概要
仮面ライダーBLACKRXこと南光太郎が危機に陥った際にこのナレーション(声:政宗一成)と共に御都合主義が起きることである。
だいたいキングストーンの仕業。
他作品におけるヒーロー達も、追い詰められても諦めず、奇跡の逆転劇や説明のつかない理不尽な勝利を度々見せているのだが、RXはこのナレーションのみで簡略な説明を行い、御都合主義…もとい奇跡を起こす様がシュールであるため、よくネタにされている。
なお、実際には作中ではこの台詞自体は2回しか言われていない。正確には2回目は「不思議な事が起こった!」である。
だが、この台詞が語られていないシーンであってもいろんな奇跡が劇中に発生しまくっているので、そういう作風を象徴する台詞として後々まで語り継がれるようになった。
具体例
- 変身機能を破壊されて宇宙に捨てられたら、太陽の光でRXにパワーアップした上に、前作で大破したバトルホッパーもアクロバッターへ進化して復活(宇宙の荘厳なる奇跡)
- ダメージを与えたと思ったら、太陽光で復活
- 太陽光を遮ってダメージを与えたらキングストーンで復活
- キングストーンを収めたベルトにダメージを与えたら太陽光で復活
- 恩人の娘(の偽物)を目の前で死なせて深い悲しみを与えたらロボライダーにパワーアップ(「不思議なこと〜」の台詞があったシーンその1)
- ロボライダーでも脱出できない罠に放り込んだら怒りでバイオライダーにパワーアップ(「不思議なこと〜」の台詞があったシーンその2)
- 体内から心臓を突いて殺したと思ったらバイオライダーに瞬間変化して回避
- 11人の仮面ライダー総掛かりでも歯がたたない最強怪人を送り込んだら、超能力少女の協力でバイオライダーが小さくなって体内に侵入されて攻撃。
- 超低温の冷凍バナナで心臓を突いたと思ったらロボライダーに瞬間変化して無効化(下記は本編とは異なる設定の外伝)
- BLACKの姿に戻して倒そうと思ったら、別時代からそれぞれの形態が助けに来て4人になった(仮面ライダー世界に駆ける)
- ショッカー怪人たちに生身の状態でリンチされて死亡した……と思っていたら、BLACK → RXに強化されて復活し、後輩主人公のピンチにさっそうと駆けつける(スーパーヒーロー大戦GP)
などなど。
- 誤って大切断で四分割にされたアンガールズの田中が復活する。なお、四分割された跡は体に残っている。(日曜もアメトーーク・ライダー芸人第3弾)
奇跡が起こった時のBGM
大体は挿入歌「光の戦士」が多い。無論、処刑用BGMである。
注意
上述のように、「その時不思議なことが起こった」と総括される『BLACK RX』の事象は、台詞のインパクトや今観るとかなりぶっ飛んだ展開も相まって高い確率でネタ扱いされている。ただ勘違いしないでほしいのが、当時の製作スタッフが適当なノリで作品を作っていたわけではないということである。そもそも、『RX』放送当時は特撮ヒーローのフォームチェンジの前列がほとんどなく(数少ない例としてはストロンガーのチャージアップなど)、RXの多段変身は今以上に斬新な設定であった。また、当時はアイテムによるフォームチェンジはおろか、強化アイテムの概念すらもまだ存在しない時代でもあり、激しい感情の変化によるRXの多段変身は、昭和時代の根性論の名残と見ることもできる。光太郎が直面したピンチも、一歩間違えれば自分だけではなく、仲間などを失う可能性もあった洒落にならない状況も少なくなかった。いずれにせよ、当時は手探りで番組製作が進められており、当時のスタッフの苦労は推して知るべしと言えるだろう。また、幾度ものピンチを切り抜け、戦いの中で成長していったRX/光太郎の姿を見て、特撮およびヒーローに憧れを抱いた子ども達がいたのも紛れもない事実である。『RX』の中で導入された要素が後発の作品に大きく影響を与えたことも忘れてはならない。
純粋な『RX』ファンの中には、上記のネタに対して不快な思いを持っているファンがいることにも留意すべきだろう。ネタ許容派のファンに対しても、上記のネタを乱発したり作品を小馬鹿にするような態度を取った結果、相手の気分を害するようなことになれば、それは花見中に桜の枝を折る馬鹿な酔っ払いや渋谷のハロウィンでゴミを捨てていく無作法者となんら変わりない。「自分さえ面白ければそれでいい」「周りのユーザーもやっているから」などという自分勝手な理由は決して通らず、原作レイプの烙印を押されても正直なところ自業自得としか言い様がない。「もし自分の好きな作品をネタ扱いし、所構わず騒がれたらどんな気持ちになるか」、一度考えてみるべきだろう。
こうしたメジャー化したネタを使用する際にも、他者に迷惑をかけないよう、自分なりに節度を持つよう心掛けよう。
余談
ちなみにシャドームーンも、
- 神殿の崩壊に巻き込まれて死んだと思われていたが生きていた
- 新しい武器を創りだしたり、BLACK時代から遥かにパワーアップしたRXと互角の戦いを繰り広げる
- 力尽きた後、親友の腕の中で失われたはずの元の姿を取り戻す
などの奇跡を起こしている。
ここまでイジられてはいないが、「百獣戦隊ガオレンジャー」でも「奇跡が起きたのです」というご意見無用な逆転フラグがある。(OPの2番でも「奇跡の力」と言うだけあって、ナレーションが発言した回数はこちらの方が上)
ちなみに、BLACK以外での仮面ライダーにおける「奇跡が起こった」こととして、仮面ライダー1号が巨大化したことがある。→「ウルトラマンVS仮面ライダー」
ゲーム作品では
ゲーム「オール仮面ライダー ライダージェネレーション」シリーズでは、
RXは体力が少なくなると1度だけ体力全回復+ステータスアップの効果を持つアビリティ「たいようのきせき」を持つ。
これが発動すると「そのとき ふしぎなことが おこった」と表示される。1作目では中田譲治氏のナレーション付き。
ゲーム作品でふしぎなことが再現された例である。
関連タグ
そのときふしぎな事が起こった(表記揺れ)