概要
『Fate/kaleid linerプリズマ☆イリヤ』の主人公イリヤスフィール・フォン・アインツベルンと、その親友でもう一人の主人公とも呼べる美遊・エーデルフェルトの二人組。
怪しい人物に騙されて魔法少女となった普通の女の子と、謎の転校生という魔法少女ものとしては王道の二人組である。
お互い『カレイドの魔法少女』に偶然選ばれた仲のはずだったのだが、話が進むたびに二人には運命(Fate)的な共通点がいくつもあることが明らかになっていく。
カレイド(kaleidoscope)の名前通り、まるで鏡合わせのような存在である二人の強い友情が『プリズマ☆イリヤ』最大の魅力となっている。
二人の関係
当初はライバル同士で、特に美遊は遊び半分で「クラスカード」の回収任務に臨むイリヤに対して不快感を示して拒絶するなど、かなり気まずい雰囲気だった。
その後、共闘する中でお互いを理解していき「クラスカード」全7枚の回収任務を二人で成功させる。
晴れて親友となった二人だが、今度は美遊がイリヤにベッタリになってしまう(原作では美遊の頭上にハートマークが浮かんでいる)。
- 「わたしの友達は生涯イリヤだけ、他の人なんてどうでもいいでしょ?」
- 「友達は、生涯にひとりいれば十分でしょ?」
- 「普通教育の義務なんかよりイリヤの方が大事」
…など、かなり気持ちが重く、友達の解釈を間違えている。
それまで友達がひとりもいなかったことが原因と思われるが、かなり重症である。
『プリズマ☆イリヤ ツヴァイ!』以降も
- 寝ぼけたイリヤが美遊にキスをしてしまう→美遊は「イリヤが求めるなら…」と頬を赤く染め満更でもなさそうな態度をとる
- キス魔と顔が同じせいでイリヤに同級生女子3名のファーストキスを奪った疑いが掛けられる→美遊は自分を含めて「4マタ…?」と驚く
…など美遊がイリヤに対して友情以上の感情を抱いているかのように描かれている。
イリヤは美遊の言動に度々ツッコミを入れているが、イリヤも美遊がたまに見せる普段のクールさを忘れたような可愛いらしい姿に「変なスイッチ」が入るときがある。
…など、まるで変態オヤジのように振る舞う。
二人の絆
イリヤと美遊の百合ネタはギャグ要素が強いが、お互いを大切な存在として想い合っているのは確か。
イリヤは逃げ出した自分の代わりに、一人で戦おうとした美遊のおかげで「〝友達〟を見捨てたまま逃げ出しても前へは進めない」「未来(こたえ)はいつも前にしかない」と知る。この気持ちと諦めの悪さは現在のイリヤの最大の原動力になっている。
美遊は敵か味方(=家族)しかいなかった自分を、初めて『友達』と呼んでくれたイリヤのおかげで、周りも自分のことを友達と思ってくれているなど、『友達』が何なのか理解し始める。始めは無口で無表情だった態度も少しずつ柔らかくなり、普段はクールな性格を保ちながら、感情的になることも増えた。
物語が大きく動いた『プリズマ☆イリヤ ドライ!!』では、美遊のために戦うイリヤと、自分のために傷つくイリヤを想い案じる美遊の深い絆が描かれている。
他作品において
『Fate/GrandOrder』の『プリズマ☆イリヤ』コラボイベント「魔法少女紀行_〜プリズマ・コーズ〜」にてイリヤが、同イベントの復刻に際して美遊がプレイアブルキャラクターとして実装されており、両者ともにお互いへの専用台詞が存在。
美遊はイリヤと同室で一つのベッドにしてもらうようにお願いしており、一方でイリヤは美遊との生活を妄想しておかしなスイッチが入っていた。
また、バレンタインイベントの美遊のチョコレート受け取りシナリオでは、イリヤに本命チョコを贈っている描写がある。
余談
- 美遊いわく、クロはイリヤと同じ顔なので迫られるととても困るとのこと。また、クロからキスされたことについては意外と悪く思っていない。
- ふたりの同級生の桂美々は「イリヤの相手は美遊」と認識しており、イリヤがクロとキス(=魔力供給)しているのを覗き見した際には、美遊を気遣うような発言をしている(その際の美遊の正妻感のある大人なコメントに美々の妄想は更にヒートアップした)。
→もちろん気遣われる覚えのない美遊には美々が何を言っているのか理解できなかった。
- 『プリズマ☆イリヤ ドライ!!』では、空中で再会を喜び二人で抱き合っていたところに、敵対者のベアトリスから「トンボかてめーらッ!!(※)」と怒声を浴びせられる。
※トンボは空中で交尾する。