼすことができるようになった。重力まで操れるためプレイヤーとマトイを無力化するという芸当も見せた。
六芒均衡の設立
管制を握ったことでレギアスを脅しつけ、オラクル住民たちの命を助ける代わりに傀儡になることを要求。逆にレギアスも偶数番(イーブンナンバー)の存在を要求し、ルーサーは取引に応じた。レギアス、初代カスラ、アルマは三英雄となってルーサーの傀儡となり、三英雄の抑止力として偶数番が選出された。こうして生まれたのが六芒均衡である。なお、偶数番の選出はレギアスとマリアによって行われた。
第二世代アークスの誕生
もともと身体が弱かったアルマは人体実験の果てに死亡。その研究データからゼノなどの第二世代アークスが誕生し、アークスは立て直しがされた。第一世代は能力が低い者もいれば極端に高い者もおり戦力が安定しなかったが、第二世代はその中間といった感じで安定した戦力となった。この第二世代アークスが突然変異を起こしたのが主人公ら第三世代アークスである。
正体
「貴様らも、貴様らも貴様らも!
僕に! 逆らうか! 僕に!
この、ルーサーに! 【敗者】にッ!」
実はルーサーは、鳥系のダーカーを使役するダークファルス【敗者】の依代にされていた。しかしその【敗者】も全知を求めるというルーサーの目的のために力を利用されていた。
どの段階でダークファルス化したかは不明だが、他のダークファルス達の言動から爪弾きもの扱いされている様子。また本人も他のダークファルス達のことを見下している。
設定資料によればアークスの肉体を奪い続け、数百年間生き続けてきたという。
設定資料集によれば現在の肉体は六芒均衡の一人、初代カスラであると記載されている。初代カスラはルーサーをして「ねじくれた性格」と言わしめる人物であり、ダークファルスの依代の人格が影響するという特性上、現在のルーサーの性格も彼からの影響が強いと予想される。なお、容姿はフォトナー時代のルーサーに似せているという。しかしEP5(オムニバスクエスト)では、ルーサーを一目見たアルマが「初代カスラ」と言い当てており、顔はカスラのままのようだ。
目的
その目的は、全知存在(アカシックレコード)である惑星シオンと一体化し、全知を手にすること。巨大な演算装置となった惑星シオンに魅了され、その全てを理解し飲み込もうと、アークスやダーカーが生まれる遥か昔から探究を重ねてきた。なぜ全知を手に入れたいかについては「科学者に学の価値を問うな!」とのことで、識る(知る)ことこそが目的だと語っている。
EP2-5「再誕の日」
悲願達成間近になって協力者である研究員を全て用済みだと処刑し、アークスも不要だと潰しにかかる。ついにシオンを取り込んだルーサーだが、既にシオンは対抗策を練っていた。プレイヤーに自分を殺させることで自害したのだ。手にした全知は零れ落ち、アークスの司令権限を全てシャオに持って行かれてしまった。文字通り「敗者」となってしまったのである。
皮肉にもテオドールからウルクを奪ったことが自身に帰ってくる形となり、怒りと悲しみで暴走した末にダークファルス【敗者】としての本性を表した。手始めに旧マザーシップ(シオンの抜け殻)を侵食することでアークスたちを皆殺しにしようとしたが、シオンの残留思念とフォトナーたちの意識によって阻まれる。プレイヤーたちはその間に脱出したが、【敗者】はシオンの残留思念とフォトナーたちの意識ごと旧マザーシップを侵食。完全体であるダークファルス・ルーサーへと姿を変え、旧マザーシップもまたダーカー要塞へと変貌した。再度戦いを挑む【敗者】だが、プレイヤーとの戦いで力を削り取られ敗北。屈辱に塗れながら密かに逃れようとする。が、それを見越していたレギアスによって阻まれる。アルマを復活させるということを出汁に交渉を持ちかけるも、逆に一刀両断されてしまい、ついに絶命してしまった。
だが直後に現れたダークファルス【双子】によって遺体は捕食され、複数の模倣体として復活。以後は旧マザーシップを根城にして、定期的にアークス船団に襲いかかる存在となった。
EP3-5「出来損ないの最高傑作」
前述の通り死んだと思われていたルーサーだったが、EP3にて【双子】の体内でまさかの再登場を果たす。この時のルーサーは全知への執着心が全くなく、プレイヤーとマトイの2人を脱出させる為に味方としてパーティに加わる。クラスはテクター/フォース。
無事に2人を脱出させるも、本人はシオンのいない世界に興味はないとして内的宇宙に留まった。
「さあ、行け、『出来損ない(最高傑作)』
