曖昧さ回避
両駅間は450mの距離である。
春日野道駅(阪急)
兵庫県神戸市中央区にある阪急神戸線の駅。駅番号はHK-15。
ホームの幅員は一般の駅に比べると狭い。下記にある阪神の同駅が改良されたことによりこちらの方が狭くなった。三宮方面に向かって左側をJR西日本の東海道本線が並走している。
駅構造
島式1面2線の高架駅。
春日野道駅(阪神)
駅構造
相対式2面2線の地下駅。
特徴
国道2号(第一阪神)の地下にある駅で、2004年に現在のホームへ切り替えられるまでは「日本一狭いホーム」(島式ホーム)とも言われていた。
同駅は三宮駅の手前にある特急通過駅で、特急列車が駆け抜けるたびにこの狭いホームから、券売機のある階段上まで突風が噴き上げていた。このためTV番組で「日本一恐ろしい駅」として紹介されてしまったこともある。
実際危険なホームであったが、阪神による対策、及び駅構造を要因とする利用者自身の注意喚起があった結果、設置から廃止までの70年間、無事故であった。
- 通過電車の速度は45km/hに制限、上下線で列車の通過がかちあわないようダイヤを調整。
- 階段上に待合室が設けられ、停車する列車が到着する前に「まもなく(大阪/神戸)方面行き電車が参ります。ホームへお越しください」というアナウンスが流れていた。乗客はこのアナウンスが流れてからホームへ降りるなどしていた。
この駅がこうした問題を抱えながらも存続してきた理由は、他ならぬ利用者からの要望にあった。春日野道駅周辺には、昭和初期から工場が立ち並び、駅は労働者の重要な足だったからである。
そもそも1933(昭和8)年には路面電車だった岩屋~三宮間の地下化が完成するため、春日野道駅は1931年に廃止される予定だった。しかし岩谷駅まではそれなりの距離があり労働者の不満が爆発、反対運動が起こるに至った。そこで阪神は急遽廃止を撤回、開削トンネルの上下線間に強引にホームをねじ込んだ。この結果、幅3m、長さ120mの細すぎるホームが爆誕してしまったのである。さらにその後、車両の大型化に対応するため両端が20cmずつ削られ、なんと幅2.6mという極細ホームに生まれ変わってしまった。
このような事情から、阪神電車と乗客双方が協力し合い、安全を心がけてきた。70年無事故はその誇るべき結果だった。
その後、阪神・淡路大震災を経てHAT神戸など駅近隣の再開発が進み、利用客が増加、また高齢者向けの市営住宅が建築されたこともあってバリアフリー化が決定。かつての極細ホームの両側を掘削し、それぞれに新たな広いホームを構築、さらにホームの西側にも改札口を設け、エスカレーター、エレベーターが備えられた。また2003年に起きた韓国の地下鉄火災をうけて、トンネルの換気設備改良も行われた。こうして2004年、「日本一危険」とまで呼ばれた阪神春日野道駅は、最新設備を備えた安全な駅へと華麗なる変身を遂げたのである。皆様安心してご利用ください。
なお、旧ホームは現在でも取り壊されずに残っており、安全柵などは撤去され補強用柱が増設されているが、現在のホームからもかつての姿を見ることが出来る。
関連タグ
御影駅 同じく阪急と阪神の同一名駅かつ距離が離れている駅。