「力無き者は何も救えぬ!」
CV:鶴岡聡
概要
ノットレイダーの総司令官に位置する人物。
ノットレイダーの本来の支配者であるダークネストが復活するまでは首領代行として組織を動かしていた。
第21話でダークネストが復活してからも具体的な作戦立案や部下たちへの指示は彼が行なっており、実質的な組織運営を任されている立場にある。
その名の通り鬼の様な出で立ちをした老齢の人物で、威厳に満ちた風貌をしている。
普段は青い大きなフードと一体化しているローブを身に纏っている。
カッパードとテンジョウからは『ガルオウガ様』と呼ばれている程、単なる上司部下の関係ではない事が視聴者の間では予想されていたが、32話でノットレイダー結成以前からの仲間だったことが判明した。
実はガルオウガはかつて母星が破壊される災厄を経験しており、その星の民の唯一の生き残りであった。星と同胞を救うことができなかった自らの無力さに絶望し、隠者のように星の残骸で過ごしていたが、やがて星を追われ居場所を失った者たちが引き寄せられるように集まっていき、見捨てられた難民たちのコミュニティがとなったのだという。そしてごく自然にガルオウガは彼らのリーダー役となっていった。ある日そこにダークネストが降臨し、力を与える代わりに手下になるように持ちかけた。これ以上失うものがなかった難民たちはその取引に喜んで同意し、力を得た彼らは「奪われる側」から「奪う側」へと鞍替えした。こうしてノットレイダーが誕生したのである。
なお、ノットレイダー結成後も大まかな方針はダークネストが考えるものの、組織の運営はガルオウガに一任されている。ノットレイダーと言う組織の体質は目的の達成より無事生還・帰還する判断に理解があり、幹部にも浸透しているが、これはガルオウガの方針の可能性が高い。
ノットレイダーの構成員全員に通じるところではあるが、ガルオウガもまた「真っ当に生きていれば誰もが幸福になれる」と信じている者たちに対して強い嫌悪感を持つ。これは真っ当に生きていても星と民が滅びる理不尽を知っているからである。
ガルオウガは上記の経緯から、自分の大切なものを守りたいなら理不尽さえねじ伏せる圧倒的な力を得るしかないという信念を持つようになり、口だけで愛や正義を説く連中を心底嫌う。
力を与えてくれたダークネストに対しては「全てを捧げた」と述べており、強い忠誠心を持って接している。
戦闘能力
筋骨隆々の体型からもわかるように、基本的には肉弾戦で戦う。剛拳の使い手でパワーだけでプリキュアを圧倒する。シンプルなストロングスタイルである。
しかし、後述の能力により、近接型ながら距離をとって遠距離攻撃で完封することは不可能であり、攻守において隙がない。
第12話でダークネストは幹部たちの戦闘アイテムをパワーアップさせたが、ガルオウガもその恩寵を受けていて、いつもつけている腕輪にダークネストの闇の力がこめられている。
この腕輪をつけている時のガルオウガは単純に戦闘能力があがるだけでなく、生身で宇宙空間でも活動可能になる。
ただ、この腕輪はプリキュアたちとの戦闘で大きなダメージを受けると力を失う。ほかの構成員たちのパワーアップアイテムのように人間たちの歪んだイマジネーションで闇の力を補うことはできないようで、腕輪の力が失われた時はダークネストが自ら再注入する。
そしてそのたびにガルオウガはダークネストの手を煩わせてしまう自分の無力さに屈辱を感じる。ガルオウガにとってプリキュアたちに敗北して撤退することは、他の構成員たちの撤退とは重みが違うのである。
ワープ能力
剛力無双なガルオウガだが、彼の本当の怖さはワープゲートを開く能力にある。
実はノットレイダーの幹部たちが毎週に登場したり撤退したり時に開かれるワープゲートは、普段は基地にいるガルオウガが開いているものらしい(第32話でユニが「ノットレイダーの基地に行くにはガルオウガのワープでしか無理」と語っている)