全知の失われた不確かな世界をせいぜい、楽しんでみせてくれ。」
【双子】が【深遠なる闇】の一部となった後の生死は不明。
設定資料によれば、【双子】の内的宇宙で孤独を味わったことで初めてシオンを理解したことも書かれている。
なお、同じくフォトナーでありダークファルスの依代となっていたアウロラとの面識は(彼女の話を聞くに)無いものと思われるが、実情は不明。
別れ際に残した「出来損ない(最高傑作)」とは、今まで格下だと思っていたアークスがフォトナーである自分を越えて未来へ進むことを認めた意味合いを持つ。そのため主人公個人というよりはアークスそのものに向けた言葉である。
EP2の終わりから実に1年と3ヶ月ぶりの登場となった。
エピソード・オラクル
EP2で登場した彼だが、EP1~3を再構成したアニメ版「エピソード・オラクル」では第一話から登場。
この時点で既に暗躍しており、また原作で一部疑問だった部分にも彼が関わっている追加描写がある。
第一話
ラストシーンに登場。「NO DATA」とのみ記載されたアッシュのパーソナルデータを見ながら「こんな手を使ってくるとはね」とつぶやいていた。
第二話
ダーカー因子の蓄積と遺跡エリアのモニュメントの影響により暴走したコハナを「始末屋」が暗殺しているが、この時点での彼女はルーサーの手先である。戦闘員ではないマトイの同行がカスラにすら伝えられずに突然許可されたことやアッシュらが通報していないにもかかわらず回収のため戦闘機が来たことも含め、全てルーサーの指示だった可能性が高い。
なお、第四話のタクラも含めて「それほどまでに因子が溜まっていたのになぜ浄化処置を受けていないのか」との疑問が生じた。しかもコハナとタクラはいずれも優秀さで有名だったアークスである。
これについてもルーサーがアークスの戦力低下を図って故意に浄化処置を行わずに放置した上で始末させたことが疑われる。
第三話
認識阻害により隠されていた遺跡エリアに立ち入ってしまったアッシュとマトイに対し、マリアが「あっち側のアークスかと思った」という発言をしたが、これは「ルーサーの手先」という意味だろう。
第四話
フォトン行使能力がないことで一度士官学校入りを断られたはずのウルクに入学許可を与え、ゲッテムハルトに匿名でメッセージを送って「無限の力を与える」と焚き付けた。
また、始末屋からアッシュが白錫クラリッサを回収したことを報告されている。
第五話
原作同様にダーカーによる129番艦「テミス」襲撃を引き起こし、ウルクを戦死させてテオドールを絶望させる(まだ接触はしていない)。また自身の眷属である鳥型ダーカーを使ってゲッテムハルトを誘導し、刀匠ジグが修理していたクラリッサを強奪させた。
第六話
引き続きゲッテムハルトを操り、マトイを誘拐させ遺跡と向かわせた。このときゲッテムハルトの目が赤く光っており、絶対令を行使されていた可能性がある。
さらに、ダークファルス復活の可能性に気づいたカスラが発したアークス一個連隊及びA.I.S一個大隊の出撃命令を全てキャンセルした。
第七話
レギアスにマザーシップの超大型キャノンを使うよう命令する。
ダークファルス・エルダーの撃退後、シオンがフォトンの大半を失ったことに(匂いを吸うなど)驚喜する。
ここからはEP5に関するネタバレがあります
ルーサー=ラース=レイ=クエント
「いかにも、僕はルーサーだが
いきなり人を呼び捨てる君達は誰だ?」
「アカシックレコードの夢」たる異世界オメガでは魔導国クエントの元第一王子「ルーサー=ラース=レイ=クエント(26歳)」として登場。王位継承者ハリエットの兄にして「魔導科学の第一人者」。オラクルにいたルーサーと違い、涙型のペイントがない。
表面的な性格はオラクル世界のルーサーとほぼ変わらず、病的なまでに研究熱心であると同時に高飛車で傲慢。他人のことなど配慮していないかのような態度をとるが、その内情はオラクル世界のルーサーとは正反対に人道主義に目覚めており、彼なりの道徳と正義感に基づいて行動している。
また妹にも情が厚いようで、いざというときはちゃんと「お兄ちゃん」している様子。
このおかげで、シスコンなルーサーとブラコンのハリエットの仲睦まじいイラストがpixivで散見されるようになった。
2019年のクリスマスイベントには幻創アークスとしてハリエットを伴い登場、パートナーカードも貰える。
研究にかこつけてハリエットへのプレゼントを作ってあげる妹思いの良いお兄ちゃんである。
EP5-3「兄妹の記憶、敗者の研究」
「……ふふ、ははは、ははははは!
