概要
ゼウスがマイアとの間にもうけた子で、錬金術、道祖神、はては盗賊の神などとなんでもありの多彩な神格を持つ、俊敏と知恵の神。
全神々の内で一番足が速く器用な伝令の神様であるという。人間にも天文学やアルファベットを教えたり、数学、錬金術などと学者としての一面もある。
英雄や賢者が死して冥府に赴くときには、彼が直々にお迎えに上がるともされる。
生まれた時からいたずら好きで、大変やんちゃな性格をしている。
知恵や閃きに長けるうえに手癖も悪く、多くの神々や精霊たちにいたずらを仕掛けている。
一方では人間には好意的で、他の神々ほど人間に対して理不尽を押しつけることはない。
またテュポーン討伐など、神々の難敵との戦いではその知恵と俊足と手癖の悪さと活かし、勝利への突破口を開くことが多い。
オデュッセウス、ペルセウスなど英雄を助ける伝令の神としても名高い。その知能の高さなどによりゼウスの参謀としての役割も担っている。
空を翔け神速をもたらすサンダル「タラリア」の所有者。このサンダルはペルセウスにも貸している。
また二匹の蛇のからみつく神杖「ケーリュケイオン(カドゥケウス)」を持つ他、武器としてハルペーを所持していることも。
ローマ名はメルクリウス、すなわちマーキュリーである。科学や商売、学術の神等で共通点が見られる。科学を嗜む人は水銀の英名『Mercury』からこちらの方が馴染みがあるか。水銀の英名がそうなった由来に関しては諸説あるが、流動性が彼方此方を行き来するヘルメスに重ねたとも言われている。その為、水銀は水星の象徴とされる。
英語では『ハーミーズ』と読む。
また、同じ死者を導いたり、学者的な側面から北欧神話のオーディンに比較される。タキトゥスは『ゲルマニア』において、ゲルマン人の信仰するオーディンを『メルクリウス』の名で呼んでいる。
こうした面から、水曜日をWednesdayと呼ぶようである。
ペルソナでのヘルメス
黒須淳の初期ペルソナ。メタルティックな姿をしている。
伊織順平のペルソナ。鳥のような翼を持つ姿をしている。
上記のヘルメスと違い魔術師のアルカナを持ち、火炎のアギ系や物理攻撃を得意とする。
元々主人公の初期ペルソナの予定だったらしい。
『ゴッドオブウォー』シリーズでのヘルメス
CV:多田野曜平
初登場は2作目だが、本格的に登場したのは3作目からである。
頭部は光輝き(2作目では炎だった)、タラリアはブーツとなっている。
1作目と2作目の間の物語を描いた携帯ゲームアプリ『God of War: Betrayal』(国内未配信)で息子ケリュクスがクレイトスに殺害されており、その一件で彼を恨んでいる。
オリュンポスの聖火を目指すクレイトスの前に現れて執拗に挑発するも、一瞬の隙を突かれて追いつかれた挙句致命傷を負わされ、命乞いをするも聞き入れられず、ブレイズオブエグザイルで両足を斬り落とされて殺害された(海外版では骨がむき出しになっている)。死後、その亡骸は無数のハエとなり、生き残っていた人間たちに疫病を広めてしまった。
タラリアは「ヘルメスのブーツ」の名称でクレイトスが使用することになり、高速ダッシュで敵を吹き飛ばすほか垂直の壁を登ることもできるようになる。終盤で他の武器諸共ゼウスによって破壊されてしまった。
ヘルメス関連物
ゲーム
関連イラスト
関連タグ
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