31話ではキュアスターと戦闘中に、うお座のペンの座標をカッパードから知らされたため、スターと戦いながらゲートを開いてペンを回収するという荒技をやってのけた。
そんな器用なことができるなら、戦闘中にテレポートして相手の背後に回って殴るとかいうチートができるんじゃないのと思うだろうが、実際に出来ます。
ガルオウガはダークネストによって強化された腕輪の力を使うことで、ゲートを開くことさえせずに近距離のテレポートが可能。それではプリキュア側が勝てるわけないと思われるかもしれないが、プリキュア側は5人がかりなので実際のところは意外といい勝負となる。
逆にいうとガルオウガとタイマンの構図になるとプリキュア側は一方的に背後を取られるだけで圧倒的に不利になる。(ガルオウガ初出撃の第31話はこのあたりはわかりやすい王道展開となっていて、最初はキュアスターとガルオウガがタイマンで戦い、スターが肉体的にも精神的絶望的に追い詰められるが、仲間が駆けつけてくれて逆転につなげている)
また、宇宙星空連合がプリキュアたちの援護射撃で放った光線をワープゲートを使って擬似的に跳ね返すことにも使用しており、不意をつくなりしないといかなる高威力の遠距離攻撃もガルオウガには通じない。
本編での動向
第3話でテンジョウのセリフからその存在が明らかになった
第3話ではカッパードに帰還命令を下し、続く第4話で初めて本格的に登場。
組織の本拠地においてカッパードにもテンジョウと同じ任務に就くように指令を発し、アイワーンが開発したと思われる高性能のレーダーを与えていた。
6話ではアイワーンの実証実験を行わせる為にバケニャーンを伴わせ空間転移の技で地球へ送り込んだ。
10話では2本のスターカラーペンがプリキュアに先に回収されたばかりか、こちらが所持していた2本も奪われたことに激しく叱責。そのときにガルオウガがダークネストの力を感じたかと思うと、幹部たちに強大な雷が襲いかかる。しかしそれは彼らを傷めるものではなく逆に一時的に力を与えるものであった。ガルオウガはこれを「ダークネストの意思」と解釈し、授けられた力が消える前に力を合わせてプリキュアに立ち向かいペンを奪い返すように命じる。
そして幹部たちは、ペンの探索に惑星クマリンに来ていたプリキュアたちを強襲。プロフェッショナルな大人のチームワークを見せつけプリキュアを追い詰めていく。
最終的にはプリキュアが回収しようとしていたペンを先に取ったばかりか、キュアスターが所持していたおうし座のペンも奪われてしまった。
20話では、惑星レインボーにてバケニャーンの裏切りにあって孤立したアイワーンに対し、精神的に未熟なアイワーンではこの状況に対処しきれないとして現地にカッパードを派遣する。だがそのことが逆にアイワーンのプライドを傷つけ彼女を追い詰めることになり、最終的にアイワーンはバケニャーンの正体であったブルーキャットを自分の手で倒すため、自らの自我を塗り潰してノットリガー化すると言う暴挙に出た。
その後も作戦の失敗が続き31話の段階でスターカラーペンのストックも1つとなり、うお座のペンを懸けて遂に自らが動き出す。
余談
モチーフと名前の由来
彼のモチーフ妖怪は鬼(青鬼)。ちなみに、鬼モチーフの敵幹部は彼もいる。
名前の由来は英語で鬼を意味する「オーガ(ogre)」から来ていると思われる。
中の人
演じる鶴岡聡氏は、「Yes!プリキュア5」でモブキャラを数人演じており、およそ10年ぶりのプリキュアシリーズ出演。
本作は敵キャラクター役での再登板となった。
また、6年前の1時間前の恐竜がモチーフの戦隊では怒りの戦騎ドゴルドを演じていたが、プリキュアでの立ち位置は百面神官カオスに近い。
アイワーンが組織を去った関係上、三幹部の立ち位置にも成りつつある。
関連タグ
プリキュアシリーズ内のキャラ
ブンビー、アナコンディ、サバーク博士、セイレーン、リストル...複数の部下を管理する中間管理職の敵幹部繋がり。
プリキュアシリーズ外のキャラ
ダース・シディアス→雰囲気や容姿が似通っている関連で。