ジム・スナイパーⅡ
じむすないぱーつー
カタログスペック
頭頂高 | 18.0m |
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本体重量 | 45.0t |
ジェネレーター出力 | 1,390kW |
装甲材質 | チタン・セラミック複合材 |
スラスター総推力 | 102,000kg |
センサー有効半径 | 8,700m |
機体説明
一年戦争末期にジム・スナイパーカスタムの「エース・熟練パイロット+量産型の高性能版」というコンセプトを踏まえ、ジム・コマンド系列のフレーム(いわゆるG型フレーム)にそのコンセプトを流用して開発された機体(一方で、スナイパーカスタムと実戦投入時期にほぼ差はなく、現実にはスナイパーカスタムのコンセプトを反映させてから開発する時間的余裕はなかったともいわれている)。
頭部のバイザーには精密射撃用アクティブセンサーと高倍率カメラを備えており、スナイパーライフルによって超遠距離の目標を殲滅することが可能。新型のバックパックと脚部のスラスターは、ガンダムの2倍以上の推力を発生させ、強大な機動力を生み出している。ジェネレーターも非常に強力でガンダム(この場合はRX-78-2仕様)以上の高出力ジェネレーターを搭載しているが、初期に生産された機体の中にはそのジェネレーターに不具合が続出するものもあった。
ただし、そういった描写が出演作品に出たことはないため、事実確認はできない。
総合性能は、一年戦争時の連邦の量産型MSとしては最強と評される程で、ゲルググに単騎で対抗できる数少ない機体でもある。ある意味でガンダム以外に連邦軍が本気を出したMSの一機であることに間違いはない。
その基本設計や機構の多くは、アナハイム・エレクトロニクス社が開発したネモに多大な影響を与えたといわれている(本機の開発スタッフがアナハイム社でネモの開発に携わったという未確認の説あり)。
しかし、そのコスト高から少数生産に留まり、一年戦争に間に合った機体は多くはない。投入時期も10月から、末期の12月までと(投入時期自体諸説あり、何とも言えないが)オーストラリア戦線、ジャブロー攻防戦、サイド6の対特殊部隊防衛戦などの重要局面において数機の行動が確認されているのみである・・・が量産型ガンキャノンが3機しか生産されなかった、という当初の設定から、今ではオーストラリアや北米戦線にまで配備範囲を広げ、多数稼動していたとされるなど、基本的に連邦軍の末期における少数生産、狭い投入地域という定説に関しては“実は・・・”という事も多いので、意外にあちこちにいたのかもしれない。
まぁガンダム作品は後付け設定による矛盾は珍しくないため、今更気にすることではない。
武装
一年戦争当時、最高級の性能を誇る本機は武装の汎用性も高く、連邦規格の装備ならそのほとんどを運用することができた。
75mmスナイパー・ライフル
"Kar98k"を元に開発された実弾ライフル。装填数は5発。劇中には登場せず、各ゲームやプラモデルなどで存在が確認されている。当初はビーム兵器なのか実体弾兵器なのか設定が定まっていなかったが(戦場の絆ではビーム兵器扱い・・・ではなく装備してるのは下記のロングレンジ・ビーム・ライフルである。解像度が悪い筐体だったりリザルト画面を良く確認してない人だと思い込みで「設定では"これ"を装備してるから使ってるのは"これ"」だと思い込んでる人が多い。Gジェネ等では一部ビーム兵器扱いで後述のジム・スナイパーK9ではビーム兵器になっている。)HGUCプラモデルの説明書で液体炸薬を使用した実体弾兵器であると設定が定められた。開発者はドイツ人。
ロングレンジ・ビーム・ライフル
ジム・スナイパーが使用していた狙撃用ビームライフル。『機動戦士ガンダム戦記』にホワイト・ディンゴ隊仕様が本装備で登場している。ネメシス隊のジャン・ディベビエ中尉も本機に搭乗した際にこの武器を使っている。
90mmブルパップ・マシンガン
ジム系列の機体で多用されるマシンガン。バレル部分はオプションに対応しており、組み替える事によりジム・ライフルやショートマシンガン等へ派生する。スカーレット隊所属機が使用した事で有名。
ビームライフル
型式番号XBR-M-79S。ボウワ社が開発した本機専用のものと言われるが、実戦運用されたかは確認されていない。後に本兵装を母体に百式が使用したBR-M-87が開発された。ちなみに陸戦型ガンダムのXBR-M-79Eも使用可能だったとされている。
100mmマシンガン・ロケットランチャー
陸戦型ガンダムと同様の装備。ホワイト・ディンゴ隊所属機が主に装備している。
60mmバルカン砲
本機のバルカンはオプション装備であり、ホワイト・ディンゴ隊所属機が主に装備している。
ミドルシールド
ホワイト・ディンゴ所属機が装備。陸戦型ガンダムのシールドの上に下半分となったジムのシールドが重ねられている。
劇中での活躍
上記のような強そうな話とは裏腹に、「ポケットの中の戦争」劇中では、出てきてからあっという間にケンプファーに蹂躙されてしまった。
中立コロニー内部という環境上、強力なライフルをはじめとした性能を発揮できなかったとはいえあんまりである。
