ダークネスト
だーくねすと
ノットレイダーの首領。
第1話以前にスターパレスへと侵攻した際、十二星座のスタープリンセス達との戦いで力の大部分が失われたため、傷を癒すために本拠地のクリスタル内で眠り続けていた。
クリスタルの中でまどろみながらも部下達の行動をずっと見守っており、第10話ではプリキュアのせいでプリンセススターカラーペンの回収がうまくいってないのを見兼ねて、クリスタルの中から幹部達に力を与えて一時的なパワーアップを施してあげている。
第11話に於いてプリキュア達がトゥインクルステッキを生み出した際、そのイマジネーションの力と共鳴したことでより復活に近づき、声を発することができるようになる。
なお、名前が明かされたのは初めてセリフがあったこの第11話で、それまでは首領代行のガルオウガから『あのお方』と呼ばれていた。
また、これを切っ掛けにして、クリスタルから迸る緑色に揺らめくオーラがぼんやりとした人型の姿をとるという形で、自身の存在を示すことができるようになった。
(オープニング映像や第2話のプルンスの回想シーンでも、赤い目だけが覗くぼんやりとした人型のシルエットのような姿であらわされていた)
第21話で遂に肉体を伴った復活を果たす。
その姿は、ヘビが巻きついた全身鎧を着込んだマントの長身の人物で、蛇の顎を模したマスクを被っているというもの。
マスクの奥には赤く光る鋭い目が見えるが、実はこれはホログラム映像である。やろうと思えば顔の部分に映像を映し出すことができる(第39話で実際にやってる)。
さらに、このマスクの機能なのか発する声も機械的に加工されたものとなっている。
このマスクの奥に本当は何が隠されているかはノットレイダーの誰も知らない。
また、この時点ではまだ完全に力は戻っていないということで、その後も組織の実質的な運営はガルオウガに任せ続けている様子。
ダークネストはただ自分が欲するものを述べるのみで、その要求を叶えるための具体的な作戦はガルオウガが考えるという形である。
ガルオウガや部下達の行動に対して口出ししないが、その作戦を行うには力不足と感じれば部下に強化を施すことがある。
また、頑張って回収したペンがプリキュアとの戦闘に負けて奪われても、それに対して罰を与えるようなシーンはない。その意味では「勝敗は兵家の常」という格言を理解しているタイプと言えるかも知れない。
もっとも、ダークネスト自身は玉座に座ったまま幹部達の作戦行動を監視しており、失敗した場合は軽いため息をついたりイラつくかのように指で肘掛を叩いたりする様子は見せるので、幹部達にとっては良くも悪くもプレッシャーが高くなっているようだ。
ノットレイダーの構成員達はダークネストから命令を与えられて動いているというより、ダークネストの望みを叶えるために自発的に行動しているというスタンスに近く、そしてダークネストはその忠義に応える形で力を与えるのである。
裏を返せば彼らは自分の人生をダークネストに委ねているわけで、考えるのをやめた者達であると言える(あることが切っ掛けで思考停止から脱却したアイワーンは例外)。
クリスタルで眠った状態のままでも使えた能力として、他人に自分の力を分け与えて強化するというものがある。第10話で一時的に強化された幹部達がプリキュア達を圧倒している。
また、第13話からはダークネストは部下達が持つ武器に自分の力を分け与えており、これによってカッパードとテンジョウは、一般人から歪んだイマジネーションを取り込み自身の武器を強化する能力を得た。以降は戦闘に参加する幹部全員が取り込んだイマジネーション次第で戦法を変えてくることになる。
また、自分の闇の力を相手の限界を超えて注入することで、その相手の意思を消し去って体を乗っ取る憑依が可能。第21話ではノットリガー化したアイワーンをさらに強化するために彼女に憑依している。
ノットリガーの素体となった人物はイマジネーションを塗り潰されても意識が残っているのに対し、ダークネストに憑依された人物は文字通り意識すらも消され、ただの操り人形となってしまう。
ダークネストが最初に行ったのは、自分の手足となる軍団を作ることである。
