「いつかはいまじゃないよ」
「ゆまが治すんだ みんなの怖いを治すんだ」
(左:変身前・私服/右:変身後)
※『魔法少女おりこ☆マギカ』は本編と本編を補完する[新約]「sadness prayer」、これらとは別の時間軸を描いた[別編]「noisy citrine」、「symmetry diamond」、「the last agate」が存在する。以下、特に注意書きがない場合は本編についての記載とする。
概要
杏子を肉親のように慕っており、杏子の言うことは絶対であり、杏子のためならどんなことでも頑張る。
子供らしく無邪気だが、虐待のトラウマから、孤独には人一倍の恐怖心を持っている。
(『マギアレコード』内のプロフィールページより)
人物像
佐倉杏子に命を助けられ、保護される。杏子の妹分であり、魔法少女のパートナー。
緑色のワンピースを着ている(マギアレコードでは「クラシカルなワンピース」と表現されている)。
年齢は不明だが、見た目は小学校低学年程度。マギアレコードでは由比鶴乃に小学1〜2年生くらいだと推測されている。
[新約]「sadness prayer」において、キュゥべえからは「本来なら魔法少女になるには、少々幼すぎる」と評されていた。
しかし前例がないわけでもない(恐らく百江なぎさなどのことだと思われる)ということで、契約を持ちかけられることになった。
家族構成
- 母=千歳眞子・魔女に殺された、ゆまの母親。夫の浮気が原因かは不明だが、ゆまにタバコの火を押し付けるなどの虐待を繰り返し、ゆまを肉体的にも精神的にも追い詰めていた。[別編]「symmetry diamond」では魔女に遭遇しないため死亡していないが、ゆまに口止めを強制していたことが判明。本来ならばゆまを死亡させた罪で逮捕されるはずだったが、織莉子によって未来が変わったため、ゆまは父方の祖父母に引き取られることになった。
- 父=ゆまの父・本名は不明。妻もろとも魔女に襲われ死亡。妻に隠れて浮気をしていたらしく、ゆまの虐待の原因を作ったと思われる人物。ゆまへの虐待には無関心だった他、ほとんど家に帰っていなかったようだ。[別編]「symmetry diamond」では登場していないが、存命の様子。
魔法少女として
彼女の"願い事"
彼女が生み出したソウルジェムに秘められた願い事は「杏子を死なせないこと」。
母親(千歳眞子)から虐待を受け続け、父親からも無視されていた彼女には、自分を愛してくれる存在がおらず、ひとりぼっちだった。
髪の毛で隠された彼女の額には、煙草による無数の火傷痕が残されている。
よって、彼女は命を救ってくれた上に、色々と世話を焼いてくれる杏子には、優しい姉か母親ができたような特別な感情を抱くようになる。
そんなとき美国織莉子から、杏子は魔女との戦いで死ぬ運命であると予言された彼女は、再びひとりぼっちになってしまう恐怖からキュゥべえと契約してしまう。
ソウルジェムの色はライムグリーン(作者談、イラストはなし)、シンボルマークは猫、変身後の位置は首の後ろ。
魔法少女の衣装は、腰までの丈のストラップレスドレスにかぼちゃパンツとやや露出が多め。
戦闘スタイル
単発パワー型の接近戦タイプの魔法少女。
武器は叩きつけることで衝撃波を放つ猫の尻尾付き球形メイス。
幼い肉体に対して、武器が大き過ぎるのか動きは緩慢だが、衝撃波には魔女の一撃を跳ね返すほどのパワーがある。
また、強力な癒しの魔法が使用でき、本編第2話において、四肢切断の重傷を負った杏子の手足を遠距離から一瞬で再生させた。
どちらかというと近接戦闘よりもこちらの回復能力がメインであり、同一の戦闘フィールドにいる離れた仲間3人を衝撃波で守りながら、一瞬で全回復させるほどのチート性能を誇る。
回復魔法に鈍器の武器と、彼女の戦闘スタイルには僧侶のイメージがかなり反映されている。
経歴
最終巻までのネタバレを含みますので閲覧には注意して下さい
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『おりこ☆マギカ』本編&[新約]「sadness prayer」
本編第1話の序盤にて初登場。
両親が魔女に惨殺され、自分自身も殺されかけた所を通りがかった佐倉杏子に助けられ保護される。
力がなく、両親から虐待を受け続けることしかできなかった弱い自分を呪っており、杏子のように強くなりたいという想いを強めていた所にキュゥべえが現れ、自分自身に魔法少女の素質があるということを知ってしまう。
当初杏子は、ゆまが魔法少女になって強い自分になりたいと望むのに強く反対し、ゆまも杏子が嫌がると言うことで断念していた。
第2話では、予言の力を持つ魔法少女、美国織莉子から杏子は魔女と戦って死ぬ運命であると聞かされる。
