CV:鈴木達央
概要
物語の舞台であるアスク王国の王子。神器フォルクヴァングの使い手。
異界の英雄の力を行使する特務機関「ヴァイス・ブレイヴ」に所属しており、隊長のアンナ、妹のシャロンと共に国の平和を守っている。
突如異界とアスクへの侵攻を開始したエンブラ帝国の軍勢に対抗していた折、異世界から召喚された主人公との出会いを果たす。
人物像
王子という身分を笠に着ない優しく真面目な性格で、出会ったばかりの主人公にも気さくに接してくれる好青年。貴賤を問わず人当たりがよく、仲間と認めた相手には全幅の信頼を置きつつも、同時にとある理由により誰に対しても一定の距離を取っている。
無用な争いごとは好まないが、避けられない戦争や人の命を奪うことに対する迷いは少なく、祖国や仲間達を脅かす敵対者へは、それが情のある敵だろうと剣を向けられる。
趣味は書庫での調べ物であるらしく、ホーム画面の会話でも召喚士を書庫に誘ってくるほか、イベントでも書庫で他の英雄と交流している姿が見られる。
座学は苦手と自負しているものの、実際は勉強熱心で知識豊富な頭脳派。アスクやエンブラの歴史をはじめとして、異界の伝承(=歴代FEシリーズの概略)や祭事にも通じ、難解な古代文字の読解までこなせる幅広い教養の持ち主。その知識を活かしてシャロン達(や画面の前のプレイヤー)へ解説する立場に回る場面も多く、特務機関の知恵袋として活躍する印象が強い。
知識量のみならず頭の回転も早く、一行が謎に直面した時は大抵アルフォンスが判断材料から正解を導き状況を打破する役となる。戦場での頭脳戦においても策士として光るものがあり、ストーリーでは敵軍の心理を見抜く戦術眼を度々発揮しては幾度も窮地を脱し、歴戦のレーギャルンやリーヴを出し抜く手腕を披露している。
と優等生すぎる彼だが、「そこで?」と言いたくなるところで笑いだしたり、ほどほどに失礼なツッコミを恐らく素で繰り返したり悪気なく地雷を踏み抜いたり…と天然っぷりも節々で覗かせている。
理論派であるためか現実的な面も強く、不可解な物は心のどこかで有り得ないと否定しているため、理解を越えた現象に遭遇すると判断能力が曇るきらいがある。子供の頃はおばけが苦手だったらしく、今は子供ではないので平気とのことだが、ある秋の夜の収穫祭では…?
ちなみに一見シャロンとそう歳は離れてないように見えるが、シャロンやピアニーからは「大人」と評されている(本人も上記の通り子供ではないと言っている。シャロンが十代半ばと思われるので、それ以上なのは確か)
人間関係
妹である王女シャロンには振り回されることも多いが仲がよく、健全で微笑ましい兄妹関係を築いている。
隊長のアンナに対しては、彼女の守銭奴ぶりにツッコミつつも身分に関係なく上官として敬意を示しており、この2名および召喚士と共に特務機関として苦難に立ち向かっていく。
次代のアスク王国を担う身でありながら「父が広く国を治める間、目の前で苦しむ人々を救いたい」という動機で特務機関に志願したことが原因で、考え方の相違からこれに反対した父王グスタフとは確執が続いており、現在は王宮で顔を合わせることはないようだ。
自分なりの理由ありとはいえ将来を見据えず特務機関入りした自身を王族らしくないと自覚しており、自己評価の低い発言が時折見受けられることも。そんな中でも日々精進を怠らない姿勢と礼節分別を弁えた立ち振舞いは一国の王子として申し分なく、召喚されている英雄からは軒並みポジティブな評価を受けている。
一方で、国情に恵まれたアスクで育まれた人柄の良さゆえか、一部からは「苦労を知らなさそう」「優しすぎ」と評される事もあるが。
また、ヴァイス・ブレイヴにはかつてザカリアという幼馴染みがいたが、異界の調査中に彼が行方不明になってしまった過去がある。親友であったザカリアの失踪はアルフォンスの心に影を落としており、誰とでも友達になりたがるシャロンとは対照的に、召喚された英雄に対して「別れが辛くなるから」という理由で過度に入れ込まないよう心がけるようになった模様。
劇中ザカリア絡みの件になると普段聡明なアルフォンスでも平静を欠いてしまう辺りに影響の大きさが窺えるが、召喚士と長らく関わるうちにその心境も少しずつ変わり始めている。
主人公?