居場所を失った者達が集まる星屑のスラムに目を付けたダークネストは目を付けた地に降臨し、剣のような形をした巨大な岩塊をこの地に突き立てた(この岩塊は後にダークネストの居城となる)。
そしてここに住まう者達に「お前達を見捨てたこの宇宙を支配する為に、私の部下になれ。そのための力は与えてやる」と取引を持ちかける。誰からも見捨てられていた彼らはダークネストを自分達に手を差し伸べてくれた救世主として喜んで受け入れ、宇宙征服を目指す悪の戦闘集団ノットレイダーが結成された。
第一話以前にダークネスト率いるノットレイダーが行なった最も大きな作戦は、スターパレスへの侵攻である。この時に12星座のスタープリンセスとダークネストは相打ちとなる。スタープリンセスは肉体を失い魂だけの存在となり宇宙中に散らばった。やがてその魂はプリンセススターカラーペンとして形を変える。一方のダークネストも肉体を失い魂だけの存在として闇色のクリスタルに姿を変え、肉体が元に戻るまで休眠状態となる。
スタープリンセス達は最後の戦いに赴く前に、「宇宙の最後の希望」である宇宙妖精フワをノットレイダーの手に渡してはならないとして、お世話役のプルンスに託して逃がしている。
それから、ノットレイダーはガルオウガを首領代行として運営されることとなる。
ガルオウガは宇宙征服を真面目に考えているので普通に侵略活動を続けていたが、最優先的な使命としてガルオウガが設定していたのが、逃走したフワを追跡して奪取することとプリンセススターカラーペンの回収の2つであった。
ところが、ノットレイダーがなぜフワを狙っているかは序盤の頃は曖昧で、ガルオウガ自身もダークネストがそう望んでいたからということしかわかっていなかった様子。フワは「伝説の戦士プリキュア」を選び覚醒させた上に助力する力を持っているため、ダークネストはフワを危険な存在だから捕まえようとしてるとも思われていた。
一方、プリンセススターカラーペンについては「スタープリンセスの大いなる力が秘められている」「12本揃えればあらゆる願いが叶う」など大層大層が序盤の頃から語られており、ノットレイダーが宇宙征服の為の実際的な力に利用できるとしてペンを12本集めているのだろうと思わせる感じであった。
それにダークネストがクリスタルに封じられている時点から「プリンセスの力を集めよ」と意識のみで部下達に語りかけるシーンが何度かあったので、ダークネストがペンを12本揃えたがっているのは明確であった。
ダークネストが復活する前のノットレイダーは、フワの奪取よりもペンの回収の方に重きを置いている傾向が強かった。ノットレイダーはプリキュアが持つペンを奪う為にプリキュアと戦うというスタンスで、プリキュアを倒しさえすればペンだけでなくフワも奪えるという考えであった。
ダークネストが復活した後も、前述したように基本的にガルオウガの方針に口出ししなかったので、フワ奪取よりもペン奪取の方が優先的なスタンスは変わらなかった。
そして第31話でプリキュア側がノットレイダーに先んじて全てのプリンセススターカラーペンを集めてしまう。これによってフワは新たなる姿へ進化を遂げる。
フワが進化した際、スタープリンセス達によれば、カラーペンの伝説にある「12本揃えるとあらゆる願いが叶う」というのは、フワが進化した上でトゥインクルイマジネーションを入手することによって為されるものだとしている。
フワはペンに封じられたプリンセスを復活させる力を持っていることが最序盤から描かれているが、プリンセスが復活すると同時にフワはそのプリンセスが司る12星座の属性に目覚めている。
フワの進化は12属性全てに目覚めたときに発生するものであり、ペンを全て集めると願いが叶うというのは、フワに願いを叶える奇跡の力が付与されるという意味合いだったのである。
ダークネストはペンがプリキュア達に先に集められて、フワが進化したことに対して厭うどころか大きな喜びに打ち震えていた。
そして、これからは計画は次の段階に移ったとして、ペン集めはもはや不要でありフワの奪取を最優先にすることと部下に命じたのである。
実は、ダークネストの目的は最初からフワであり、ペンを集めたがってたのはフワを進化させるためだったのである。