渡さないぞ、僕の最高傑作は渡さない!
全知を掴む、その時まで……!」
しかし、紅き邪龍から「エフィメラ」を用いて再生術式を引き剥がした影響により、オラクルのルーサーらしき人物の記憶とともにエフィメラの影響が表面化しダークファルス【敗者】に変貌。ハリエットを拐いかつて失敗した遡行召喚を行おうとした。
ハリエットを追う道中で垣間見るオメガのルーサーの記憶から召喚によりおぞましい何かが出現した事、ハリエットは一度塑行召喚に失敗し死亡しているらしい事、その直後ルーサーによってハリエットに何らかの形で魂が定着している…と言うことが判明。
再び塑行召喚にハリエットを用いようとした所を間一髪救出、次いでオメガのルーサーがオメガ・アンゲルに変貌。
「貴様……
アークス風情が、僕の邪魔を!
一度ならず、二度までも……!」
何とかオメガ・アンゲルを撃退するも、主人公が次々に呼び出されるダーカーに手間取っている中…ハリエットが決意を固めルーサーを断罪。身内であろうともきちんと決断したハリエットを主人公に託し、主人公にダークファルス【敗者】の力を与えた。
それに伴い、かつてのオラクルのルーサー自身のフォトンも主人公の内に宿る事となる…。
ルーサーの悪夢
「何故だ!
僕はそんなことをさせるために
この子を生み出したわけじゃない!」
なお、この間に描写された「ルーサーの悪夢」の中では「何かの為に誰かを生み出しこそしたが、その誰かが元々の想定とは違う使われ方をされそうになった(恐らく何かの「犠牲」に使われそうになった)」こと、「それを回避するために当時のシオンに問いかけるも回答は無く、そのことに絶望した」ことが描写されている。
「違う!
違う違う違う違う違う違う!!
このような解は、間違っている!!!」
その絶望の果てに、「シオンが答えないのなら、自分が全智を掴めばいい」という結論に至ったことも描写されている。
つまりルーサーは、「誰かの犠牲を回避するために自分自身が全智を掴み、正しい解を導きだそうとした」、「その過程でダークファルスさえも利用しようとしたが、逆に操られてしまい当初の目的を歪められてしまった」という可能性が浮上した。
その後
「……ちょうど【双子】の中も【深遠なる闇】にも飽いたところだ。
君に力を貸すのもやぶさかではない。
教授はしない、上手く使い給え。さすれば君は残酷な真実を識るはずだ。
……太古の絶望を、ね。」
アルマたちとの会話では、オメガのルーサーが本来の人格であり、オラクルのルーサーは「ダークファルス【敗者】を利用しているつもりが、実は操られていたのではと推測されている。(オラクルの【敗者】は片目が黒くなっていたのに対してオメガの【敗者】は両目が黒くなっていた。)
理屈屋なのは相変わらずで、先住しているゲッテムハルトとは反りが合わず喧嘩。
…それでも身体を間借りしている関係で主人公には頭が上がらないようで、「二人とも追い出すよ(意識と力があっても器となる肉体を持たないので、追い出されるとただのフォトンとして霧散してしまう)」or「シャオに話すよ(人格が内包されているのは伏せている為、明かされたら引きずり出され人格を浄化されて消滅する可能性が非常に高い)」と脅されすごすごと引き下がった。
ちなみに元【若人】のマルガレータとのひと悶着でも、主人公から追い出しの脅しを受け大人しくなった。
この際、ルーサー自身は「主人公をただ利用するだけではなく、力を貸す代わりに知を得る」と述べており、これを平等な取引と言っている。
緊急クエスト「異界に紡がれし知の化身」
【敗者】の力の残滓はオメガに残されており、それによってアカシックレコードの記録が偏向されたことでオメガファルス・ルーサーが出現。討伐に向かうプレイヤーに対し、ルーサーはその強さについて忠告する。しかし、直後に「それでも君なら倒してしまうんだろうね」と言い放った。
ルーサーからも敗者扱いされる【敗者】がプレイヤーに勝てるわけがなく、戦いは彼の言葉通りの結果に終わったのは言うまでもない。
EP5-6「かくて英雄は此処に集う」
「行け、『出来損ない(最高傑作)』!