本編シリーズならば主人公(ロード)にあたるキャラクターと言える。公式サイトの漫画のルフレによると召喚士とは「特別なものを感じる」とのことで、召喚士の半身であることが示唆されている。
しかし公式の扱いがネタキャラ寄りなので、プレイヤーにわざと名前を忘れられている…というお決まりがある。「ア君」とか「アなんとか」とか「アルフォート」とか「鎧の人」とか。終いには武器まで「フォルクスワーゲン」とか呼ばれる。最近では台詞中のユーザーネームを弄って大喜利を楽しむ行為も加わった。
実際、第一部は世界観紹介のため目立った活躍はなく、ニフルとムスペルの戦争がメインの第二部はフィヨルムにお株を奪われっぱなしという状態であったため「空気」だの「主人公(笑)」だの散々な言われようであり、いじられキャラとしてすっかり定着してしまった。
しかし、アスクとヘルの抗争がメインの第三部中盤からは一転して目覚しい活躍をしており、アスク王国について深く描かれたことに伴い彼自身の人物性も掘り下げられたことで、シリアスな展開も相まって「FEの主人公」としての面目躍如を果たしつつある。
また、イベント「想いを集めて」では国王や民である英雄達から王としての心構え、立ち振る舞いについて学ぶ姿も見られ、次期国王の責務から逃げていた節のある当初と比べても一人の人間として着実に成長しつつあるようだ。
ユニット性能
アスク王国の王子 アルフォンス
属性 | 赤 |
---|---|
兵種 | 剣/歩行 |
武器 | フォルクヴァング(専用) |
奥義 | 太陽 |
A | 鬼神の一撃3 |
C | 攻撃の紋章3 |
ストーリー序盤でアンナやシャロンと一緒に加入する通常バージョン。拠点となる世界の住人なので召喚時の台詞は無い。
取得スキルは、自分から攻撃したときに自身の攻撃力を上げる「鬼神の一撃」と、周囲1マスの味方の戦闘中の攻撃力を上げる「攻撃の紋章」。さらに奥義スキルとして、与えたダメージの一部と同じ数値分自身のHPを回復する「陽影」「太陽」を覚える。また、レア度を☆5まで覚醒させると、ターン開始時に自分のHPが最大値の50%以下のとき、自身の攻撃力が+5される武器スキル「フォルクヴァング」を取得出来る。本人のよく伸びる攻撃と相まって、条件を満たした時の攻撃力は全キャラ中トップクラス。良成長すると召喚士の名前を呼んでくれるのもポイント。
弱点として、速さと魔防が伸びないことが挙げられる。そのため追撃を受けやすく倒されることも。特に魔道士との相性は最悪で、相性を問わず倒されてしまうことが多い。
また、速さの低さは攻撃面にも悪影響を与えており、一撃の威力は高いものの、追撃はほとんど望めないために1戦闘で撃破できる相手はむしろ少ない。
剣歩兵は各作品の主人公を筆頭に人気キャラクターが多く実装されており、競合が激しい兵種なので初期状態のままでは扱いにくいアルフォンスの立場はさらに厳しいものになっている。
ただし、ミッションの対象になったり、「闘技場」などのボーナス対象として高頻度で選出されるのは他の剣歩兵に無い要素なので、育てておいて損はない。
「補助スキルを習得させて有利な相手以外には補助に徹する」「デフォルト習得のないBスキルで追撃関連を補って有利な相手を作る」といったカスタマイズが不可欠であり、このゲームの標準的な戦術を理解させてくれるという意味では主人公らしい…のかもしれない。
ゲーム開始から1年過ぎた頃には聖印やスキルも増えてきているため、カスタマイズの幅が広がっている。
2018年8月フォルクヴァングが武器錬成対象になった。
錬成効果はHPUPに加え、HPが80%以下の時に攻撃得意・守備が+7される「攻撃守備の大覚醒3」効果+「相性激化3」or各ステータスのいずれか上昇。
HPが減った時に発動するためクセはあるが武器にステータス+14もの追加効果が付いたのは彼が初であり、更にA枠に「攻撃守備の大覚醒」を装備させれば攻撃守備共に各+14という超強化が可能。場合によっては槍だって殴り倒せる。この場合補助スキルに「献身」か「相互援助」を継承しておけばHPの調整がしやすい。
相性激化を付けて役割をはっきりさせるか、素ステ(主に攻撃or防御)を上げて強化するかはプレイスタイルに寄るところではあるが、どっちにしろ安定感が増した。