ダークネストが復活した第21話以降、ペンを集めよとは檄を飛ばすものの、部下達がペンの回収に失敗しても咎めることもなく、本当に指揮をガルオウガに任せきりだったのも、プリキュア達の方がペンを先に集めても最終的に進化したフワを奪取できれば構わないという考えがあったのだと思われる。
むしろダークネストにとって一番困る状況は、宇宙に散らばったペンがなかなか見つからないということであり、自分達だけでなくプリキュア達もペンを探して見つけてくれるならばその方が助かるというくらいの気持ちもあったかもしれない。
一方で、ダークネストは進化したフワを「器(うつわ)」と呼び、「器がイマジネーションで満たされる前に奪取せよ」と部下達に強く言いつけている。
ペン集めの時とは違って本気で急かしており、それからのダークネストはペン集めの時よりも現場に介入する頻度が増え、直接的に部下に出撃を命じさせたり、任務を必ず成功させるようにプレッシャーを強くかけるようになっている。
それでも、任務失敗に対して厳罰を与えるようなやり方はとっていないが、これはダークネストが部下思いで優しいからではなく、もしも最後まで部下達が失敗を重ねたとしても、部下達を「最終計画」の生贄に投入することで逆転勝利に繋げるつもりだったからである。
ダークネストの最終計画とは、自分の着ている鎧と同じ性質を持つものを量産させ、構成員達に着込ませることである。実はこの鎧は歪んだイマジネーションを吸収・増幅させて戦闘力に変える力がある。この鎧はテストタイプが第44話で登場し、名も無きノットレイの一兵士が着込んだところ、たった1人でプリキュア5人を圧倒した。
もしもノットレイダー側がフワを奪取できずに、先にプリキュア達がトゥインクルイマジネーションを見つけてしまえば、フワは「あらゆる願いを叶える力」を手に入れる資格を得る。その力は復活した12星座のスタープリンセス達によって与えられるのだが、この儀式の最中に鎧を着た兵隊の軍団でスターパレスに再侵略をかけ、スタープリンセスの力とフワを再び奪おうというのが、ダークネストの最終計画である。
ただし、歪んだイマジネーションがあまりにも増幅されると思考の全てが暗い感情に支配されてしまうようになり、そのネガティブな感情の暴走に耐えられず心は痛み苦しみもがき、最終的には自我が壊れてしまう可能性もある。第21話でアイワーンがダークネストによってイマジネーションを塗り潰された時がそうであったように。
つまりこの計画はいわば特攻作戦であり、部下たちは皆、この計画が実行されるのを内心は恐れていた。
ダークネストが部下達の失敗を咎めなかったのは、フワの奪取をできないままだとこの危険な鎧を着せられるぞという無言の脅しがあったからであり、さらに部下達が最終計画を恐れる気持ちこそが「歪んだイマジネーション」となって最終計画を盛り上げるという計算もあってのことである。
最終作戦が実行された第46話で、遂にダークネストのマスクの下の素顔が明かされる。その正体はかつてスターパレスに在籍していた「蛇遣い座のスタープリンセス」その人。詳細はリンク先にて。
モチーフについて
名前は英語で闇を意味する「ダーク(dark)」と、同じく英語で巣を意味する「ネスト(nest)」(組合わせると「闇の巣」)からきている。
なお、英語で暗闇や暗黒を意味する「ダークネス(darkness)」からもきていると思われる。
他の幹部達の様に妖怪のモチーフから容姿や名前が取られているのかは不明。
第21話で明らかになった「肉体を持った姿」が蛇の要素が多数用いられていたことから、ダークネストのモチーフはへびつかい座という推測はこの時点で出ていた。
へびつかい座は天文学上では黄道に存在するが伝統的な占星術では取り扱われない星座である。そのため、へびつかい座を加えた十三星座占いというものが一時的に流行ったこともある。
スタープリンセスは十二星座に対応しているので、へびつかい座のプリンセスが隠しで存在するのではというのは放映前から仮説にあげる声もあった。
また、ノットリガー化したアイワーンに憑依した時に複数の尻尾のような影が出てきたことからヤマタノオロチではないかという推測もあった。
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