表向きはいたって普通の市井の人達。しかし法で裁けぬ悪を暗殺する裏稼業を持つ人物を写す時代劇シリーズ。
池波正太郎の小説「仕掛人・藤枝梅安」を原作とした「必殺仕掛人」が第一作。主人公・梅安の性格や仲間の仕掛人が異なる等、この時点で原作との差異は大きい。
その後、「原作を持たないオリジナル時代劇」として制作され、シリーズの顔となる中村主水が初登場した二作目以降も「『表』の職業を持つ主人公側のグループが『裏』の顔の殺し屋として、金をもらって頼み人の恨みを晴らす」という構造を概ね踏襲している。
シリーズ一覧。()は放送時の年。
必殺仕掛人(1972年〜1973年)
必殺仕置人(1973年)
助け人走る(1973年〜1974年)
暗闇仕留人(1974年)
必殺必中仕事屋稼業(1975年)
必殺仕置屋稼業(1975年〜1976年)
必殺仕業人(1976年)
必殺からくり人(1976年)
必殺からくり人血風編(1976年〜1977年)
新必殺仕置人(1977年)
新必殺からくり人(1977年〜1978年)
江戸プロフェッショナル必殺商売人(1978年)
必殺からくり人富嶽百景殺し旅(1978年)
翔べ!必殺うらごろし(1978年〜1979年)
必殺仕事人(1979年〜1981年)
必殺仕舞人(1981年)
新必殺仕事人(1981年〜1982年)
新必殺仕舞人(1982年)
必殺仕事人Ⅲ(1982年〜1983年)
必殺渡し人(1983年)
必殺仕事人Ⅳ(1983年〜1984年)
必殺仕切人(1984年)
必殺仕事人V(1985年)
必殺橋掛人(1985年)
必殺仕事人V激闘編(1985年〜1986年)
必殺まっしぐら!(1986年)
必殺仕事人V旋風編(1986年〜1987年)
必殺仕事人V風雲竜虎編(1987年)
必殺剣劇人(1987年)
必殺仕事人激突!(1991年〜1992年)
必殺仕事人2009(2009年)
劇場版
基本的に「仕掛人」「必殺仕末人」以外は「必殺!」としたタイトルになっている。
必殺仕掛人
仕掛人 梅安蟻地獄
仕掛人 春雪仕掛針
必殺! THE HISSATSU
必殺! ブラウン館の怪物たち - よりにもよってパロディやコメディ寄りになってしまった…
必殺! III 裏か表か - 前作と180°変わり、仕事人達が追い詰められた挙げ句に命を落としていく様まで描かれた壮絶なストーリー。「参」の晒し首は演じた笑福亭鶴瓶でもドン引きさせた。
必殺4 恨みはらします
必殺!5 黄金の血
必殺! 主水死す - 中村主水の最期となった作品だが…?
必殺始末人
必殺! 三味線屋・勇次
漫画
※朝日放送と松竹の承諾を得た上で作画:木村知夫、脚本:山田誠二(第2期は原作)により発表されている。
1999年に第3話までが『サスペリア増刊 ZOKUZOKU』(秋田書店)に、2004年から2006年にかけて第4話以降が『コミック時代活劇』(ホーム社)にて連載。
2019年から『時代劇コミック 斬』(ガイドワークス)および『漫画時代劇』(同)にて第2期「一筆啓上編」が開始。
国外版
必殺!最強チル(2008年)
韓国KBSが日本の必殺シリーズに着目して必殺シリーズの制作会社である松竹から版権を買い制作した韓国版「必殺」。
朝鮮王朝・仁祖の時代を舞台にしたものであり、本家とは作風は異なるが所々本家要素が採り入れてある。
こちらにおける仕事人にあたる者達は刺客(団)と呼ばれている。
明確には本家必殺シリーズには含まれないが、DVD化で必殺シリーズの外伝として扱われるようになったという。