しかし前述した速さと魔防が伸びないという問題点は据え置きのままであり、竜族が隆盛を極めている現環境においてはやはり活躍が限られてしまうだろう。
2019年1月26日開始の「戦禍の連戦」にてついに「攻撃守備の大覚醒」の聖印が解禁されることになり、これによって攻撃守備+21の『トリプル大覚醒』が可能となった(「攻撃」だけならこれまでもできた)。
しかし、最初の発動条件が難しいためパッシブAを「獅子奮迅」にして「獅子奮迅ダブル大覚醒」で戦うのも手。無理にトリプルにしなくてもこれだけでだいぶ使い勝手が変わる。継戦能力が気になるならパッシブBに「回復」をつけよう。
春色のアスク王子 アルフォンス
「僕はアスク王国の王子アルフォンス。
…この格好については、なるべく
見ないふりをしてくれたら嬉しいよ。」
属性 | 緑 |
---|---|
兵種 | 斧/騎馬 |
武器 | ビッグスプーン+ |
奥義 | 夕陽 |
A | 鬼神金剛の一撃2 |
C | 守備の紫煙3 |
2018年3月の期間限定イベントで登場したイースター特別バージョン、つまり異界のアルフォンス。
貴重な騎馬斧ユニット。通常版のアルフォンスと比べると苦手だった速さは改善されたが、HP・守備・魔防がやや抑えられている。広範囲に守備低下のデバフを撒く「守備の紫煙」持ちである事からアタッカーとしては十分に活躍でき、武器の「ビッグスプーン(+)」は奥義によるダメージを+10する「倭刀」と同じ効果を持っており、通常版のアルフォンスよりかは回復量は少ないが奥義の「夕陽」で早く発動出来る上に固定ダメージを持ち合わせているため、耐久面もカバー可能。
弱点はやはり魔防が低いこと。魔法が相手の場合、有利不利問わずすぐに倒されてしまう。
有利がつく槍なら騎馬特効でも受けられる程度の物理耐久や、高い攻撃を活かして闘技場で隆盛を極める青竜族を倒しきれるなど光る要素はあるものの、前述した魔防の低さに加え竜族対策として使われやすいファルシオン持ちに自信も弱いうえ、攻撃性能が上がりつつある弓・暗器を受けきれる程の守備が無いなど弱点も多く評価はイマイチ。限定召喚の英雄の中では唯一独自性が無い事も低評価の一因となっている。
さらに悲しい事にやけに股間が強調された衣装の方が取り沙汰されやすく、本人の性能はあまり話題にされない。
…が、この微妙な扱いも彼らしいのかもしれない。
ホーム画面では父親について触れており、「真面目な人だからこの格好の僕を見ると卒倒してしまうかもしれない…」と話している。逆に王としてどうなんだそれは。
また、登場する春祭りの外伝ではお互い苦労人としてアルフォンス同士慰め合うという奇妙な光景が見られる。
比翼のアスク兄妹 アルフォンス
「あけましておめでとう。
アスク王国を代表して
アルフォンスとシャロンが新年を祝うよ。」
属性 | 青 |
---|---|
兵種 | 魔法/歩行 |
武器 | 神宿りの独楽(専用) |
奥義 | 開世(専用) |
A | 近距離反撃 |
B | 奥義の螺旋3 |
C | 守備魔防の信義3 |
2020年1月に登場した正月の超英雄でイースター以来の実装である。シャロンとのペアの比翼英雄となっている。
通常版と比べるとなんと大幅に魔防が上昇で対魔法でも対応出来るようになっていると改善しているが速さはかなり劣化してしまった。魔法ユニットらしからぬ守備の高さも持っており、使い勝手としては歩行タイプの魔法アーマーといったところ。
専用武器の「神宿りの独楽」はキラー系統の効果に奥義発動可能だったら戦闘中は全ステータス+5かつ敵は追撃不可と豪華。
専用奥義の「開世」は守備の50%を奥義ダメージに加算+与えたダメージの25%回復と緋炎の上位互換になっている。
比翼スキルは自分と周囲の味方の歩行ユニットの奥義カウントを2進める能力で初手から比翼スキルを使って奥義を連発していくスタイルで近反も持っているので耐久での運用も想定されている。
しかし自身の速さは超低速なので速い敵からの追撃はほぼ確定。今までのアルフォンスとは違って下準備が必要になる。
とはいえ、歩行魔法ユニットとしてはかなりぶっ飛んだ性能なのは間違いない。パッシブCの「守備魔防の信義」を利用し、近づいてきた近接ユニットを片っ端から返り討ちにしていこう。
