いすゞ
いすず
概要
1916年創業で、日本の自動車メーカーとしては最古の歴史を持つ。
現在はトラック/バスを主力製品とするが、かつては日本国内でもセダンやSUVなどの乗用車も生産していた。乗用車としてはディーゼルエンジン車を販売の主力とし燃費の良さと耐久性から一定の需要はあったが、石油価格の下がったバブル期にディーゼル乗用車の販売が急減。1993年の小型乗用車の製造中止後はSUVに限られ、そのSUVも2002年に日本国内市場からは撤退した。
現在もタイやインドネシアではピックアップトラックやミニバンやSUVを製造しているほか、世界各地の自動車メーカーに乗用車用ディーゼルエンジンを供給している。
他メーカーとの関係
1971年から2006年4月からGM傘下だった。1987年には同じGMグループの富士重工業と合弁で米生産拠点としてスバル・イスズ・オートモーティブ(SIA)を設けたが、後のいすゞ車の販売減少により合弁から手を引いている。
その後同年11月からトヨタの出資を受けていたが、2018年8月に解消してしまった。ただし同じトヨタグループの日野自動車とは、トヨタ出資前から「ジェイ・バス」としてバス事業の統合を行っている(観光バスのOEM供給を受けている一方、路線バス・エルガをブルーリボン、エルガミオをレインボーとしてOEM生産している)。
もっともトヨタ以前に日野はいすゞから分離してできた会社(※石川島造船所(現在のIHI)の自動車部門だったディーゼル自動車(後のいすゞ)の日野製作所が日野の源流)と言う経緯があり、この流れは至って自然とも言える。
GMとの繋がり
GMの商用車/ディーゼル車ラインナップにおいてはかなり幅を利かせているらしく、いすゞのディーゼルはオペル、GMC、シボレーなどに搭載されているほかエルフ、フォワードがGM系のブランドで販売されることもある。また同じくGMとの繋がりが強い韓国・セハン自動車→大宇(デーヴ)自動車(現:韓国GM)でもジェミニ、エルフが生産されていた事実がある。
ちなみにNAVi5はアスカ用の高くて時代遅れなGMの3ATに業を煮やして、またいすゞがGMにMTを供給していた関係で正式な業務プロジェクトとなった経緯がある。(元々エンジニアのお遊びでやっていたものだが、その実験車両が社長の目にとまる。それがエンジニアから上司に伝わり社内で話題となっていった)
奇抜なCM戦略
いすゞのCMと言って、まず名前が挙がるのはやはりジェミニのCMであろう。現在では絶対にできないだろうくらいにスタントを多用していた。各自「街の遊撃手」で検索のこと。
この他にもフォワードをウイリーさせてみたりヘリから落としてみたり(なおヘリからモノが落ちたからと言っても、ケアレス航空の仕業ではないと思われる)と、ずいぶんと滅茶苦茶なことをやっていたメーカーである。
近年ではエルフのCM曲「いすゞのトラック」が一部界隈で話題となっている。
※いすゞの社名は「五十鈴川」が由来で、この子と同じである。
余談
ジェミニやアスカにはマニュアル車の他にNAVi5というマニュアルトランスミッションベースの電子制御オートマチックトランスミッションが採用されていたが、構造上、クリープ現象が起こらないことや発進時のクラッチの自動接続のタイムラグなどが好まれず、輝かしい業績を残せなかった。
この技術は後にトラック用のsmootherシリーズのオートマチックトランスミッションに生かされることになった。(smootherシリーズもマニュアルトランスミッションベースのオートマチックトランスミッション)