概要
巴マミをはじめ、暁美ほむら、鹿目まどか、佐倉杏子、美樹さやかと共にナイトメアと戦うマスコットキャラ。
特にマミと仲が良いらしく、マミ曰くまどか、さやかを弟子にする前からの長い付き合いである。
その外見はとある時間軸でマミを殺したあの魔女に酷似しているが……。
差異
外見で最も目を引くのが、その表情である。お菓子の魔女は円らな瞳に無表情であったが、ベベは第二形態時のような複数色に塗り分けられたカラフルな瞳をしており、表情豊かである。
服のデザインもパッと見色合いは似ているが、お菓子の魔女が2つのボタンで前で留めるシングルブレストの上着なのに対し、ベベの服は4つボタンが2列に並んだダブルブレストになっているなど、よく見るとかなり構造が違う。
また表情のみならず、全く動かなかったお菓子の魔女とは対照的に、ベベはうるさいほどによく喋り動き回る。第二形態への変身もできるが、そのままでも空を飛んだり、マミ達を飛び越えるほどのジャンプ力を見せている。
発音
魔女と違って意味のあることをしゃべることができるが、音としては「カマンベール!」「マスカルポーネ!」などといった適当な言葉(主にチーズの種類名)の羅列にしか聞こえない。
話すときは魔女文字とカタカナが口から浮かび上がるが、これはかつてシャフトが担当したアニメ『ぱにぽにだっしゅ!』でオオサンショウウオに使われていたのと同様の演出である。
しかし、なぜか魔法少女達とは意思疎通が出来る。字幕が表示されるため、視聴者も意味を知ることができる。
活躍
序盤はナイトメアと戦う魔法少女5人を補佐する。しかし、ほむらは自身の記憶の食い違いと見滝原から出られない事で違和感に気付き、記憶を取り戻す。自分達が魔女の結界に取り込まれていると推測したほむらは、ベベの正体がかつて別の時間軸でマミを捕食したお菓子の魔女であり、この事件の元凶であると推測し襲撃を開始。
しかし、ベベをかわいがっているマミが駆けつけ、ほむらとマミの対決が開始される。最終的にほむらを罠にはめて拘束したマミの勝利で決着するが、直後にさやかによってほむらは拘束を解かれて脱出する。その直前のほむらのやり取りで、マミも記憶の違和感に気付き始めるが、その時、彼女の背後から何者かが声をかけてきて…。
マギアレコードでは6周年目に実装された悪魔ほむらの魔法少女ストーリー(叛逆の物語の再現)に登場。
以下、劇場版『叛逆の物語』のネタバレを含みますので閲覧には注意して下さい |
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正体
パ、パパパパパ、パルミジャーノ、レッジャーノ!
お菓子の魔女。かつて執着の夢を見た。
マミの家に突如現れた謎の生き物。「ベベ」と名づけられるが、その正体は円環の理からやってきたお菓子の魔女。
出会った当初はかなり無口で無表情だったが、いつの間にか今のような有様に。ちょっとうるさい。新しい服はマミのお手製。
巴マミは、この魔女が最後に見たこわい夢に出てくる人に良く似ている。
(『叛逆の物語』来場者特典より)
その正体は、ほむらの予想通りお菓子の魔女であり、円環の理に取り込まれて魔法少女としての姿を取り戻した百江なぎさであった。
キュゥべえ(インキュベーター)の実験で魔女化しつつあった暁美ほむらを救済するため、美樹さやかと共に姿を変えて潜入していたのである。なお、チーズが大好物なのも相変わらずである。
マミの元へ来た時はお菓子の魔女と同じく無表情であったが、共に生活を続けるうちにベベのような表情が生まれたとのこと。ベベの服装はマミのお手製である。
なお彼女が最後に見た夢に出てくる怖い人はマミに似ているらしいが、これはアニメ第3話の戦闘を指すと思われる。
ちなみに、マミとの対決の直後に、さやかがほむらと対峙する場面で、ベベを指して「お菓子の魔女」という呼称を口にしている。
魔女の名前が作中で呼ばれたのは、通称である「ワルプルギスの夜」を除けば何気にこれが初めてのことである。
名前が異なることに驚いた視聴者もいるだろうが、あくまで魔女としての名前はCharlotteのままである。
しかし魔女文字を登場人物達は読むことができず、魔女たちも真名を名乗ることはない。
したがって魔法少女たちは別に名前をつけて呼んでいるのである。
ちなみに「ベベ(bebè)」はイタリア語で「赤ちゃん」の意味になる。流れからしてもイタリア語好きのマミが名付け親なのは間違いないだろう。
その後の展開
終盤にはマミの前になぎさの姿で現れ、彼女や杏子に自分の正体と目的を明かす。くるみ割りの魔女との戦闘では、さやかとコンビを組んでまどかを補佐する。この活動の中で見せた、魔女時代の使い魔を使役したり、なぎさの顔がお菓子の魔女のものになるなどの様子は、本作における彼女(とさやか)が「魔女として登場していた」ことを示している。
とはいえ、本作では一貫して、円環の理すなわち鹿目まどか・美樹さやかの同族、暁美ほむら・巴マミ・佐倉杏子の味方として描かれている。
なおテレビ版放送以来、ファンの間では「人間であった頃に小児癌患者であったのでは」との考察が展開されているが、公式ではそのような設定は全く言及されていない。
また近年では下記の再改変後の世界とか、テレビ・映画版とは別の外伝作品上世界線などにおいての彼女の人間としての生活が描かれる機会が増えているが、それでもなおテレビ版・世界改変前の映画版での人間時代の設定は明かされないままである。
最終的にほむらをインキュベーターのフィールドから救出することに成功し、彼女をまどかが円環の理に導こうとするのをさやか・マミ・杏子らと共に見守る。だが、ほむらがまどかへの愛情から悪魔と化して、二度目の世界改変が発生し、なぎさもこれに巻き込まれる。
再改編後の世界では、なぎさは記憶と魔法少女の力を失い、同級生の友人達と共に過ごしている描写があった。
歪ではあるが、ある意味ではなぎさことお菓子の魔女(お菓子の魔女)の蘇生・帰還も描かれた結末と言えよう。
声優
クレジットされていないが、百江なぎさと同じく阿澄佳奈が担当。