元旦にはピアニーとお正月について語り合う動画が公開された(現在非公開)。しかし、形だけ取り入れたようで、独楽や羽子板等の正月用の道具については流石のアルフォンスも上手く解説できなかった。
なお、2020年のアルフォンスらは本来は喪中(しかも国王)になるので召喚師から「何故祝っているのか…」という声が少なからず出ているが、上記の通り「形だけ取り入れたので喪中まで浸透してない(または概念が無い)」説や、はたまた「異界から来たからそっちではまだ国王(父親)は健在」説等の推測がなされている。
召喚した場合は後者の説も当てはまるが、外伝で思いっきりこちらの世界のアルフォンスらが祝っているので前者の説が濃厚だろう。
他作品において
ドラガリアロスト
FEHコラボイベント「FIRE EMBLEM つながる世界」に登場。シナリオではマルス・フィヨルム・ヴェロニカとともに活躍する他、条件を満たすと加入する配布キャラとして実装された。
シナリオがフルボイスというあちらのゲームの特性上、FEH本編に比べて大量の新規ボイスが収録されている。
あちらの配布キャラでは初となる☆5(最高レアリティ)である。性能は以下のとおり。
- 属性は光、武器種は剣
- 自身に攻撃力アップのバフをかけつつ前方に攻撃する第1スキル「蒼光」
- 周囲の広範囲に攻撃しながら、与えたダメージに応じて自身のHPを回復する第2スキル「太陽」
- ピンチ時、一時的に攻撃力が爆発的にアップするアビリティ「背水の開放」
- その他、EXアビリティ「竜化ブースト」、アビリティ「呪い耐性(最大100%)」「スキルブースト」を持ち、いずれも(光属性の☆5キャラが持つ能力の中では)比較的有用性が高い
…と、本家での能力を再現しつつ、全体的に自己完結した汎用アタッカーとなっている。
攻撃スキル2つにバフや自己再生がついているという器用な能力は他に類例が少なく、アビリティが充実していることもあって、配布とは思えないほど極めて高性能であり、それどころかそんじょそこらのガチャ産☆5に全く見劣りしないほどの強さを誇る。初心者が使いやすいことはもちろん、上級者向けクエストでも充分に活躍できる。
また、同イベントでは☆5光属性武器(剣)である自身の武器「フォルクヴァング」(設定上はアルフォンスが持つフォルクヴァングのレプリカということになっている)を入手可能であり、これを装備してステータスを大幅に強化することが可能。
通常、属性付きの☆5武器を作成しようとするとかなりの時間と労力が必要になるが、これによってその過程をすっ飛ばしてアルフォンスを即戦力として起用することができる(ただし、フォルクヴァングよりは通常のクラフトで作成した☆5光属性剣の方が強い)。
イベント報酬でキャラ育成用のアイテムを大量に入手できることも、彼を即戦力として使いやすいことに拍車をかけている。
オマケにクエスト終了時の勝利モーションは固有のものが用意されている(これまでドラガリアロストのキャラクターの勝利モーションは武器種別で共通であり、固有のモーションがあるのは初。同時に登場したマルス、フィヨルム、ヴェロニカもそれぞれ固有の勝利モーションがある)。
総じて、シナリオでの活躍を含め、FEH本編での扱いがまるでウソのように非常に優遇されているといえよう。
ちなみに、プレイヤーの中には「Cygamesに関連する、優秀な性能を持つ最高レアリティの光属性配布キャラ」という共通点から、「グランブルーファンタジー」のサンダルフォンを連想する人もいるようだ。
余談
演者の鈴木達央氏は『暁の女神』でライなどを演じているのに加えて、本作から数ヶ月後に発売された『エコーズ』でベルクトを演じている。
こちらは主人公、あちらはライバル的な立ち位置のキャラであり、これだけ近い時期に同じシリーズの別作品で対照的な位置のキャラを演じるのも珍しい。
また、ベルクトの収録と同日にアルフォンスの収録を行ったことが氏のブログで語られている。
なお、「想いを集めて」ではベルクトが参加した回があるが、そこではアルフォンスとは絡んでいない。
関連イラスト
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ベルクト ライ(ファイアーエムブレム) ティバーン - 声優が同じFEキャラ