基礎データ
概要
ポケモン剣盾で初登場したポケモン。「カセキのサカナ」と「カセキのクビナガ」を組み合わせて復元する。
ダンクルオステウスのような古代魚の上半身と首長竜のような下半身だが、色合いが似ている為、一見違和感が無い。ところがよく見てみると頭が逆さまに付いており、復元に失敗したとしか思えないものとなっている。
この珍妙な形態に何か利点があるわけでもなく、図鑑には頭部の向きのせいで物が食べにくいという難点しか書かれていない。
更に、呼吸が不自由であったために絶滅したと推測する記述もある。
顔が頑丈なのでそれが防御には役立っていたようだ。
クジラやイルカの仲間は鼻孔が上についていて水面呼吸に有用だったり、一部の水生昆虫が呼吸管を水面に出していたり、ブラキオサウルスの鼻孔が頭にあったりと、『呼吸に使う部分』が上を向いている利点は現実にも証明されてはいる。(現にポケモンにもホエルコとホエルオーという分かりやすい例がいる)
しかし、エラ呼吸か肺呼吸かは明言されていないが、どちらであっても口が上向きなのはハンデでしかなく、どちらであっても酸素の供給が間に合わない。
・・・エラだった場合
分厚く頑丈な頭部のせいでエラがまともに可動せず水中の酸素が十分入らないことになる。実際にマグロなどの一部の回遊魚がそうである。となると回遊魚と同様に、口から水を取りこむことで酸素をろ過する手段を取ることになる。しかし肝心の口が上を向いているためままならない。ついでにエサも口に入ってこないという始末。
・・・肺呼吸だった場合
口が上を向いているため苦しくなったら水面に口を出せばいい。ただ、そのためにエサの捕獲率を犠牲にするというのは流石に厳しいものがある。また、クジラのように大きいわけではないため生活の大半を酸素とエサの確保に追われることになるため、かなり効率が悪い。
砂に潜むアンコウやメガネウオなどのような魚は口が上向きについているが、マッギョやノコッチのように平たい方が都合が良い。体が分厚く酸素の管理が不十分すぎる以上、ウオチルドンにこの生態は適さないだろう。
何を間違えたのか、陸に適応した "はず" の片割れ(頭部が同じなだけだが)は陸上最強を謳いながら水中でしか呼吸できないというこれまたチグハグな有り様。どうしてこうなった。
仮に本当にこの姿の生物だったとすると、誕生から絶滅まではそう遠くなかったことだろう・・・。
実際に戦闘させてみると、顔を僅かに傾ける事で口を真横に向けて案外器用に敵に噛み付けているので、思ったほど噛み付き攻撃に不自由していないようだ。キャンプでは図鑑説明とは対照的にのほほんとした表情で漂っており、ネクロズマのように苦痛に呻くモーションが用意されていたりもしないので、案外気楽そうに描かれている。
元々人類の目は光景を上下逆さに映しており、それを脳内で自動修正していて、上下が逆さに見える眼鏡で生活を続けると逆さの光景に適応した脳によって再修正が行われるという実験結果も出ている。
ウオチルドンが喜んだ時には主人公達の目から見て^^になる表情を作るので、当人は今の自分の目の向きを標準だと認識して適応できているようだ。
性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
90 | 90 | 100 | 80 | 90 | 55 | 505 |
食事面で心配になるキャラデザに見えるが、目が見えていない設定を反映して命中率が下がる特性を持っていたモノズのような扱いも無く、技のラインナップもかみくだく、いかりのまえばなどがチョイスされ、噛む攻撃が得意なポケモンとして調整されている節もある。
ただ、鈍足なのでそのままでは先制攻撃で威力が上がるエラがみを十分に活かせていないという印象は拭えない。
素早さを補う隠れ特性は未解禁なので、おいかぜパーティで支援するか、トリックルームパーティに入れて素早さを逆転させる方針で育てる事になりそうである。
その為、素早さに全振りのウオノラゴンと違い、耐久にも振れる為、かなりの硬さを発揮する事が出来る。
みず・こおり複合だとウオチルドン以上の耐久を持つラプラスやトドゼルガなどがいるが、この2匹とは役割が違うので簡単に差別化が可能。ただ、アタッカーとなると今度はパルシェンが立ちはだかる。エラがみを活かした独自の立ち回りを心掛ける必要がある。
ただ、現状固有タイプかつ超火力を持つパッチラゴン、ウオノラゴンは勿論、上記二体と比べて遅咲きながらも評価を上げてきているパッチルドンと比べてもやはり影の薄い印象は否めないのが実情である。