ただし、後々コロニーの落ちた地でやギレンの野望シリーズなどゲーム媒体をはじめとした様々なコンテンツで猛威を振るっている。
Gジェネレーションでは、原型機であるジム・スナイパーカスタム共々「狙撃に特化した機体」とありがちな誤解を受けているが、実際の本機は「狙撃を実行するために」機動性、火力、防御力など「単機性能を限界まで引き上げた機体」であって、「狙撃にしか使用できない機体」ではない。
バリエーション
ノーマルカラー
青と水色のツートンカラーで塗られた機体。
- スカーレット隊(そのうちの2機)
ジム・コマンド(コロニー戦仕様)と同様にクリーム色と黒のツートンカラーで塗られた機体。
『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』に一場面しか登場しない機体である。
ホワイト・ディンゴ隊仕様(コロニーの落ちた地で)
ホワイト・ディンゴ隊はロールアウトカラーである青と白のツートンカラーで塗られた機体に乗る。
肩にはホワイト・ディンゴ隊由来のディンゴのマークを付けている。
戦場の絆では射撃カテゴリで登場している。原作ゲームではビームライフル、100mmマシンガンなどを装備していたが、『機動戦士ガンダム戦記』発売以降は各媒体にロングレンジ・ビーム・ライフル装備で登場することがほとんど。
リド・ウォルフ機
連邦軍のエース「踊る黒い死神」ことリド・ウォルフ少佐が最後に使用した機体としても有名である。
色は「踊る黒い死神」の通り名のとおり主に黒く塗られている。
黒と灰色のツートンカラーか黒と白色のツートンカラーで描かれることが多い。
ネメシス隊仕様機
「機動戦士ガンダム オレら連邦愚連隊」に登場する機体。パイロットは同隊所属のスナイパー、ジャン・ディベビエ中尉。
序盤の戦いで乗機の量産型ガンキャノンを大破させてしまい、後にネメシス本隊と合流したジャンが新たに受領した機体で、ジムスナイパー専用のロングビームライフルを携行装備している。
カラーリングはネメシス隊専用色であるダークブルーを基調としており、追撃に襲ってきたコルテスのジム・スナイパーカスタム(後にはピクシーとも)と激戦を繰り広げている。
シャドウズ仕様機
「機動戦士ガンダム ブレイジングシャドウ」に登場する機体。パイロットは同部隊チーム5隊長、カイン・ラグナードである。カラーリングはダークグレーと黒を基調としている他、頭部の狙撃センサーの変更やバルカンの追加、大腿部には専用武器のL-9ビームライフルの交換用パックを備えている。
チーム5の指揮官機として、また狙撃戦を主とするカインの専用機であったが、ジオン残党軍拠点ヘルズゲート攻略戦で、僚機のジム改2機と共に大破し、放棄される。
ゲーム中でのジム・スナイパーⅡ
Gジェネレーションシリーズ
ジム・スナイパー系の終着点として登場。
それまでのジム・スナイパーとジム・スナイパーカスタムとは違い射程1~7までに穴が無く、戦闘力は低くはない。ただ、攻撃力の低さは如何ともしがたい。
Fではホワイト・ディンゴの皆さんを乗せてもホワイト・ディンゴカラーになったりはしない。残念。
ギレンの野望シリーズ
セガサターン版では地球連邦軍の量産タイプの中では最強クラス。
地上での最強量産機が陸戦型ガンダムだとしたら、宇宙での最強量産機は間違いなくこのMSだろう。
星一号作戦で主戦場が地球から宇宙にシフトしたら、ソロモンやア・バオア・クー攻略作戦の為に是非とも多数配備したい。
ビームを無効化するビグ・ザムがいた場合は、ガンキャノンやブルーディスティニーに当たらせておけばいい。
戦場の絆
狙撃カテゴリで登場。
他の機体とは異なり、手動で相手をロックする「マニュアル式ロックオン」は緻密な操作等の高等テクニックを求められるが、使いこなせれば高コストを一瞬で溶かせるほどの攻撃力をもち、かつ全ユニット中最長を誇るロックレンジで一方的に攻撃可能。初期バージョンではバグにより、超強力機体としてジオン軍兵士より忌み嫌われていた。
なお、ホワイトディンゴ仕様の機体も射撃カテゴリの別機体として登場している。
2015/12/10に行われたアップデートに際して、一部の射撃型機体と「支援型」として統合され、純粋な狙撃型機体は消滅している。その代わり「ダブルカートリッジ」という新たな仕様に変更され、より状況判断能力は問われる玄人向け機体となっている。
その他
「機動戦士ガンダムTarget in sight」「機動戦士ガンダム戦記」「機動戦士ガンダム オレら連邦愚連隊」など、宇宙世紀(特に一年戦争を主軸にした話)を舞台とした作品には必ずと言っていいほど登場する。
「Target in sight」では、全機体中最長のロック距離と専用のライフルを持参して登場。強化を重ねていくとライフル2発でガンダムすら落とせてしまうようになる、隠れた猛者。しかし、バルカンやグレネイドなどのサブ兵器を一切装備していないため、継戦能力は非常に心もとない。
「機動戦士ガンダム戦記」では、中盤のMSとして登場。値段こそガンダムの半分程度だが、ところどころでスペックがガンダムを超えているという心憎い設定。