僕の『最高傑作(妹)』を救ってみせろ!」
ハリエットの元へ急ぐプレイヤーの前にダークファルス達が立ち塞がる。
その時、ルーサー達が実体化を果たしダークファルスの相手を引き受けたのである。
そして、ルーサーは「不出来な玩具」を処分するために【敗者】に挑む……
因みに、プレイヤーを送る際に放った上記の言葉は、かつて【双子】の内的宇宙からプレイヤーとマトイを脱出させる際に言った言葉を思わせる。
EP6のネタバレ
オラクルにてハリエットを誕生させた造物主であることが判明。終の女神シバの正体を主人公に語った。またこの時回想でフォトナー時代のルーサーの姿が描かれるが現在のニューマンのような尖った耳ではなくヒューマンと同じ耳の形をしていた。
プレイヤーとルーサーの因果
設定資料集によれば、ルーサーは二代目クラリスクレイス並みの能力を持った者を生み出そうとしていたという。サラを元にしたクローンを創ったのもこのためである。しかし、アークスを研究することに関しては然程タッチしておらず、造龍の実験に力を注いでいたという。理由としてはテオドールにやったように人工的に力を与え、二代目クラリスクレイスを超えさせようとしたと思われる。
アルマの人体実験から得た成果によって第二世代アークスが誕生。そこから突然変異を起こしたのが第三世代アークスである。(第一世代は才能に極端に左右される事で戦力的に安定しない、第二世代は第一世代より安定してはいるものの生まれつき打撃職、射撃職、法撃職のどれかにフォトンの傾向が寄ってしまっている。第三世代はそれらの欠点が克服され、本人の希望通りのクラスに好きなだけ変更出来るようになっている。特に主人公は歴戦の武器鍛冶ですら「専用の創世器を作ってやりたいがフォトンの傾向が自由過ぎてどう作ればいいか、何を作ればいいか見当もつかない」と匙を投げるほど)
つまり、アルマの犠牲とルーサーの研究なくしてプレイヤーが生まれることはなかった。ルーサーが余り関与していないところでプレイヤーが誕生し、彼の最大の障害となったのがプレイヤーであり、今はその精神に同居しているのだから皮肉としか言いようがない。そういう意味では二代目クラリスクレイスに比肩する存在を生み出せたのだから彼の望みが叶ったと言える。
余談
なお、三回目のキャラクター総選挙で男性部門で第一位に選ばれ、特別ボイスドラマで女性部門一位となったマトイとの絡みがあるのだが、この時のルーサーは本人ではなくプレイヤー達の妄想(つまり、アークスのおもちゃとしてのルーサー)が具現化した幻創ルーサーである。
2019年に行われたキャラクター総選挙においても堂々の1位を獲得。「僕の言った通りの結果だろう? この解は唯一にして絶対だよ。すべて全知の意志に導かれているのさ」と余裕のコメントを残している。
EP6設定資料集
フォトナー時代に究極の器ハリエットを生み出すが、【原初の闇】に対抗するため同僚たちに接収されてしまう。その絶望を【敗者】に付け込まれ憑代にされてしまった。
現在のルーサーは【敗者】の残滓として主人公に宿っているとのこと。
ハリエットやシバなど数々の情報を提供したのは、ルーサーなりのお礼だったという。