必死に杏子を探すゆまだが、なかなか見つけられず、その間に魔女と戦う杏子は殺される寸前まで追い詰められていた。
その途中ゆまはキュゥべえとの契約を行い、「四肢切断状態を遠距離から一瞬で完治させる」という強力な治癒能力を持つ猫耳姿の緑の魔法少女となった。
当然杏子はそのことを怒ったが、それが織莉子の計略によるモノと知り、『オトシマエ』を付けることを誓う。
第3話では、杏子と共に、魔法少女狩り事件の情報を集めていた巴マミの前に現れる。
そして、杏子を魔法少女狩り事件の犯人ではないかと怪しむマミのスカートを豪快にめくって泣かせてしまった(パンツの柄は作中では明らかになっていない。)。
第5話では、突如、見滝原中学校に現れ、教員と生徒の大虐殺を始めた織莉子とキリカを倒すために杏子と共に現れる。
巴マミに戦闘面での実力をかなり疑問視されるが、ゆま自身はちゃんと戦えるのだとと強く反論していた。
第6話では、織莉子との激闘を繰り広げる。
だが、その戦闘中にキリカが魔女化することで、巴マミや佐倉杏子は魔法少女は「いつか」魔女になってしまうという真実を知り、生きることを諦めてしまう。
そんな二人に対し、ゆまは自らの虐待経験を元に自分の経験を語り、彼女達に強く語り団結させ、勝利に導いた。
しかし織莉子の最後の一撃により鹿目まどかは倒れ、魔法で治療しようとする。しかし強力なヒーリングを持ってしても、即死したまどかを救うことは出来なかった。
まどかを救えなかったことで、ほむらが再び時間遡行したため、その後は語られていない。
ほむらの時間遡行はリセット型ではなく、本人のみが異なる時間軸(平行世界)に移動するものであるため、ほむらの時間遡行後もこの世界は存続しているが、襲撃後の見滝原中学校やワルプルギスの夜、そして彼女と杏子がどうなったのかはわからない。
[別編]「noisy citrine」・「symmetry diamond」・「the last agate」
本編や[新約]「sadness prayer」とは別の、まどかが魔女化しないorまどかが契約する前に織莉子・キリカの2人が自力でワルプルギスの夜を始末する事を決定した時間軸における織莉子・キリカの物語が、全3部構成で描かれた番外編。
こちらの時間軸では、千歳家が魔女に襲われることなく、母親の虐待が原因で死亡するはずだった。
しかし、死の直前に織莉子と出会い、彼女の言葉を受けたことがきっかけで未来が変化。
父方の祖父母に助けを求めたゆまは、彼らの家へと引き取られ、平和な生活を送れるようになっている。
このため、杏子に出会うことも魔法少女になることもなかった。
マギアレコード
メイン&アナザーストーリー
- 第4章アナザーストーリー『アイツから聞いた街』
未登場。ただし、第4章のアナザーストーリー第3話「心の別離」のラストは、杏子がゆまと出会うシーンに繋がっている。
魔法少女ストーリー
千歳ゆま
織莉子・キリカ・ゆまの魔法少女ストーリーは、同じストーリーをそれぞれの視点で描いている。重複する内容が多いため、ここでは基本的にゆまのストーリーのみ記述する。
- 第1話「ゆまのヒーローだよ」
- 第2話「キョーコはゆまが助けるの」
- 第3話「アタシが守ってやるから」
関連イラスト
その他
おりこ
第1巻の表紙には、織莉子が描かれていないのにもかかわらずゆまが中心に描かれており、コミックス発売前までは彼女が「おりこ」だと思われていた。発売前に描かれたイラストでは彼女を「おりこ」として描いているものもある。
数年後
別編の作者書き下ろしページには、契約した状態で数年後の彼女の姿が描かれている。
魔女体
同じく発売前は、見た目が似ていることからCharlotteの元になった魔法少女であるという説が存在した。しかし劇中及び劇場版でCharlotteは別にいることが判明したので、この説は消えた。
劇中の描写からは、むしろ誰にも愛されなかった犬の魔女・Uhrmannとの類似性が見られるが、ゆまとの関連性はもちろん不明であったが、マギアレコードの期間限定イベント「百江なぎさは願いを叶えた」で伊津見 尹縫(イツミ イヌイ)が犬の魔女の元の姿であることが判明したため、この説も否定的となった。
公式パロディにおいて
「巴マミの平凡な日常」では杏子の実子役として登場、杏子とは仲のいい親子として描かれている。
関連タグ
千歲ゆま - 表記ゆれ
マギアレコード_魔法少女まどか☆マギカ外伝
雲土ぴあ:パーソナルカラー緑の魔法少女繋がり
市原仁奈:久野美咲氏の代表的なキャラクターの一人。よりもよって、家族関係に問題を抱えているという共通点も持ってしまっている。仁奈の両親は極端に家を空けているだけなので、家庭崩壊には至っていないのだが。
バトルシップ:「みんないつか死ぬ。だが今日じゃない」という名台詞が登場する。ヒールタイプの魔法少女が簡単に沈むか!!